最初から違和感があったのです。
サトシ ナカモトの仮想通貨の文章を読んだ時から、私には「誰も責任を負わない通貨ってありえるのだろうか?」と。
しばしば「国家権力のくびきを離れた自由な通貨」という表現をされるけど、「匿名を利用して通貨だと言い張る、なんとでもできる怪しげなデジタルデータ」だと思っていました。
先日のコインチェック騒動でこういうわかりやすい表現の文章を書かれている人がいます。
<専門家の見方>
仮想通貨取引所の運営は、万全のセキュリティ対策が必要だが、それを除けば、単なる場貸しだけをしている運営者がノーリスクで何パーセントも儲けられる旨味のあるビジネスだ。そもそも仮想通貨は裏付け資産がないまま投機的取引がされているが結局はゼロサムゲームだ。その中で確実に勝てるのは運営者だけで、後の参加者はその分だけ全体として必ずマイナスサムゲームになる。それが成立すること自体が健全なこととは言えないし、仮に仮想通貨が本来の決済手段として活用されるようになるには、価格の安定が必要である。現物通貨との間を取り持つ取引所が暴利を貪るような状況が生じていること自体が仮想通貨のボラティリティの高さの裏返しであり今の仮想通貨のままでは決済手段になり得ないことを示唆するものだ。
(ニューホライズンキャピタル会長・安東泰志氏)
今回、コインチェックが円で返還するということができている時点で、「暴利」が判明しているわけです。
現実とまったくリンクしていない通貨なんて単なるバクチであって、まともな取引に使えるとは思えないのです。
(追記)今年、仮想通貨はなんと1500種類以上あるそうです。
そうです。仮想通貨はどっかの数人がシステムを作ればいとも簡単に作りだせる。
言い換えるとすでにそうですが、規制がないからこそあっという間に仮想通貨だらけになり、すでに過剰に存在しています。
経済学用語では通貨が余っている状態を「インフレ」といいます。
すでに現実の経済との乖離しはじめているということになります。(追記終わり)
こんなところで私がなにか書いても欲の皮の突っ張った人たちは「なんにもわかってないバカのいうことなんかどーでもいい」と言いながら突進するんでしょうけど。