*日本語訳が見つからなかったので、自分の勉強のために翻訳したものです。いかなる保証もありません。どころかデバッグ中です。
まえがき
TIANXUN ® TX-850金属探知機をご購入いただき、誠にありがとうございます。新設計のTX-850は、極小の金塊も発見できるよう特別に設計されていますが、他の金鉱探知専用探知機とは異なり、遺物探しやコイン探しにも使用できます。裏庭、海岸、山、遠く離れた野原など、どこで探知機を使用しても、未発見の宝物を探す興奮を体験でき、何時間でも何年もアウトドアライフを楽しめます。一人でもグループでも、TX-850を活用できる場所は無限大です。このマニュアルは、検出器を最大限に活用するために作成されています。初めてご使用になる前に、このマニュアルをよくお読みいただき、現場での熟練度が増すにつれて、機能や使用方法を深めるために、このマニュアルを随時参照していただければ幸いです。
(訳注:この機器はアルカリ電池450mAhを15-20時間で使い切るとのことなので、40mA程度だと思われます。充電式9V006Pは300mAくらいまでなら電圧スパイクによるノイズは発生しません。ですから充電池がオススメです。)
はじめて金属探知機を使う人へ
1)誤信号が発生した場合は、ゲインを低く設定してください。
使用開始時は必ずゲインを低く設定し、検出器の操作に慣れてからゲインを上げてください。
2)屋内では使用しないでください。
この探知機は屋外専用です。多くの家庭用電化製品は電磁エネルギーを放出しており、探知機の動作に干渉する可能性があります。屋内でデモンストレーションを行う場合は、ゲインを下げ、サーチコイルをコンピューター、テレビ、電子レンジなどの電化製品から離してください。探知機が不規則にビープ音を発する場合は、電化製品と照明の電源を切ってください。また、サーチコイルを床や壁などの金属を含む物体から離してください。
3)9Vのアルカリ電池のみを使ってください。
TX0850の基本
新型TX-850は、小さな金塊にも反応する高い感度と多目的宝物探知機としての多彩な機能を兼ね備えた金鉱探知用金属探知機の中でも他に類を見ない製品です。
洗練された地上バランス調整システム、信号ゲインと閾値の個別制御、独自の識別制御システムなど操作部と機能は金鉱探知向けに最適化されています。これらの機能は、遺物探知機としても優れた性能を発揮します。TX-850はコイン探知機としても優れた性能を発揮しますが、ユーザーインターフェースと機能は特にこの用途向けに設計されているわけではありません。コイン探知機としてご使用いただいた場合、TX-850は米国の25セント硬貨のような導電性の高い硬貨に対しては感度が若干低いことにお気づきになるかもしれません。これは、金塊のような小さく導電性の低い金属に対するサイズ感度を重視した設計によるものです。
用語
以下はこのマニュアルで使われる用語です。
- 除去
- 金属が「除去される」とは、指定された物体がサーチコイルの検知領域を通過しても、探知機が音を発したり、インジケーターを点灯したりしないことを意味します。
- 識別(DISC)
- 探知機が金属の種類に応じて異なる音を発し、特定の金属を「排除」することを、探知機が金属の種類を「識別」していると言います。
識別機能は、業務用金属探知機に不可欠な機能です。
識別機能により、ユーザーはゴミやその他の不要な物体を無視することができます。
(訳注:DISCriminationモードは省略形です) - 遺物
- 遺物とは、その年代や過去との関連性から関心を集める物品です。多くの遺物は鉄で作られていますが青銅や貴金属で作られている場合もあります。
- 鉄
- 鉄は一般的な金属ですが、金属探知機の用途では好ましくない金属です。好ましくない鉄製品としては、古い缶、パイプ、ボルト、釘などが挙げられます。時には、探知したい対象物が鉄でできていることもあります。例えば、土地の標識には鉄が含まれています。貴重な遺物も鉄でできている場合があります。砲弾、古い兵器、古い建造物や車両の部品なども鉄でできている場合があります。
- 鉄系
- 鉄を含んでいたり、そのものでできたモノ
- ピンポインティング
- ピンポインティングとは、地中に埋まっている物体の正確な位置を特定するプロセスです。
長期間地中に埋まっている金属は、周囲の土壌と全く同じように見えるため、土壌から分離することが非常に困難です。 - V.C.O
- V.C.O.方式とは「電圧制御発振器」の意味で、信号強度の増加に伴い、音声のピッチと音量の両方が上昇します。V.C.O.は、探知者が対象物の大きさと深度を判断する能力を向上させます。非常に弱い信号(小さな物体や非常に深く埋まっている物体の場合)は、音量が最も小さく、ピッチも最も低くなります。より大きな物体、そしてサーチコイルに近い物体は、音量とピッチが高くなります。
- グランドバランシング
- グランドバランシングとは、探知機が地球上の自然鉱物を無視、つまり「透視」し、金属物体を検知した場合にのみ音を鳴らす機能です。TX-850は、厳しい地盤条件による誤信号を排除するために、独自の回路とプログラムを採用しています。
電池について
充電式バッテリーは使用可能です。ニッケル水素がおそすめです。
バッテリーケースは本体の裏です。ドアをスライドして開けてください。
充電式バッテリーではおよそ8時間稼働します。
スピーカーのボリュームとバッテリーの電圧
バッテリーのセグメントが1つになるとボリュームが小さくなることに気づくと思います。
セグメントが一つで点滅していると、音はとても小さくなります。
バッテリーの目盛り
3つのセグメントで4段階を示します。
- 3セグメント点灯 – 8.4V以上あります
- 2セグメント点灯 – 7.5V以上あります
- 1セグメント点灯 – 6.8V以上あります
- 1セグメント点滅 – 6.8V以下です
1セグメント点灯状態から10分以内で本気はシャットダウンします。
充電式バッテリーの場合、通常、2~3個のセグメントが点灯します。しかし、1セグメントのレベルまで放電されると急速に電圧が下がります。
デモ
- 用意するもの
釘、500円玉、10円玉 - 検知コイルの位置
- テーブルの上に検知器を起き、検知コイルが空中を向くように起きます。
- 検知コイルは床や予期しない金属から離します。
- 手から腕時計、指輪などすべて外します。
- 電灯、テレビ、電子レンジなどはオフにして邪魔が入らないようにします。
- 左のノブが電源ですので、回してスイッチを入れます。そのまま12時のところまで回してゲインを設定してください。
- 右のノブを左にまわしDISCの位置にします。
- 検知コイルの上を釘をもって何度かゆっくり通過してください。
釘が反応するまで何度も+を押します。- 音がするはずです。
- 甲高い音からV.C.Oのトーンまで音を変化させることができます。(xxx参照)
- 探索コイルの上をさまざまなコインを動かします。
コインを縦にしたり横にしたりしてコイルの上を通過させてみてください。
これがコインが埋まっている状態での音を知ることになります。- トーンと2桁のターゲットIDがオブジェクトに応じて表示されます。
- 動かすことは必須です。
このモードでは探索コイルに対して金属が動いていなければなりません。
- DISCの値は60になるまで+ボタンを何度か押してください。
- 釘を探索コイル上を通過させてみてください。
- 釘は検知されないはずです。
- 釘は「見逃されています」
- 中央のGGボタンをおしたままにし、探索コイル上をコインを近づけてください。
- 今度は動かす必要はありません。
- 音のピッチと音量が変化します。
- 探索コイルからコインを近づけたり遠ざけたりしてみてください。”Depth(深さ)”値が変化します。
- 右側のModeノブを右へ回します。
探知機はALL METALモードになります。- GAINを12時の方向にしてください。
- 右のTHRESHOLD(しきい値)ノブをゆっくり回し、回しきってみてください。
THRESHOLDコントロールしている時、金属を探知コイル上で動かす飛鳥はありません。- Lowに設定すると音はしません。
- 真ん中くらいで、音がするポイントとしないポイントがあり、境目では断続的な音がするはずです。
- フルスケールでは、大きな一定の音が聞こえます。また、他の電気機器から放射される電磁干渉の影響により、不規則な音や途切れ途切れの音が聞こえる場合もあります。
ヘッドフォンの使い方
TX-850は6.35mmと3.5mmのヘッドフォンジャックを備えています。ステレオプラグ付きのヘッドフォンであればどれでも使用できますが、モノラルプラグ付きのヘッドフォンは使用できません。
ヘッドフォンを使用するとバッテリー寿命が延び、周囲の騒音による迷惑も軽減されます。また、特に騒がしい場所での探査では、微妙な音の変化をより明瞭に聞き取ることができます。金塊は非常に小さいことが多いため、ヘッドフォンを使用して音の変化を注意深く監視することで、探査結果を向上させることができます。
安全上の理由から、交通量の多い場所やガラガラヘビなどの危険がある場所ではヘッドフォンを使用しないでください。このデバイスは、3メートル未満の相互接続ケーブル/ヘッドフォンケーブルで使用してください。
金属探知の基礎
趣味用の金属探知機は、地中に埋まっている金属物を探すためのものです。地中や地表で金属を探す際には、次のような課題と目的があります。
- 地中の鉱物による信号を無視する。
- プルタブなど、発見したくない金属物による信号を無視する。
- 地中に埋まっている金属物を掘り出す前に特定する。
- 掘り起こしを容易にするために、物体の大きさと深さを推定する。
- 他の電子機器からの電磁干渉の影響を排除する。
TX-850金属探知機は、これらの点を考慮して設計されています。
1. 地中鉱物
すべての土壌には鉱物が含まれています。地中鉱物からの信号は、探知したい金属物体からの信号を妨害する可能性があります。
地中鉱物の種類と量は土壌によって異なり、場合によっては大きく異なる場合があります。
そのため、探知する場所の地盤条件に合わせて探知機を校正する必要があります。
探知機には自動と手動の両方の地盤バランス調整機能が組み込まれており、ほとんどの種類の土壌からの誤信号を排除できます。
探知機のターゲット識別精度と探知深度を最大限に高めるには、GROUND GRAB(GG) 機能を使用して、探知機を捜索する地盤に合わせて校正してください。詳細は「地盤バランス調整」のセクションをご覧ください。
2. ゴミ
硬貨を探す場合、アルミホイル、釘、プルタブなどは無視します。これら不要な物体は、通常、0~100のスケールの下限付近で識別されます。検出された物体の音を聞いて、掘り出すべきものを推定することができます。また、「識別(Discrimination)」機能を使用して、不要な金属を検出対象から除外することもできます。
3. 埋設物の識別
画面上部の円弧に沿って、左から右へ0~100のスケールで、様々な種類の金属が分類されます。また、画面中央には2桁の数値も表示され、識別モードでより正確なターゲット識別が可能です。
4. 埋設物の大きさと深度
探知機をDISCモードで動かしながら使用する場合、物体の相対的な深度がディスプレイの左側、信号強度表示器の上に表示されます。より正確な深度測定は、ピンポイントモードを使用することで可能です。
ピンポイントモードは、ターゲットの深度をインチ単位で表示します。ピンポイントモードでは、金属探知のためにサーチコイルを動かす必要はありません。サーチコイルをターゲット上で静止させておくことができるため、埋設物の輪郭をトレースしたり、本書のピンポイント探知のセクションで説明されている手法を用いて、物体の正確な位置を特定したりするのに便利です。
5. 電磁干渉(EMI)
電気干渉(EMI)は、金属探知機が突然チャタリングを起こしたり、理由もなく感度が低下したり、周期的に不安定な音が発生したりすることがあります。一般的な電気干渉源としては、送電線、携帯電話などの通信機器、蛍光灯、レーダーなどの軍事用電子機器、他の金属探知機、コンピュータ機器などが挙げられます。
EMI対策の第一は、ゲインまたは閾値を下げることです。EMIの影響が大きい場所では、感度を下げて操作すると探知深度は多少低下しますが、少なくとも金属探知機は使用可能です。
EMIとその対策に関する詳細な説明については、2ページにわたる「電磁干渉」のセクションをご覧ください。
オペレーションとコントロール
電源投入
左側のノブをクリックすると、探知機の電源がオンになります。
ノブをオンにした後、時計回りに回し続けると、DISCモードでは「感度」が、オールメタルモードでは「ゲイン」が上がります。
探知機の操作に慣れるまでは、ゲインを70未満にしておくことをお勧めします。
コントロール概要
ノブのコントロール
1. オフ・オン・ゲイン
- 右をクリックするとオン、左をクリックするとオフになります。
- ノブを時計回りに回すと、探知機の感度が上がります。感度が高いほど、より深いターゲットも探知でき、非常に小さなターゲットも探知できる可能性が高くなります。
- ノブを回すと、画面右下のゲイン値に現在の感度設定が表示されます。DISCモードの感度
左のノブには「ゲイン」と表示されており、ディスクリミネーションモードでは、このノブだけで探知機の感度を制御します。
ALL METALモードの感度
オールメタルモードでは、ノブを時計回りに回すとゲインが増加します。
しきい値は、右のノブで個別に制御します。
2. DISC / ALL METAL / しきい値(Shreshold)
- ノブを左端の「DISC」の位置まで回すと、検知器は識別モードになります。
- 時計回りに回すと、ALL METALモードで動作します。
- ALL METALモードでは、ノブを回して閾値を上げます。
閾値の範囲は-40~+40です。
ALL METALモードでは、閾値コントロールは2つの方法で使用できます。
ゲインとしきい値
「ゲイン」は、埋設金属物からの信号強度を増幅します。
小さいもの、または深く埋設された物体を最大限に探知するには、ゲインを上げます。最初はゲインを下げます。
「しきい値」は探知機の音レベルを制御します。正のしきい値は、弱いターゲット信号の音応答を増幅します。負のしきい値は感度を抑えます。
最大感度で探知するには、まずゲインを低いレベルに設定します。次に、バックグラウンドハムが心地よい音量レベルで、しきい値を正の領域に設定します。その後、雑音のない快適なレベルまでゲインを上げていきます。
うるさくない状態で探知するにはしきい値を負の値に設定し、必要に応じてゲインを下げます。音をおさえて探知すると、感度が若干低下します。
タッチパッドの操作
1. GG / PINPOINT
このボタンは、探知モードに応じて2つの機能を持ちます。
- DISCモードでは、ボタンを長押しするとピンポイントへ変更します。
ピンポイントは、一時的に無動探知モードになります。サーチコイルの動きは金属探知には必要ありません。サーチコイルの探知範囲内に金属が存在すると、音が鳴ります。ピンポイントは通常、識別モードで以前に探知したターゲットを確認するために使用されます。 - ALL METALモードでは、ボタンを長押しするとグラウンドグラブが起動します。
グラウンドグラブを使用すると、探知機の内部接地設定を、探知している地面の位相と同じ位相に設定できます。この機能の詳細な説明と使用理由については、「グラウンドバランス」のセクションを参照してください。
2. + と –
- DISCモードでは、+と-で識別レベル(ターゲットの除去レベル)を変更します。
- ALL METALモードでは、+と-で地面バランス設定を手動でオーバーライドします。
ALL METALモードでのオペレーション
ALL METALモードはDISC(識別)モードよりも感度が高く、地面にあるあらゆる種類の金属物体の探知に使用されます。
GROUND GRAB(GG)は地面とのバランスを計算する
土壌にまざった天然鉱物は金属探知機にとっては金属のように見えますが、この鉱物の信号を打ち消し地中の金属物体からの信号のみを検出する必要があります。
そのため探知機を使用する前に、探知機を「ALL METALモード」に設定し、自動グランドバランス調整を実行してください。それは、「GGボタンを押したまま探索コイルを地面の上で上下に動かします。」音が均一になったらボタンを放します。画面右下のGND BAL番号は、地中の鉱物をキャンセルするための探知機の内部設定です。地域によって土壌の種類が異なるため、必要なGND BAL設定も異なりますので、探知前にグランドバランスを調整してください。この手順の詳細については、「グランドバランス調整」のセクションを参照してください。
設定
コントロールを調整する際は、ディスプレイの右下に表示されている数値が、変更する設定値を示しています。金属探知機を初めて使用する場合は、まずGAINコントロールとTHRESHOLDコントロールを、振動音や大きなハム音などの不要な音があまり聞こえない程度に低く設定してください。GAINコントロールは12時の位置、またはそれより下に設定してください。次に、THRESHOLDコントロールを、かすかなハム音が聞こえる位置に設定するか、お好みでその位置のすぐ左に回して、探知機が無音になる位置に設定してください。
必要ないノイズ
電気干渉に関するセクションをお読みください。TX-850は非常に高感度な機器です。
屋外での使用を想定しています。屋内で使用すると、家庭やオフィス内の様々な機器からの電気干渉を受ける可能性があります。
探索コイルの動かし方
探索コイルを地面上で掃引する際は、サーチコイルが地面と平行になるようにしてください。
動かした最後にサーチコイルを持ち上げないようにしてください。
ディスプレイの読み取り
金の探査や遺物の探索は耳で聞き分けます。一定のバックグラウンドノイズに重なって聞こえる、より大きな音に注意してください。
探索コイルを水平に動かす際、ディスプレイの左側にあるFe3O4(酸化鉄)スケールに注目してください。
これは、地中の鉱化度を示しています。
ほとんどの黒砂は磁鉄鉱(砂鉄)でできています。
金塊は、黒砂が密集した鉱床でよく見つかります。
鉱化度の高い土壌で最適な深度検出を行うには、ALL METALモードを使用してください。
Fe3O4の測定値を最も正確に得るには、探索コイルを地表で調整してください。
探索コイルをスイープする際は、画面中央のGND PHASE値にも注意してください。
GND PHASEは地表相で、土壌に含まれる鉱物の種類を示します。
狭いエリア内でも、地表相は変化することがあります。
GG調整後、定期的にGND PHASEとGND BALを比較してください。これら2つの数値が大きく異なる場合は、探知器のグランドバランスを再度調整することをお勧めします。
ノブを調整していないときは、GND BAL設定は常にディスプレイの右下に表示されます。
GND BALは探知器の内部グランドバランス設定です。探知器のデフォルトのグランドバランス設定は82.9で、正しい設定を得るための最適な出発点です。
Ground Grabを実行すると、GND BALの数値は土壌に合わせて変化します。
現在のGND BAL設定を変更するには、+または-ボタンを押します。
詳細については、「グランドバランス」のセクションを参照してください。
経験豊富なユーザーは、探索コイルを地面に下ろしたときに弱い可聴応答が得られるようにグランドバランスを調整することを好むことが多いです。これは正応答調整と呼ばれ、+キーでGND BALの数値を増やすことで実現されます。
目標の目盛り
上部の半円は金属物体を分類します。
ターゲットが検出されるたびに、半円上部にある3つのセグメントが点灯します。
セグメントは3秒間点灯し続けます。この表示は、埋設された金属物体のおおよその分類を示します。
詳細については、「ターゲット表示」のセクションを参照してください。
鉄は左側、米国の10セント硬貨と25セント硬貨は右端に表示されます。
空中探知では、金は中心より右側に表示されます。金貨が大きいほど、右側に表示されます。
地中では、探索コイルが通過するたびに金のIDが変動する場合があります。
ALL METALモードで探知した場合、ターゲットを発見した後、DISC(識別)モードに切り替えて、2桁のターゲットIDを表示し、より正確なターゲット識別を確認することをお勧めします。
DISC(識別)モードでのオペレーション
DISC(識別)モードは、釘、アルミホイル、プルタブなどの金属異物を検知対象から除外できます。金属を検知するには、探索コイルを動作させる必要があります。DISCモードは、ALL METALモードよりも小さく深い物体に対する感度は低くなります。
グランド調整(GG)
この機能はDISCモードでは使用できません。GG調整手順はまずALL METALモードで実行することで、最良の結果が得られます。GGで設定されたバランス設定は、このモードにも引き継がれます。
(訳注:ALL METALモードで地面の金属の含有量の調整をまずやれ、ということです)
設定
コントロールを調整すると、画面右下の数値が変更した設定値を示すことに注意してください。
ゲイン
金属探知機を初めて使用する場合は、金属が存在しない状態で探索コイルが地面を掃引しても音が聞こえない程度にゲインを低く設定してください。ゲインは12時の位置、またはそれより低い位置から始めるといいでしょう。ゲインは探知機の感度を表します。設定値が高いほど、より深い場所にある物体も探知でき、非常に小さな金属物体に対する探知感度が高くなります。
モード
右ノブはDISC(識別)モードでは使用されません。右ノブはもっとも左側に100%回してください。
ノブを右に回すと、DISCモードではなく、ALL METALモードになります。
DISC レベル
+ を押すと、不要な金属を検出対象から除外します。+ を押すたびに、画面右下の識別値が1ずつ増加します。+ を長押しすると、識別レベルが急速に上がります。
この機能の詳細については、マニュアルの「ターゲット識別」セクションを参照してください。
表示のない半円部分は、検出対象から完全に除外された金属を表します。
薄い網掛けで表示されている半円部分は、低音で検出された金属を表します。
– を押すと、検出対象から除外された金属を検出します。
必要ないノイズ
電気干渉に関するセクションをお読みください。
本機は非常に高感度な機器です。屋外での使用を想定しています。屋内で使用すると、家庭やオフィス内の様々な機器からの電気干渉を受ける可能性があります。
DISCモードでコイルを地面に沿わせて動かすと、静止させた状態よりも音が静かになります。
探索コイルを動かす
探索コイルを地面上で動かす時は、コイルが地面と平行になるようにしてください。動かして最後に探索コイルを持ち上げないようにしてください。
PINPOINT(ピンポイント)の使い方
PINPOINT(ピンポイント)ボタンを長押しすると、地中にある金属物体の位置を絞り込むことができます。
ピンポイントは、探索コイルを動かしていなくても検知できるモードです。
静止した探索コイルを金属物体にかざすと、ハム音が発せられます。ハム音の音量とピッチは、探知対象物の強度に応じて増加します。
画面中央には、探知対象物のおおよその深さ(インチ単位 1インチ=2.54センチ)が表示されます。
深さの目盛りは、コイン大の物体に合わせて調整されています。
探知対象物の大きさに応じて、相対的な深さが表示されます。
ボタンを放すと、DISCモードに戻ります。
ピンポイントボタンを長押しすると、探知音がドリフトすることがあります。
このような探知を行う場合は、ドリフトを避けるため、定期的にボタンを放して再度押してください。ドリフトにより、探知音が大きくなる場合もあれば、探知音が聞こえないまま感度が低下する場合もあります。
探知対象物の位置を絞り込む方法については、マニュアルの「ターゲットのピンポイント探知」セクションを参照してください。
この技術は不可欠です。なぜなら、長い間地中に埋もれた金属は、肉眼では周囲の土壌と全く同じように見えるからです。正確な位置特定が苦手な場合、小さな金属片を掘り出すだけでも大変な作業になります。ですから、対象を絞り込む方法を学びましょう。
ディスプレイの読み方
ターゲットID
探索コイルを金属物質に近づくたびに、ディスプレイの中央に2桁の数値が表示されます。これらの数値について詳しくは、マニュアルのターゲット識別に関するセクションをご覧ください。
画面上部の半円の上に3つのセグメントが同時に表示されます。
これは同じターゲット識別を表します。
ターゲットスケール
この表示はALL METALモードでも同様です。
上部の半円は金属物体の分類を示します。ターゲットが検出されるたびに、半円の上部に3つのセグメントが点灯します。セグメントは3秒間点灯し続けます。
この表示は、埋設された金属物体のおおよその分類を示します。
詳細については、「ターゲット表示」のセクションを参照してください。
鉄は左側、米国の10セント硬貨と25セント硬貨は右端に表示されます。空中探知では、金は中央より右側に表示されます。つまり、金塊が大きいほど、右側に表示されます。
地中では、コイルが通過するたびに金のIDが変動する場合があります。
信号
ターゲットが検出されるたびに、ターゲットの信号強度を示すバーが点灯します。
7本のバーがすべて点灯している場合、ターゲットの信号は強いです。
これは大きな金属物体である可能性があります。
あるいは、地表近くにあるコインサイズの金属物体である可能性があります。
数本のバーだけが点灯している場合、ターゲットの信号は弱いです。
これは、たとえ大きな物体であっても、地中深くに埋まっている可能性があります。
あるいは、地表近くにある非常に小さな金属物体である可能性があります。
コインサイズの物体の深さは、Pinpoint を使用すると確認できます。
識別モードでは、+ または – を押すと2つの検出パラメータが変更されます。
1. トーン識別
2. ターゲット除去
識別レベルが変化すると、画面上の円弧に沿ったターゲットセグメントが以下の3つの状態のいずれかで表示されます。
- 空白(セグメントが表示されません)
- 灰色(セグメントが網掛けで表示されます)
- 黒(セグメントが黒一色で表示されます)
+ または – を押している間、円弧に沿ったセグメントは点灯したままになります。
選択したターゲット識別パラメータを表示します。
操作中はいつでも、以下の2つの方法のいずれかで識別設定を確認できます。
- 画面右下の DISC 値が常に点灯しています。
- この値は、LOW トーンと V.C.O. トーンの差です。
- この値は、V.C.O. トーンで検出されるターゲットの最小値です。
- + または – を押すたびに円弧が点灯し、現在の検出パラメータが表示されます。
+ または – を最初に押すと、識別レベルが1値ずつ変化します。
ターゲットが検出されると、ターゲットカテゴリを表す長方形のセグメントが点灯します。
円弧上のセグメントの状態と、それらが表す識別パラメータは、+ または – で識別レベルを調整すると変化します。
画面右下のDISC値(40まで)の場合:
– 動作はトーン識別のみです。
• ターゲットは検出対象から除外されません。
– DISC値未満のターゲットIDは、LOWトーンを発します。
• 灰色のセグメントで表されます。
– DISC値を超えるターゲットIDは、V.C.O.音声を発します。
• 実線で表されます。
DISC値が41~79の場合:
– 空白セグメント領域にあるターゲットは検出されません。
– DISC値未満のターゲットIDは、LOWトーンを発します。
• 灰色のセグメントで表されます。
– DISC値以上のターゲットIDは、V.C.O.音声を発します。
• 実線で表されます。
DISC値が80の場合:
– 検出されたすべてのターゲットは、HIGHトーンを発します。
• 実線で表されます
– 低音はありません
80未満のターゲットは検出されません。
おすすめ:設定を変更し、画面を見て、各設定で探索コイルに物体を通過させてみてください。これらのコントロールがどのように機能するかはすぐにわかるでしょう。
設定例です。
TX-850用のこの識別インターフェースは、特に遺物探査のために設計されました。遺物探査では、検出する鉄のサイズだけでなく、低音で検出するターゲットも制御する必要があります。ターゲット値が40以下のものは鉄分を含みます。
グランド調整
グランド調整とはなにで、なぜやる必要があるのでしょうか?
すべての土壌には鉱物が含まれています。地中の鉱物からの信号は、地中に埋まっている金属物体の数十倍から数百倍も強力になることがよくあります。ほぼすべての土壌に含まれる鉄鉱物の磁性は、ある種の干渉信号を引き起こします。また、一部の土壌に含まれる溶解した塩分は導電性があり、別の種類の干渉信号を引き起こします。
グランドバランシングとは、金属探知機が地中の鉱物からの不要な信号を打ち消しながらも、地中の金属物体からの信号を検出するプロセスです。これは、探知機のグランドバランス設定を地中信号の位相に合わせることで実現されます。
探知機を土壌に合わせて調整すると、より深いターゲットの探知、より静かな動作、そしてより正確なターゲット識別が可能になります。
探知機のグランドバランス調整方法
「GG」タッチパッドを使ったグランドバランス調整手順
- 探知機の電源を入れ、GAINを12時の位置に合わせます。
- 右ノブをクリックして「ALL METAL」モードを選択します。
- THRESHOLDコントロールノブを、かすかなバックグラウンドハムが聞こえるまで回します。
- 探索コイルを地面上で掃引し、金属が存在しないクリアな地面を探します。
- GGタッチパッドを押したまま、コイルをクリーンな場所で上下に動かしてみます。
コイルを地面から2センチ以下から地表から15センチ上まで上下に動かします。 - GND PHASEの変動が1~2桁に落ち着いたら、コイルをポンピングしたままGND GRAB®ボタンを放します。ボタンを放すと、地面への音声応答が変化し、「均一化」していることに注意してください。また、GND BAL値も変化していることに留意してください。バランス調整後、ALL METAL…モードで探知するか、ディスクモードに戻ることができます。
最も正確なGND PHASE値は、探索コイルを金属のない地面上で上下にふって表示される値です。
地盤の状態を理解することは、機器のセットアップ、地盤バランスの再調整時期の判断、そして探査中の機器の反応の理解に役立ちます。
この探知機は、2種類の地盤データを表示します。
1. 鉱化の種類(地盤位相の設定位置に影響します)。これはGND PHASEです。
2. 鉱化の量(鉱化の量が多いほど、探知深度と識別精度の低下が大きくなります。この低下は識別モードでより顕著になります)。これはFe3O4です。
地盤バランス調整の目的は、GND BALの数値とPHASEの数値を一致させることです。
PHASEは地盤の測定値です。
GND BALは、探知機を地盤位相に合わせて調整する探知機の内部設定です。
GND BALの数値は小数点付きの3桁の数値です。
PHASEは2桁の数値です。
GND BALは高解像度の数値であるため、完全にバランスが取れている状況ではPHASEと多少異なる場合があります。
GGを押して上下に動かしてリリースすると、グラウンドの正確な測定値がGND BAL設定に転送されます。
画面に表示される2桁のPHASE番号は、地盤の鉱化の種類を示します。
地盤の鉱化の種類としては、次のようなものが挙げられます。
0~10:湿潤塩およびアルカリ
5~25:金属鉄。この範囲の土壌はほとんどありません。おそらく金属鉄を超えているでしょう。
26~39:この範囲の土壌はほとんどありません。まれに塩水海岸に見られることがあります。
40~75:赤、黄、褐色の鉄を含む粘土鉱物
75~95:磁鉄鉱およびその他の黒色鉄鉱物
グランドバランス調整手順の目的は、サーチコイルを地面にポンピングする際に発生する音を消すことです。土壌によっては、音が完全に消えない場合があります。GGで地面にバランス調整した後、手動でグランドバランスポイントをさらに調整したい場合があります。
グランドバランスを手動で調整するには:
- ALL METALモードで操作します。
- GG手順と同様に、サーチコイルを地面上で上下にポンピングします。
- ポンピング中に+または-を押します。
グランドバランス調整が正しくない場合、サーチコイルが地面に近づくときと離れるときで音が異なります。地面から音を引っ張っているか、地面に押し込んでいるかのどちらかの音が聞こえます。
- サーチコイルを上げると音が大きくなる場合は、グランドバランス設定を上げます。
- サーチコイルを下げると音が大きくなる場合は、グランドバランス設定を下げます。
注:経験豊富なユーザーは、サーチコイルを下げたときに弱いながらも聞こえる反応を得るために、グラウンドバランスを調整することを好むことが多いです。これは、ポジティブレスポンス調整と呼ばれます。
ポジティブとネガティブ反応
グランドバランス調整の目的は、金属探知機が地面の鉱物を無視するように調整することです。設定が正しくない場合、調整のずれている方向に応じて、地面の鉱物は正または負の反応を示します。
ポジティブ反応
GND BAL設定が高すぎる場合、鉱物の反応は正反応になります。つまり、ピンポイントモードまたはALL METALモードで探索コイルを地面に下げると、コイルが地面に近づくにつれて音が大きくなり、コイルを上げるにつれて音が小さくなります。
DISCモードで何が聞こえるかは、識別設定によって異なります。
ALL METALモードで探知する際、グランドバランスが地面をキャンセルするように適切に設定され、正反応の熱い岩の上を掃引すると、岩は金属物体に似た「ジップ」という音を発します。
ネガティブ応答
GND BAL設定が低すぎると、鉱物の応答はネガティブになります。ピンポイントモードまたはALL METALモードでコイルを地面に下げると、機械は無音になります。コイルを地面から持ち上げると、機械は音を発します。DISCモードでは、どのような音が聞こえるか(聞こえる場合)は設定によって異なります。ALL METALモードで探査する場合、ネガティブな高温の岩石は通過後に「ボイン」という音を発するため、岩石の位置を特定するのが困難になります。金属物体のような音や感触はありません。
Fe3O4バーグラフ
Fe3O4の7セグメントバーグラフは、地中の鉱化物の量を、種類に関係なく、磁鉄鉱(Fe3O4)の体積当量濃度で示します。表示は1秒ごとに更新されます。動きに敏感で、コイルを地表で数回上下に動かすと、最も正確な測定値が得られます。金属や「高温岩」が存在すると、測定値が不正確になります。コイルの動きを止めると、バーグラフは消えます。
磁化率はマイクロCGS単位で表されます。鉄鉱物が存在しない塩水環境では、棒グラフは相対的な電気伝導率を示します。
磁化率が10,000マイクロCGS単位を超える土壌では、土壌からの信号が回路を飽和させ、過負荷にする可能性があります。これは検出器に損傷を与えることはありませんが、機器はそのような状態では使用できなくなります。解決策は、コイルを土壌表面から数インチ上に保持し、「土をあまり見ない」ようにすることです。音と動きを観察することで、過負荷を避けるためにサーチコイルをどのくらいの高さに保持する必要があるかがわかります。
最も高い磁化率は、通常、火成岩の上に形成された土壌、海岸の沖積黒砂の条線、そして湿潤気候の赤色粘土土壌に見られます。
最も低い磁化率は、通常、熱帯および亜熱帯地域の白い砂浜や、石灰岩の上に発達した土壌で見られます。
ターゲットディスプレイと音
信号インジケーター
左下のバーグラフは、DISC(識別)モードで動作している場合にのみ、信号強度を示します。
画面左下の信号強度インジケーターは、埋設された金属ターゲットの大きさまたは距離を示します。
すべてのバーが点灯している場合、ターゲットはコイルに対して大きいか近いです。
1つまたは2つのバーが点灯している場合、ターゲットは遠いか小さいか、またはその両方です。
深度インジケーター
識別モードで動作している場合、PINPOINTコントロールを使用してターゲットの位置と大きさを確認できます。
PinPointボタンを押すと、サーチコイルの動きがなく、単調なハム音が鳴り、一時的に金属を探知できます。
PinPointボタンを押している間、深度インジケーターが表示されます。深度インジケーターの下の数字は、サーチコイルから物体までの距離(インチ単位)を表します。深度スケールは、コインサイズの物体に合わせて調整されています。コイン以外の物体の場合、数値はターゲットの深度を相対的に表します。
オーディオフィードバック
ターゲットが検出されると、2種類の音で応答します。
1. V.C.O.(電圧制御発振器)は、ピッチと音量が可変のオーディオ応答です。
2. 低音ビープ音
識別モードでは、半円上の網掛け部分に含まれるターゲットは低音ビープ音で識別され、網掛け部分はV.C.O.で識別されます。
ユーザーは+ボタンと-ボタンで識別レベルを設定することで、どのターゲットが低音ビープ音を発し、どのターゲットが排除されるかを決定します。
オールメタルモードでは、すべてのターゲットのオーディオ応答はV.C.O.です。
V.C.O.(電圧制御発振器)は、ターゲットの感触を掴むためのオーディオ応答です。
ターゲット信号が強いほど、音量と音程は高くなります。非常に弱い信号は、音量が最も小さく、音程も低くなります。そのため、小さく深いターゲットを探知する場合は、必ずヘッドホンの使用をお勧めします。
2桁ターゲットインジケーター
識別モードでは、画面中央の2桁ターゲットインジケーターに、埋設ターゲットをより正確に識別するための具体的なターゲット値が表示されます。現場での訓練により、ターゲット値と埋設物体の識別可能性を関連付けることができるようになります。ターゲット値は、物体の向きとサーチコイルからの距離に応じて、サーチコイルがターゲット上を通過するたびに変化します。
まずは、以下の表を参照してください。
ターゲットの読み取り
下の表は、一般的なおおよその目標値を示しています。現場での経験があれば、多くの種類の金属物体を数値で認識できるようになります。
注意:ターゲット表示は視覚的な参照です。他の多くの種類の金属も、特定のターゲットIDで表すことができます。
金について
アメリカ合衆国では、西部諸州、アラスカ、そしてアパラチア山脈のいくつかの地域で金が採掘されています。「金は見つかるところに眠る」という古いことわざは、金を見つけるには、金が存在することが知られている地域を探すべきだという意味です。丘陵は、金属探知機を使った金鉱石探査に最適な場所です。なぜなら、丘陵は河川のように砂金や浚渫で除去することができないからです。また、源流からそれほど遠くない丘陵の金は、洪水時に河床を砂利とともに転がり、粉々に砕け散ってしまう砂金よりも大きく、したがってより容易に検出される傾向があります。
金は希少な資源であるため、価値があります。たとえ良質な金の産出地域であっても、丸一日経っても金が見つからないことも少なくありません。一方で、散弾銃、狩猟や射撃練習で使った砲弾や弾丸、錆びた有刺鉄線の破片、シャベルなどの採掘道具の破片、錆びたブリキ缶など、他の金属片も掘り出すでしょう。高温の岩石(鉄酸化物を多く含み、上を通過すると金属のような音がする岩石)も、多くの金鉱地帯では厄介な存在です。識別は通常効果がありません。識別による感度の低下によって、これらの小さな塊が消えてしまうからです。何時間も金が見つからず、金属探知機の故障か使い方に問題があるのではないかと疑っているなら、最も重要な手がかりは次のようになります。小さな金属片を掘っているのであれば、もし金が含まれていれば、小さな金のかけらも見つかるはずです。
金塊のほとんどは小さく、通常、鉄酸化物鉱物を多く含む土壌で見つかるため、本格的な金探査には、高感度で真のグランドバランス型オールメタル動作を備えた探知機が必要です。地中の鉱物からのノイズが聞こえる程度に感度を上げて機械を動作させ、聞こえる音の言語を理解してください。安全上の配慮(例えばガラガラヘビなど)がない限り、ヘッドホンの着用を推奨します。サーチコイルをゆっくりと慎重に動かし、地表からの高さを慎重に調整して、土壌中の鉄鉱物からのノイズを最小限に抑えてください。地中のノイズが聞こえる場合は、GND BAL設定が少しずれている可能性がありますので、再度グランドバランス調整手順を実行してください。ほんの少し歩くだけでも、地盤の状態が変化することがあります。金に典型的に関連する地質は、ごく短い距離でも変化する傾向があります。Fe3O4の棒グラフは、土壌中の鉄鉱化の量を示しています。ほとんどの金鉱床、特に沖積(砂金)鉱床では、金は鉄鉱物、特に磁鉄鉱の黒砂と共存する傾向があります。もしあなたが採掘している地域がこのような状況だと分かっているなら、棒グラフで鉄鉱化度が高いことが示されている地域に重点的に調査を行うことで、金の回収率を最大化することができます。金鉱探鉱者の多くは親切で、初心者に金鉱を見つける確率を高める方法を喜んで教えてくれます。多くの人は、あなたと親しくなると、(もし彼らが鉱区を持っているなら)彼らの鉱区で探鉱に誘ってくれるでしょう。一部の金鉱地域では、多くの地域がすでに領有権を主張されているため、公示された鉱区を見分ける方法を学び、所有者の許可がない限り、立ち入らないようにする必要があります。アメリカ金鉱探鉱者協会(GPAA)などの探鉱クラブは、会員に開放された鉱区を所有していることが多く、産出量の多い金鉱探鉱地域へのグループツアーを主催しています。地面を掘り、地球上で初めて見る貴重な黄金の塊を掘り出すのは、スリリングな体験です。アウトドアが好きで、忍耐強く、次の金塊を見つけるという期待にモチベーションを保てるなら、金探しはあなたにぴったりの趣味かもしれません。金採掘で大金持ちになれるのはほんの一握りですが、もしあなたがそうでないなら、金探しはアウトドアレクリエーションだと考えてみてください。見つけた金で楽しむ費用を賄えるのです。
高温岩
高温岩とは、鉄鉱物を含む岩石で、金属探知機が反応して音を発する岩石です。高温岩には基本的に2つの種類があります。マイナス反応を示す高温岩(コールドロックとも呼ばれます)は、通常磁鉄鉱であるか、磁鉄鉱を含み、グランドバランス値が土壌の数値よりも高いため、マイナス反応を示します。色は暗く、通常は黒く、通常は重いです。場合によっては錆びが付いていることもあります。磁石に引き寄せられるため、金鉱探査者は常に磁石を携帯しています。磁石は鉄と非鉄を判別する究極の手段です。オールメタルモードでは、マイナス反応を示す高温岩は、金属探知機のジップ音ではなく、ボイン音を発します。この違いを認識すれば、高温岩を無視できるようになります。サーチコイルが高温岩の上を通過すると、このボイン音、つまりマイナス反応は非常に特徴的です。この反応を聞くには、グランドバランスが適切に取られ、可聴閾値のハム音が発生するオールメタルモードになっている必要があります。まず、サーチコイルの中心が負の高温岩体の上を通過すると、検出器は停止し、閾値ハム音が一瞬消えます。次に、負の高温岩体を通過すると、ボイという音が聞こえます。サーチコイルを負の高温岩体の上を前後に通過させると、その位置を正確に特定することは不可能で、岩体が動いているように見えます。正の高温岩体とは、鉄を含む岩石で、自然の風化作用によって酸化されているため、GRND BAL値は、それらが存在している土壌よりも低い数値になっています。これらは小さく、地表に直立していることが多く、金塊のような音がします。多くの金鉱探査地域でよく見られます。通常は磁石に引き寄せられますが、必ずしもそうとは限りません。色は赤みがかったものがほとんどですが、黒、茶色、黄色の場合もあります。遺跡発掘現場では、暖炉やキャンプファイヤーの縁に敷かれていた赤い粘土レンガや岩が、高温岩体であることがよくあります。広範囲に散在する信号であれば、弁別器は通常、容易に除去しますが、信号が集中している場合は、弁別器がすべてを除去できない可能性があります。その場合は、「再現性のない信号は探さない」という経験則に戻ってください。
金と熱い岩石、そして鉄を見分けるために、必ず磁石を携帯してください。
• 金は磁石に引き寄せられません。
• 鉄片は常に磁石に引き寄せられます。
• マイナスの熱い岩石は、ほとんどの場合磁石に引き寄せられます。
• プラスの熱い岩石は通常、磁石に引き寄せられます。
電気干渉
TX-850金属探知機の使用中は、電気干渉が発生する可能性があります。電気干渉を認識し、適切な対処策を講じることが重要です。そうすることで、価値のある捜索場所を諦めたり、正常に動作する探知機を修理に出したりする必要がなくなります。
電気干渉の症状
電気干渉により、金属探知機は自発的にチャタリングを起こしたり、理由もなく感度が低下したり、周期的に不安定な音が発生したりすることがあります。聞こえる音は、使用している動作モード、探知機の設定、そして電気干渉の発生源によって異なります。最も一般的な症状は、自発的なチャタリングです。
すべての金属探知機は電気干渉の影響を受けますが、影響を受ける電気干渉の種類は機種によって異なります。特定の環境下では、電気干渉の影響を受ける金属探知機と影響を受けない金属探知機があります。
一般的な電気干渉源
一般的な電気干渉源としては、架空送電線、地中送電線、他の金属探知機、電子データを伝送する電話線、コンピュータシステム、電気柵、旧式のブラウン管テレビ、携帯電話、CB無線および緊急通信無線、雷雨、蛍光灯、金属蒸気ランプ、電子戦対抗装置が作動している軍用航空機、電動モーター、VLF軍用通信システム、自動車の点火システムなどが挙げられます。家庭、店舗、あるいは都市環境においては、複数の異なる電気干渉源が同時に存在する可能性があります。
すべての金属探知機は、ある程度の内部電子ノイズを発生します。TX-850は、ノイズに埋もれずに探知できるように特別に設計されています。経験豊富なユーザーは、探知深度を最大限に高めるために、一定の背景音を鳴らしながら探知するように機器を調整し、そのノイズを通して実際の探知対象物の音を聞き分けることがよくあります。
近年の規制強化により、電気照明の調光器や自動点火システムからの干渉は減少しています。しかし、VLF-UHF無線通信システム(携帯電話、Bluetooth、Wi-Fiなど)も普及しており、金属探知機に影響を与えることがよくあります。全体的に見て、電気干渉の可能性は数年前よりも大きくなっています。
現代の高級金属探知機は、旧型の機器よりもはるかに感度が高くなっています。そのため、旧型の探知機で慣れ親しんだもの以上に、探知機が電気干渉に対して脆弱になっています。金属探知機は本質的に磁場を検知するように設計されており、電流は常に磁場を発生させます。
電気干渉への対処
金属探知機に感度(ゲインおよび/または閾値)コントロールが搭載されている主な理由は、ユーザーが感度を下げて電気干渉への反応を排除できるようにするためです。深度が失われることを恐れて、感度を下げることに抵抗を感じるユーザーもいます。
感度を下げると深度は失われますが、少なくとも探知は可能です。ゲインとスレッショルドノブは感度をコントロールし、電気的な干渉に対する第一の防御となります。スレッショルドコントロールはALL METALモードにのみ適用されます。
通常、ALL METALモードはDISC(識別)モードよりも電気的干渉を抑制しやすいです。
TX-850では、識別レベルを60~70に設定すると、電気的干渉は通常軽減されます。識別モードでは、サーチコイルが動いていないときは探知機がチャタリングを起こすことがありますが、地面を掃引し始めると、地面からの信号によって電気的干渉のチャタリングは通常抑制されます。ただし、時折発生するポップ音やクリック音は、実際のターゲットとは思えない音です。
屋内でデモンストレーションを行う場合は、サーチコイルの向きを変えると、電気的干渉の拾い方が軽減されることがあります。
金属探知中に携帯電話などのハイテク電子機器を携帯していて電気的干渉に遭遇した場合は、機器の電源を切ってみて問題が解決するかどうかを確認してください。スタンバイモードにするのではなく、完全に電源を切ってください。
架空送電線の近くで作業する場合、送電線の真下で探知すると最良の結果が得られ、送電線に対して30度から45度の角度で探知すると最悪の結果が得られる場合があります。
多くの電気的干渉源は断続的です。そのため、1日の特定の時間帯に探知が難しい場所でも、午後5時以降や週末であれば探知が容易になる場合があります。
送電線は通常、深夜や週末の午前中に最も静かです。
小型サーチコイルは通常、大型サーチコイルよりも電気的干渉を拾いにくくなります。電気的干渉が激しい場所では、大型サーチコイルよりも小型サーチコイルの方が適していることがよくあります。
電気的干渉とその他の問題の区別
電気的干渉は、場所を移動すると変化することが多く、サーチコイルの向きによっても変化します。金属探知機自体に機能上の問題がある場合は、このようなことはほとんど起こりません。
電気的干渉が原因ではない金属探知機のノイズの最も一般的な原因は、サーチコイルの故障です。サーチコイルを手で叩くとノイズが出始めたり止まったりする場合は、サーチコイルの故障である可能性があります。また、サーチコイルの故障は、電気的干渉よりも断続的なノイズを引き起こすことがよくあります。
2番目に多い原因は、サーチコイルコネクタの緩みです。コネクタが緩んでいると、ノイズが非常に不規則または断続的になります。サーチコイルを一度抜き差しし、コネクタがしっかりと接続されていることを確認してください。サーチコイルカバーを使用すると、カバー内に汚れや水が溜まり、サーチコイルの掃引中にこれらの物質が動くことで誤信号が発生する可能性があります。サーチコイルカバーは定期的に取り外して清掃する必要があります。
ターゲットの確認
- ターゲットの周りを円を描くように歩きます。
- ターゲットの周りを回りながら、サーチコイルをターゲット上で掃引し続けます。
- 円の30度または40度ごとに1回掃引します。
ターゲットの周りを回っている間、音に変化がなく、ターゲットID値が一定であれば、ターゲットの識別に高い信頼性があります。
ターゲットの周りを回っている間に音またはターゲットIDが変化する場合は、ターゲットが複数あるか、不規則な形状の物体である可能性があります。
音が異なる角度で完全に消える場合は、ターゲットはゴミまたは価値の低い金属である可能性があります。
この趣味を始めたばかりの方は、すべてのターゲットを掘り出してください。現場での練習を重ねれば、すぐに聴覚と視覚によるターゲットフィードバックと特定の種類の金属物体を関連付けることができるようになります。
識別モードでのピンポイント探知
- ターゲット上を左右に狭まるパターンでスキャンします。
- ビープ音が鳴る地面上の点を目視で記録します。
- ターゲットの横に90°移動します。
- サーチコイルを最初のスキャンパターンに対して90°の角度で同じエリアでスキャンします。
- これにより、ターゲットの位置が「X」で示されます。
ターゲットの正確な位置
識別モードでターゲットを識別した後、PINPOINTボタンを長押ししてターゲットの正確な位置を特定します。この手法により、ターゲットの形状とサイズに関する詳細な情報が得られ、正確な位置を特定して抽出を容易にすることができます。
ピンポイントの手順は次のとおりです。
- サーチコイルを地面からわずかに浮かせ、ターゲットの横に配置します。
- 次に、サーチコイルをターゲット上でゆっくりと動かします。音で位置を特定できます。ターゲットは、音が最も大きい場所の真下にあります。
絞り込み:
- 応答範囲をさらに絞り込むには、サーチコイルの中心を応答パターンの中心付近に置きますが、中心の真上には置きません。
- PINPOINTボタンを放します。
- PINPOINTボタンをもう一度長押しします。
- この絞り込み手順を繰り返して、探知範囲をさらに絞り込みます。
注:絞り込んだ後は、深度表示の精度が低下します。
サーチコイルのドリフト
PINPOINTモードを連続サーチに使用する場合、時間の経過とともにドリフトが発生し、検出器の感度が増減することに注意してください。ドリフトを最小限に抑えるには、検出器を定期的に再調整する必要があります。PINPOINTボタンを離し、再度押すと再調整できます。
装置の仕様
機構:Sロッド(ロッド上に電子機器ハウジング付き)、3ピース構造、非金属製伸縮式下部ロッド、位置調整可能
アームレスト
重量:電池装着時2ポンド8オンス
標準サーチコイル:11インチサーチコイル
電池:9V角型アルカリ乾電池1本
動作原理:VLF誘導平衡式
動作周波数:19kHz、水晶制御
無効過負荷:10,000マイクロCGS(標準サーチコイル使用時)
抵抗過負荷:1,200マイクロCGS(標準サーチコイル使用時)
対地平衡範囲:フェライトから塩水まで
識別対地抑制:2次法と3次法の組み合わせ
ターゲットID対地抑制:3次法
電池寿命:良質アルカリ乾電池で15時間以上
動作温度範囲:-10~+5℃(-14~122°F)