さて、やってみたのですが、トラブルなのか自分の無知なのかわからぬまま、数日、試行錯誤しました。
いくつかわかった点があります。
- Fusion360で工具の定義をしますが、きっちり工具特性を入れないと正しいGコードは出ない。
私の場合、直径はあわせて長いエンドミルを適当に選んで作ったら、空中で切削加工がはじまってしまいました。 - Fusion360が作り出すGコードに意味不明なもの(おそらくマシンがサポートしていない)があるけれども、無視して進んでOK
- マシンのX軸、Y軸も設定に苦労するので、冶具が必要(後述)
- ケースの追加加工の場合、Gコードのいくつか(リキャリブレーションなど)は省く必要がある。()で囲うとその命令は行われない。
- やはりプラスチックケースを切削するにはスピンドルの回転が早すぎです。8300rpmを3000回転程度に下げるべき。電動ドリルってだいたい3000回転くらいなんですよ。
grblはPWMでスピンドルコントロールできるって書いてあるので試します。M3S1000で100%, M3S0で0%らしい。
どちらにしても回転計がいるので発注。
発注したデジタルタコメーターで測るとM3S1000で8800回転くらい。M3S130で3000回転くらいです。
Sのパラメーターを回転数と理解するのか、PWMの%と理解するかは機器によるようです。
grbl1.1は2017年にリリースされたのですが、ネット上ではgrbl 0.9と情報が混ざっていてつらい。
Gコードについてアテになるところは
切削は0.01mmの精度で可能です。できるだけ切削物のX,Y軸が正確になるようにするために、分度器を使ってこのような冶具を作りました。
動きの変なところもあるので、Fusion360が出力したGコードの解析をしてみます。
エンドミルをはじめに置いた場所で動きが変わる理由が知りたいのです。
コマンド | 意味 |
---|---|
G90 G94 | 絶対座標 フィードの単位が毎分送り |
G17 | 作業はXY平面 |
G21 | 作業単位がミリ |
G28 G91 Z0 | 予め設定していた場所を相対座標でZ0へ移動(リミットスイッチが前提なので”G0 Z20″に変更) |
G90 | 絶対座標系 G28コマンドを出すと置かれるようだ |
T2 M6 | ツールチェンジコマンドなので不要(取り除く) |
S800 M3 | ミル回転開始。Sは1000比率。ここでは800/1000少し早いか。 |
G54 | 加工用の座標系? |
M8 | クーラントコマンドらしい。無視 |
G0 X17.344 Y3.44 | 位置決め |
Z25.2 | Zはレーザー用コマンドです |
Z20.2 | Zはレーザー用コマンドです |
Z7.8 | Zはレーザー用コマンドです |
G1 Z7.5 F720 | フィード指定による移動。F値による |
X17 342 Y3.432 Z7.433 | |
略————- | 略————- |
G0 Z25.2 | 位置決め |
M9 | クーラント停止(除く) |
G28 G91 Z0 | あらかじめ設定していた位置へ(ホームがない場合除く) |
G90 | 絶対座標系 G28コマンドを出すと置かれるようだ(除く) |
G28 G91 X0 Y0 | あらかじめ設定していた位置へ(ホームがない場合除く) |
G90 | 絶対座標系 G28コマンドを出すと置かれるようだ(除く) |
M5 | スピンドル停止 |
M30 | プログラム終了 |
最初と最後の部分について、ある程度は手作業で変更ですかねー。