サラリーマンが起業について勘違いしがちなこと

雑感(日記)

「「幸せひとり起業」のイロハ 」という本を読んで、観点がよくまとまっていたので借りて思うところを記しておきます。

1.カネが欲しくて起業する

 常々書いているけれど「カネさえ儲かればいい」という考え方で起業すると失敗しがちです。
なぜならば、そういう人の業務は他社と横並びになるから。

もちろん飲食店、不動産屋、せどり屋をやり社員をこき使えばそこそこの売上にはなります。
それでいい人はいいと思います。

サラリーマンの読むビジネス書があまり役に立たないのは「生き延びる」とか「戦略」とか小手先の技ばかりが目立つからです。
本当は会社のビジネスモデルが「誰かの役にたつ」から存続できるのです。
起業を経験すると、マーケティング理論の大半が役に立たないことがわかります。
予算がありませんし、売りつけるという考え方がイマドキではないのです。

他社となにが違うのか、それは他社がマネできないことなのか、なぜ今まで世の中にそれはなかったのか、よく考えるべきことですが、お客さんが見えていないとわからないことです。

2.お金は労働の対価

いつも言っていますが一生懸命やればいいのであれば、会社の土地に穴を掘っては埋めればいいと思います。
誰もがわかりますが、それは意味がないことです。

給料は目的に到達しなくても、そこそこやればもらえますが、起業では結果が出ないと1円にもなりません

逆の言い方をすれば、どれだけの労力を費やしたかは関係ないのです。
お客さんが払ってもいいと思う価格を中心に考えるのです。

だから世の中は詐欺まがいな商売も成立することを、よく考えましょう。

3. うまくいかないのは外部のせい

客がいない、景気が悪い、コロナだ、など外部の環境を外部に言い訳したところでなんともなりません。

驚くべきことに、上場企業の社長、経営陣でも外部環境を言い訳にします。
サラリーマンから経営者になったら、こういうことになるんです。

マクロ経済の話と自分の身の回りは直接の関係はありません。

4. 100%できてから動く

しばしば起業したいという人と話していると、なにもかも100%でないと気がすまない人が多いようです。
「お客さんに迷惑はかけられない」というのが言い訳ですが、その準備が正しいとは限らないのです。
起業ってしばしば業態を変えることすらあります。
不安感を紛らわせるために「だろう、だろう」で無駄な作業をしたところでお金は入ってきません。
私がかつて設立にかかわった会社の社長がまさにそのタイプでした。やらなくていいことを寝ずにやるのです。逆にユニークなことはできずn業態は儲からないビジネスのままです。あまりにも保守的なので打ってでられないんです。

最初は60%程度の完成度で開始したほうがいいのです。

これはもうひとつの副産物を生みます。
企業のホームページやブログでなにもかも揃っているけど、何年もほとんど変化しないところと、なにかおもしろいことが加わっていっているところと、あなたはどちらを見ますか?
人って成長しているものを見ることが好きだということを忘れないようにしましょう。

5. 解決策を教えてもらえる

まさに「作業と仕事」の違いです。
サラリーマンの多くがやっていることは作業です。やることが決まっていて、それをやる。ちょっとくらいのイレギュラーは「対応する」でなんとかなる。
この世界は100点満点がありえます。ルーチンをきっちり回せばいい。
それで「私は仕事ができる」と誤解してしまうサラリーマン、パート、派遣がよくいます。

しかし企業の売上を増やすとか、コストを大幅に下げるって目先のことを多少カイゼンしたところでしれています。
問題すら自分で考え、答えも自分で見つけていくことです。
これが本当の「仕事」です。

ビジネスはやっちゃいけないことはありますが、どうすればうまくいくかなんて千差万別でひとつの答えがあるものではありません。
それを誰かに聞けば答えを教えてくれると思いこんでいるようでは、正解にはたどり着けないのです。
自ら考えて見つけるしかありません。

よく「◯◯会社のヒットの秘密」みたいなビジネス本がありますが、数年経ったら◯◯会社は破産寸前なんてよくあります。「マネーの虎」なんていう番組でブイブイ言わせていて、今も生き延びている経営者がどれだけいることでしょうか。
ここからわかることはヒットすることの理由はあらかじめ発見することはできないということです。偶然、たまたま
いくら成功談を読んでも、いや、読めば読むほど失敗の確率は高まるようです。

6. 営業とは売り込むこと

営業の初心者は営業とは売り込むことだと思っています。
いや初心者だけじゃなく、中堅営業でもそう思いこんでいる人が多い。
だからお客を騙す、錯覚させようとします。
そういう人に問いたいのは、大量生産の車ですらものすごいバリエーションをもっている理由はなんでしょうか?

なにか製品があって、それにお客さんをあわせよう、売りつけようとすることを「プロダクトアウト」といいます。
この発想だと、売れない理由はとどのつまり「高いから」となります。
しかしビジネスをやっていて売上を減らす値下げという対応は間違っています。
そんなことを言うのであれば、最初からビジネスをやらないほうがいいです。

お客さんの要望にあわせて製品を変えていくことを「マーケットイン」と言います。
営業とは自社製品をお客の要望にできるだけあわせる形でマッチングを取ることを言います。

だから現代は多品種少量の時代と言われていて、車ですら対応するのです。

起業で営業って難しいです。だからこそ「営業とはなにか?」は真剣に考える価値があります。
この大事なことに言及していない起業本の多いこと。
売れなければ事業は成立しません。

7. ビジネスは拡大し続けないといけない

起業する時、規模の拡大を考えることは否定しません。
しかしリスクは規模の2乗か3乗となることを考慮すべきです。
最大の問題は、実に「人」「コミュニケーション」です。
自分と思いを分かち合える人を見つけるなんて奇跡に近いことだと思ってください。
多くの人が群れ集っているところはたいてい、たった一人の人がお金を配っているから周りに人が群がっているのです。
起業とは規模が違えど、あなたがその「たった一人」になることを意味しています。
どれだけヤル気があるとか言って近づいてくる人がいても、多くの人は怠け者ですから、楽をしてお金がほしいのです。
楽をするために口ではなんとでもいいます。

ところが起業は思いで始めます。この認識の違いが大きな問題なのです。
結果的に起業した人のほとんどの人がビジネスで悩んでいるよりも人間関係で悩んでいます。

人が増えると考えていることも違うのでコミュニケーションがどんどん成立しなくなります。
しばしばサラリーマンが「コミュニケーションの取れる人がいい」といいますが、あれは「俺に賛同してくれる奴がいい」と同義です。議論なんかしようものなら嫌われます。
日本では議論は悪で、反対意見をもつ人に対しては人格すら攻撃します。正しい議論ができるほど大人じゃない人ばかりです。
逆に人格で疑問をもたれると正論でも邪悪としますよね。つまり、

起業における人間関係の肝は「人を雇わない」です。
今は人を雇わなくても、さまざまなジャンルでアウトソーサーがいます。
従業員に給料を払って慣れないことをいろいろやらせるより、きちんと仕事をしてくれるアウトソーサーのほうが安いし確実です。

しかし人には24時間しかありません。
だから人を雇う必要が出てきます。人を雇うことは必要悪なのだと考えてちょうどいいのではないでしょうか。AIも発達している昨今ですし。

だから無理に業務を拡大しようと、人を探さないことです。
無理に事業を拡大して失敗している例は、ほんとうによくあります。
ベンチャーキャピタルや銀行からお金を借りていると時間に追い立てられ無理な拡大をし、会社内がバラバラになり、生産性が大幅にダウンし、お客を裏切り、消える、ということはよくあるのです。

無借金で自分のできる速度で事業を大きくすることを強くオススメします。
会社をやっていく上で人間関係こそは鬼門だと考えてください。