テクノロジー遊び

ヘッドフォン買った

めちゃくちゃ寒い日ながら、家人がアキバの「スタ丼」をぜひ、食べたいというので、なんとなく出かけた。

スタ丼は個人的にはあまり評価しておらず、なぜこんなもんがはやるのかわからない。おそらく、600円でものすごい飯がついてくるせいだと思う。具がやたらしょっぱいので、それでバランスは取れている。こんなちょっとの差で流行るというのが飲食業のおもしろさかも知れない。

さて、腹いっぱいになったところで、ヘッドフォンを買ってくれというのでヨドバシに出かけた。ま、彼はお値段からビクターのHP-FXC70になった。それはいいが、以前から気になっていたヘッドフォンを探した。やはり、インナーイヤータイプは音源がミリ単位であり、音の再現に限界があるのは当然で、ちょっとヘッドフォンも欲しかったのである。

人を連れて行くといいことは、いろいろ会話しながら自分の希望を絞り込めることじゃないだろうか。軽く100台はありそうなヘッドフォンの中から自分が買うものを選ぶのは容易じゃない。いろいろ見ながら雑談をし、だんだん、通勤で聞くのだから、音漏れしにくいもの(聞いてもらって横で耳を澄ます)、折りたたんでしまえるもの、ケーブルは長すぎないこと、などとお財布とのバランスから機種を決めていく。一人じゃ、めんどくさくてできない。あーだこーだいいながら、今回は、HP-S700になったのである。

家でアマゾンなんかをチェックしたら、誰もコメントを書いていない機種なのである。一人で、アマゾンや価格コムだけ見ていたら、絶対に購入しなかった機種だと思う。ヘッドフォンだから音は大事だけれど、モノとしてどうか、というのが通販ではわからないよな、と思った。アマゾンより1500円くらい高い買い物をした、この差はモノとして選ぶチャンスをヨドバシが提供してくれていたからだろうか。

音質の話で不思議だな、と思うのは、アンプである。少し前までは、トランジスタ回路とトランスで電流・電圧増幅の世界だった。最近のオーディオは高級機じゃない限りはオペアンプというICを使った機器ばかりだ。オペアンプについては普通の人はあまりご存知ないだろうが、もともと「理想アンプ」として設計された。現実にはありえないのだが、無限の増幅率、入力は限りなく小さい電流でよく、出力は無限大、周波数特性はなく、ノイズなし。
そんなアンプは現実には存在しないが、そこからの差が明記されているがゆえにオペアンプを使ったアナログ回路はものすごく、繰り返すが、ものすごく設計がラクになった。オペアンプはその生まれから、いい特性を示すものばかりなのだ。

ところが、そのオペアンプで音楽を聞くと、いろんなオペアンプごとに音は違う。趣味にしている人がいるくらいだ。数値としてはちょっとの差が耳にはすごく大きく違って聞こえるのだ。

ヘッドフォンなんて、もっとそうだと思う。ちょっとしたケースの形状、品質ムラ。その人が過去に使っていた機器への慣れ。エージング。。。この機器も最初は「音がこもる」と思ったが、一晩、クラシックを鳴らし続けたら抜けるようになった。

にもかかわらず、ヘッドフォン=なんとなく感じた音質=ネットでの音の評価といった、ひとつの要素だけで購入しがちな自分を考えてしまった。モノとしての特性は現物を見ないとわからない。最終的に購入し、手にするということは現物と向かい合い続けることなのだし。

関連記事

  1. ノイズキャンセリングスピーカー

  2. 高音質ヘッドフォンが安い

  3. 中国製のDAP(デジタルオーディオプレーヤー)が熱い

  4. ビクターの木製イヤホン

  5. 中途半端なハイレゾ化

  6. カセットテープをMP3に

  7. TOPPING DX3 Pro Plusや秋月電子 USB DACなど…

  8. ワイヤレスイヤフォン(耳掛け式)