サラリーマンのふり

愚鈍な経営者でも会社は伸びることがある

いつも書いているのですが、企業の業績が伸びるのは時の偶然のなせるわざであることが多いと思っています。

今、目の前でおもしろい実例が出ています。

業績のよろしくない「幸楽苑」がいきなりステーキのフランチャイズをするそうです。

これっていくつものおもしろい話がふくまれています。

幸楽苑に極めてよく似た業態の企業があります。

「日高屋」

日高屋の業績は好調です。

なぜ、幸楽苑がうまくないかといえば単純で、客単価が高いから。

今までは低単価の店に見えていたのですが、デフレ絶好調のおかげでみんな食費にますますお金をかけなくなっています。

コンビニがイートインを設けているのは偶然ではありません。
コンビニでカップラーメン買ってお店のお湯いれたら、これ以下はないランチです。

でも、これ以下はない、でないと生きていけない人がたくさんいるということです。

そういう人からすると、日高屋より数百円高い幸楽苑は行きづらい店となったのでしょう。
まぁ、日高屋のお野菜たっぷりタンメンは本当においしいですからね。あれだけで生きていける。

業績悪化に伴い幸楽苑が取った手段が、脱サラリーマンみたいなフランチャイズです。
なぜ、自社の問題に必死で取り組まないんでしょうね。

いつも書いていますが、フランチャイズって必ずフランチャイジー(フランチャイズを受ける人)が不幸になるビジネスです。言い換えるとフランチャイザー(フランチャイズする人)に生殺与奪の権利を預け、最終的には身ぐるみ剥がされるビジネスです。

そんなものに既存のお客やお店をなおざりにして参加してしまう幸楽苑の経営者は元から凡庸だったということです。
つまり「幸楽苑」のかつての業績の伸びはたまたまだったということです。

最後ですが、私は「いきなりステーキ」は続かないと思っています。
何度か食べてみましたが、マズイしコストパフォーマンスが悪い。
今は物珍しさで業績が伸びていますが、絶対に失速すると思っています。
飲食チェーンで長期的にマズイものを出していて続いた例はないので。

今後も彼らのマヌケな決断がどう転ぶか目が離せません。

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