サラリーマンのふり

私家版Appleとの正しい付き合い方

ITProに「Appleの正しい付き合い方」というタイトルだけは秀逸な記事が出ている。

主に企業ユーザーに向けて警告を上げたいのだろう。

が、このお題で議論してみたいと思う。

  • iPhone/iPadには企業向けサポートが無い
  • 個人利用が前提の端末をどう管理するか
  • 端末の大量配布には向いていない
  • 有料iOSアプリの大量導入が困難
  • iOSを管理するための情報入手が難しい
  • iPhone/iPadの導入計画が立てづらい

企業向けサポートがない

アホじゃないかと思う。コンシューマー向けのサービスが完備している場合、間に企業のiPhoneを管理する人間を置けばいいだけだ。その人がユーザー企業から給料もらうのか、代理店から給料もらうのかはなんとでもすればいい。ユーザー企業にIT部門か総務部があるなら、そこでデバイス管理をすればいいだけだ。

個人利用が前提の端末をどう管理するか

不勉強も甚だしい。一度は、XCodeの研究(開発キット)したほうがいい。そもそも050Plus, LINE, SKYPEなど端末管理せざるを得ないソフトは山ほど出ている。
もしくはコードを書きたくないなら、Afariaみたいな管理ソフトを買えばいい。

端末の大量配布には向いていない

ガラケーでもいいよ。大量配布に向いた端末っていままでありましたかね?
クラサバ時代のPCのソフトの入れ替えも無味無感想で、悲しい作業だったから、ウェブアプリが大流行したわけです。
つまりこの問題はiPhoneに限らない、ごく一般的な端末問題だ。電話機を独自に管理しようというのだから、電話屋さん競合が起きるのは当然。

有料iOSアプリの大量導入が困難

この考え方は危険だ。IT部門はコンピュータをよく知っていて、ユーザーは素人だという考え方はもう古い。それじゃ、自腹切ってスマホやパソコンを買っている人をどう説明するつもりなのか?それらを本業にはしていなくても、そこいらのIT部門よりよく知っている人間はいくらでもいる。
もうそろそろIT部門だけが賢いという考え方は辞めたほうがいい。
そもそも、SoftBankはどうやってユーザーをガイドしているのか見てみたらどうだろうか?
インテグレーターが提案持ってこないから、責任を押し付けられないからなにもしないという考えがあるのなら、別だが。

iOSを管理するための情報入手が難しい

新しいものが出ると不勉強な人間は必ずこういうことを恥ずかしげもなく声高にいう。英語のマニュアル、チュートリアル、実例、フォーラムを読んでから、こういうことを言うのならわかる。要するに「ググれカス」

ガラケーより格段にプログラミング情報は入手できる。
この問題提起は不勉強なだけ。
たまにAPIが変わることを鬼のクビでもとったかのように、非難するが、ソフトウェアの会社がおもしろがって変更していると思っているのか?あまりにも一方的な見方だ。

iPhone/iPadの導入計画がたてづらい

それこそ代理店か、ソフトバンクショップの相談だろう。
割合と新しいハードウェアが出ると必ず、こういう話しが出てくる。昔のPCも同じことをいわれていた。

さてさて、

こういう記事に共感してほしい対象読者は、企業のIT部門なのだろうか?
じゃ、彼らははなにもしたくない、チャレンジはしない、ということなのだろうか?
そもそも、こういう面倒事を処理するために企業のIT部門はあるのではないのだろうか?

間接部門であるIT部門はどう付加価値をつけてユーザーに提供するだろうか?
インテグレータからの提案を待って、ユーザーの間の橋渡しするだけでは、今時では付加価値は相当に低いと思う。もともとインテグレーターが付加価値をつけられずに利益を確保できずにあえいでいるのだから。

一方、管理、管理というなら、なんでも揃っているマイクロソフトさんのWindows Phoneを使えばいい。
なぜそうならないか?最終的にカネを稼ぎだすユーザーがそれじゃ不満だからだろう。
そもそもiPhone, iPadをみんなが騒ぐ理由は

理屈を超えて新しい楽しそうなデバイスだから

つまり、上のようなものはAppleを否定する理由にはまったくならないのだよ。
そして、使いこなす自信がないし、道を見つけることもできないならば、iPhone, iPadの導入など考えないで、エンドユーザーに「私達の力ではできません。ごめんなさい」というべきだろう。

いまや会社の時価総額では、DELLやhpやMicroSoftよりも大きい会社のやり方なのだから、新しい方法を考えるべきで、旧態依然として考えを中心とするのはやめたらどうだろうか。

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