当ブログのテーマのひとつは「起業」です。
今日の日経のウェブニュースに定年後の「1人起業」広がる 低リスクが成功の秘訣という記事がありました。
都内では2023年、新設法人の15%が60歳以上なのだそうです。
非常にうれしいです。
例に出ている方は三井物産を退職されて、大手が手を出さないニッチエリアを対象で商社をやられているようです。
このような起業はうまくいくと思います。元いた会社ともwin-winの関係を築けますしね。
この記事で気になる点はシニアの起業は「コンサルタントや講師が多い」ということでした。どちらも退職後に真っ先に検討対象になり、かつ現役でやっている人も多いので、よほどニッチなジャンルでないと相手にされないし、お客を見つけることは大変だと思います。若いうちに営業経験があればいいですけれども、そうでなければ数年で事務所費用も出ないまま会社清算になると思います。
「僕たちは地味な起業で食っていく」という本があります。けっこう宣伝されているので、読んだ人もおられるかもしれません。この本は私も読みました。肝心要なことが書いてありません。
それは「営業」と「競合排除」の方法です。クラウドワークスやランサーズのサイトを見てください。みんなが思いつくような仕事はすでにこのような入札サイトがあり大量の供サービス提供者がいます。
先日、本の表紙のイラストを12000円で公募しましたが、すぐに10人以上の入札がありました。誰もがやろうと考えることはこのように、すぐに過当競争となってしまうのです。
つまり地味な起業って失敗します。ローリスクに見えますが競合が多いのでローリターンもいいとこです。
そもそも
定年後の起業で未経験の新しいことをやると普通は失敗します。
なぜならば競合がいることをまじめに考えていないからです。「俺がやればうまくいく」は知名度からして馬鹿げた考えです。体力も経験も若いうちから始めた人に勝てるわけがありません。(こんなこと書いても中途半端な肩書のうぬぼれやさんは考えを変えませんけどね)
飲食店、コンサルタント、資格を取ってから独立、どれも屍累々です。悲惨なのでニュースにもなりません。
上の例のようにサラリーマン生活の間に知り尽くした業界になにかニッチなところはないか見つけておくのは、すばらしいことです。
漫然と働いた人には見えないビジネスチャンスです。