ソニーがAndroidウォークマン「Zシリーズ」ってところで、「いろんなものにAndroidって使われてるんだな」と普通の人は思うでしょ。
これって日本のソフトウェア業界が、また敗北を重ねたってことなんだよね。
パナソニックモバイルコミュニケーションズって会社がある。
なんで私が知ってるかっていうと、一時期、パナソニックやNECで携帯電話の共通プラットフォームを作ろうって話が時々、新聞に出ていたから。
携帯電話は世の中に出てきてから、ものすごく複雑になった。しばしばバグってしまったり、データが飛んだりしたこともある。
それは、携帯電話用のOSの上にアプリケーションを作っていく、というコンピューター産業のやり方ではなく、ハードウェア組み込みアプリケーションという、どちらかというとメモリーやCPUパワーが足りない分、人間が苦労する、という作り方だった。
現場のエンジニアの誰もがしっかりしたOSが欲しかったと思う。しかし、次々に新しい機種を出さなけりゃいけない時に、そんな一歩後ろに下がったような高度なアプローチを取れる会社は結果として、なかったということになる。
なんとなく思うが、iPhoneって一気にハードウェアのスペックを引き上げたような気がする。ちゃんと調べてないけど。
日本のガラケーが四畳半にいろんなものを詰め込んでふぅふぅ言ってた時に、いきなり体育館もってきたような感じで、PCにものすごく近づいた。スマホ使っている人は、メールの長さ制限がほとんどなくなったことでもわかるでしょ。
日本がガラケーで鍛えた技、とか技術事情を知らん人はいうが、毎回、スクラッチアンドビルドに等しかったやり方からすれば、アイデアだけ持って行かれて、これからは明らかにAndroidが携帯電話のOSになるのだろう。
同様にフィンランドのノキアもSymbianという電話用のOSを持っていたが、生意気なことを言って世界から嫌われたから消えつつある。
日本はハードウェア屋さんが牛耳っているせいか、ソフトウェアはいつも日陰のまま終わったような気がする。
OSを支配されているということは、WIndowsと同じでハードウェア屋さんは雀の涙くらいの利益で差別化できない世界をやっていく、ということでもある。
もう勝負はついた。残念だよなぁ。