テクノロジー遊び

リチウムイオン電池でバッテリーパックを作る

ドローンは強力なモーターを回します。

そのために必須であるものは、強力な電源であることは言うまでもありません。
一般的にマルチコプターや飛行機は軽く高出力のリチウムポリマー電池(Lipo)が使われます。

しかしリチウムポリマー電池は危険です。消防庁などが指摘しているくらいリチウムポリマー電池の充電時に火災が起きる可能性は高いのです。

比較的安全なリチウム電池は(リン酸鉄リチウムイオン電池(LiFe電池)です。
典型的なリチウムイオン電池は18650と呼ばれる形態です。(タイトルの写真)約3000mAH, 放電時20A 最大35Aを出力します。

中国製で極端に大きい値 9000mAH などを示したものがありますが、嘘ですから注意してください。

ひとつ 3.6Vです。ふたつ直列にすると2セルと呼び 3.6V x 2 = 7.2V。3つ直列にすると3セルと呼び 3.6V x 3 = 10.8V 4つ直列にすると14.4Vとなります。

この電池はもともと電動自動車用に開発されました。電気自動車ですと、この電池を4000個ほど搭載するようです。

ドローンに使われるモーターは10V以上ですから、14.4V以上、22.8Vくらいまでに組み合わせたリチウムイオンバッテリーをよく見かけます。もちろんフライトコントローラーやRaspberry PIは5Vで動くので、7.2V以上あればレギュレーターで5Vを作り出せるので、モーターもコンピューターも動かせることになります。このあたりが下限でしょう。

モーターが必要とする電流ですが、実用レベルだと30Aや50Aがごく普通に扱われます。
トータルでは電圧x電流のワット数で出力が決まります。かといって電圧をあげると、それに伴う部品は高価になります。

やはり12Vあたりがポピュラーで安価に部品が入手できます。

さて、18650電池の充電については多くの記事がネットに掲載されています。
ほとんどがBMC(Battery Management Circuit)をつけて充電しろ、という当たり前の話です。

問題はここからでドローンで使う場合、電池から30Aの電流を取り出す必要があります。
BMCが出力もサポートしているものでしたら問題ありません。

むしろ問題はユーザーの配線です。

電池は通常、電池ボックスなどに入れて使われます。しかし、この電池ボックスの金具と電池はほとんど点で繋がっているといっても過言ではありません。しかもそこからの導線も一般的にはとても細いものです。

スマホ程度ならば、これでOKで問題はないように見えます。

しかし、いわゆる電池パック(例えば、3.7Vx4 = 14.4V)は電極をニッケルでスポット溶接されています。
そしてBMCで管理できるように、並列でバッテリーをまとめてあります。

ここまででおわかりかと思いますが、18650を集めて自分で電池パックを作り出すのはかなり面倒なのです。

そこで中国のAliexpressを探すと、こんなバッテリーパックのDIYキットがありました。
まだ日本では殆ど知られていないと思います。

ただし、ニッケル導線を電池に取り付けるにはスポット溶接の必要があります。
それは結構小規模な装置でできます。

面倒といえば面倒ですが、私は18650の電池を大量に持っているので苦肉の策で採用しております。

安いものだと1500円くらいであります。
Youtubeに詳しい使い方を紹介してくれる動画があります。

これは購入してみたのですが、動画よりいろいろなところが改善されています。
ただ、安定化電源ではなく20Aから30Aが供給できるリチウムイオンバッテリーが必要です。
バッテリーボックス作るためにバッテリーがいるなんて。。。

レベル4くらいで添付の0.1ミリ厚のニッケルはがっしりつきます。
添付のニッケル板があるのはありがたいです。練習できます。
これはこれでいいです!少しの溶接だけしたい人は添付の溶接棒だけで足りると思います。

こんな感じで作りました。

電極をスポット溶接していきます。

電池には電気が蓄えられていますから、神経を使います。

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