今日、(2017/4/12)の日経新聞の中の記事のタイトルです。
若者が日経を読み始めるからでしょうね。
記事は管理職を断る若者が増えているということです。
当たり前です。
地位(権力欲)をちらつかせて、相当の給料を払わずに会社の歯車にしようなんていう、従来の企業のやり方のムシがよすぎたのです。
人材研修会社「シェイク」の吉田実社長はこういう社員を「ぶら下がり社員」とか罵っている。
冗談じゃない。
会社はボランティアじゃない。
そんなことをいうのなら、企業における「雇用者」は全員「ぶら下がり社員」だよ。
会社というビジネスモデルにぶら下がって、人件費をコストとしてもらっているのだから。
サラリーマンがあまりに多いから、資本主義の基本もわからなくなっている人は多いようです。
処遇にみあわない「責任」や無意味な「やりがい」でよい人生が送れるものか。
ここの記事にあるとおり、会社に奉仕することで自分の市場価値があがるわけないのです。
さらに、長いスパンで考えるともっとまずいのです。
会社の管理体系がピラミッド階層である以上、
マネージャの階層を上るほど社内でのポストも、転職市場も縮む。
身分が低いほうが「即戦力」として市場が大きいのも日本の労働市場。
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さらに別の紙面には「キャリアデザインの効用」という記事がありました。
日経親切だな。
でも、これがまた馬鹿げていて「今の仕事・今の状況が20年続くとして満足できるか」ということを課題に考える研修なんです。
世の中でいうキャリアデザインってこれが前提というものすごく頭の悪い話です。
こんな命題は「あなたが100億円もっていたら、どんな人生か」と同じくらい意味がないじゃないですか。
現実は状況は刻々とかわるし、20年後に就職した会社がない確率はとても高いのですよ。
「キャリアデザイン」って本当は会社にいなくなることを前提にどんな人生を歩むかを考えるべきなのです。
その中には「課長」にならず、海外に出て行くという選択があってまったく不思議じゃない。
独立するという選択があってまったく不思議じゃない。
つまり、世の中でいうキャリアデザイン研修とは会社が社内で夢を描かせ、社員を引き止める道具にすぎないのです。
社内の人と傷を舐めあったり、利害が相反する会社の人事に心の中を素直に話せるわけないですよ。
本当のキャリアデザインは自分の心の奥底から出てくるしかない、ごくごくプライベートなものです。
今の世の中、大きなことをしようとするならば、むしろ会社の中でコツコツやるのは時間の無駄です。
コツコツやっているうちに世の中、変わっていますから。
大きいことしたいなら、若いうちにベンチャー作って、出資会社からカネを引き出し、大企業と協業するのがもっとも速い。
こういうベンチャーは若い人がやらなきゃ、出資会社は相手にしてくれないので、早いうちがよい。
自分の納得いく人生や本当のキャリアデザインは、働いている会社の人と相談してはならないのです。
ましてや先日書いたように社内にはあなたを裏切る「いい子」や、業績をあげているならばやっかんでいる人間が必ずいるのです。