起業

寂しがり屋は起業できない

石巻から帰ってきました。
帰りの車の中でAudible(本読み上げサービス)で起業して成功した女性の本を聞いていました。

いろいろ失敗も語られていましたが、その中で法人を設立し、社員を雇い、まかせたら失敗した。
という話がありました。

このあたりのことって書いた覚えがないので書いてみたいと思います。

常々書いていますが、長年サラリーマンをやってきたことは必ずしもマイナスではないと思っています。
それは会社という組織に必要なこと、構成人員のクセに対応すること、などを身をもって知っているからです。毎月給料をもらえる安定性も見逃せません。

一方で起業は、まずはひとりです。複数人で起業した経験がありますが、いきなり給料をもらおうとすると運転資金で悩んだり、社会保険で悩んだり、嫉妬で悩まされたり、余計なことで悩みます。

肝心かなめのビジネスコア、つまり「なにで食っていくか」に集中しずらいのです。

先の女性起業家は最初はパンを自分で作り、品質と自分の生活のバランスを考えて24時間発酵、2種類だけにしたそうです。
お住まいが長野県のせいか、日用品を併売して当たったようです。

これらのことはすべてひとりの女性によってなされています。
家族に相談はしたでしょうけれども、自分で方向性を決めてがんばったからこその結果でしょう。

あくまでも私の個人的な見解ですが、複数人で起業すると余計な仕事ばかり増えて、ビジネスを立ち上げることへ時間を割けなくなります。そのビジネスも相談すると尖ったものから、どこにでもあるありふれたものになります。
要するに相談して決めることじゃないのです

石巻のアパートでひとりで作業をし、必要なことを構想し、実現するための方法を考え、部品を調達します。誰にも相談しないから、早く進められるのです。
問題や疑問が起きたら誰かに聞けばいいと思っている人に起業ができるのか、私にはわかりません。
対人関係にだけ優れている人は起業できないと思ってください。

しばしばメンターを見つけろと書いてある起業本がありますが、それは月なみな飲食店や小売店ならありえる、と思います。しかし規模の小さいメーカーなどをやろうとすると、そんなメンターいません。
一時、中国の深センに行ってODM(デザインだけして内容はすべて丸投げ)をすることが流行りました。
バルミューダなんかはそれです。自社で作っていません。
しかしそれでは自分の思ったような製品を作ることはできません。機能すら投資額に制限されるからです。
私はバルミューダのワッフル製造機が2台壊れて以来、バルミューダーをメーカーとしては信じていません。

誰とも話をしない日々をさみしいと思わない人は起業に向いています。
ひとりで実現するまでの道をつきつめれば、事業の成功確率はぐっとあがります。

そして手が足りなくなった時は、なにをやってほしいのか、きっちり定義して人を雇います。
漠然と雇って時間つぶしのための仕事を割り当てるなんていう贅沢はスタートアップではありえません。
その時、サラリーマン時代の雇われる側の気持ちをしっているかどうかが役立つのです。

 

関連記事

  1. 今後のサラリーマン(1)

  2. 週末起業について(人を集める)

  3. 商品に求められるストーリー

  4. 私達はとっくに年金だけで暮らせない

  5. 起業するためのビジネスモデル

  6. 週末起業について(嫉妬に気をつけろ)

  7. 自立の年

  8. しがみついた末路

記事をプリント