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木村岳史氏のいう「DXは所詮バズワード」病のオーバーシュートが来るぞ

時々、木村岳史の極限暴論を読んでいるが、今回の話はおそらくそうなると思われます。

記事をざっくり要約すると、COVID-19のせいで企業の活動が停滞している。そのためDX(後述)のための試行錯誤も停滞する。だんだん活動停滞で業績が悪くなり、一難が過ぎると日本企業の場合、「全社例外なき節約」が始まる。

もちろんDXの研究予算も削られ、なくなり、日本では「DXなんていうバズワードがあったね」と過去のものになる。
ということです。

経済産業省が2018年12月に発表した「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX 推進ガイドライン)」では、以下のように定義されています。

デジタルトランスフォーメーションの定義(経済産業省)

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること

これだけではあまりにも抽象的なので、あくまでも一例としてSAPが最近提唱している”インテリジェントエンタープライズ”の概念を示します。

図のように右のオペレーショナル(日々の業務から出てくる)なデータを扱っていた企業がいまでも多いはずです。
そこに中央のビジネスインテリジェンスやデータアナリストといった概念が今でも日本では最先端かもしれません。
しかし、左側の人のデータに注目をし、オペレーショナルデータとつなぎあわせて分析し、行動方針をたてるのがこれからの”インテリジェントエンタープライズ”だと言っています。

これに限らず、一般的に企業は常に見直しをし、新しい考え方、価値を見出そうと必死です。

日本企業は、ごく限られた企業を除き、現状のやり方に疑問をもっていません。だから、DXについても「周囲が騒ぐからちょっと試しにやってみたら?」程度なわけです。

このままいけば、以前も書きましたが、数年後にはタイ、ベトナム、インドネシアやマレーシアに産業のレベルで追い抜かれていくことでしょう。彼らは先行例を知っていますから、戦後の日本がアメリカを目指したようにまっしぐらに進めるのです。

一方で、日本は「全社例外なき節約」により戦略投資は行わないですよね。かつてやってきたことはこれからも繰り返すと考えたほうが合理的です。

つまりこのCOVID-19の騒ぎが過ぎ去った後、ビジネスを回復させるべく大きな投資を行う諸外国と、節約でなんとかしようとする日本で大きな差がつくことでしょう。

日本製パソコンが世界市場から消え、日本製家電が世界市場から消え、マザーマシーンのメーカーだと誇っていたところも必ずしも売上が伸びていない状況から考えると、日本製パーツが世界市場から消えるのは時間の問題といえるでしょう。

いつもお断りしておりますが、こういう話は全体の傾向の話であって個々の企業がどうするかは別の話です。

DXを最初から理解している若い企業が伸びていくことでしょう。

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