Cray-1って知らない人のほうが多いと思いますが、ひところ昔にあった超高額スーパーコンピューターです。詳しくはwikipediaをどうぞ(英語)
1970年代から2010年代(Raspberry PIが発表された年代)まで40年が経過し、このような記事が出てきた。
Everyone can have a Cray-1 supercomputer with this Raspberry Pi DIY guide
(誰もがRaspberry PIをもってりゃ、スパコンCray-1をもってるのと同じ)
以下、大事なところだけ翻訳。
Raspberry Pi 愛好家の Kevin McAleer は、Cray-1 に似た 12 台の Raspberry Pi Zero 2 の小さなクラスターを設計し、3D STL ファイルを無料で利用できるように、Clustered-Pi Zero という名前で提供しています。
ご本人による説明ビデオ
なぜそんなことが可能かというと、Cray-1 は、80Mhz のクロック、8Mb のメモリにより 160M Flops でした。
Raspberry Pi Zero 2 は、1Ghz プロセッサ、512Mb のメモリで24G Flopsだからです。
12個繋げば288G FlopsとなりCray-1の1800倍のマシンパワーとなります。
マシンスペックだけでは疑わしいですが、RichardSはPi ZerohでCray-1の後継の (そしてより強力な) Cray-2 の記録されたパフォーマンスを比較することでベンチマークを行いました。
Pi の計算です。
1986 年、Cray-2 は 28 時間で 2900 万桁の円周率を計算するという当時の世界記録を打ち立てました。2018年に、1 つの Pi Zero がわずか 30 分間で 4,000 万桁の Pi を計算しましたが、誰も大騒ぎしません。
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思いおこせば、この40年、プロセッサー素子についても激論が戦わされました。
当時の大型コンピューターはすべてバイポーラ素子でできていて、発熱がすごく水冷が普通でした。
Crayも例外ではありません。
MOS FETは良い点もありましたが、電界動作の宿命で静電気にものすごく弱かったのです。
それが改良に改良を重ね、いつしかバイポーラ素子は消え去りました。
そのおかげでCPUは圧倒的な小型化が可能となったのでした。
素人の方に限って「あんなおもちゃ」というかもしれませんが、コンピューターの世界はすでに「小さいものはエライ!」段階なのです。