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現実とはあやふやなもの

(アイキャッチは東京幻想っていう秀逸なサイトから。ぜひ、寄って見てほしい。)

世の中の多くの人は幻想が現実だと信じている。
こう書くと「あーあー、スピリチュアルですか。」とバカにされるのがオチだ。

しかし、

私達はふたつの強烈なバイアスの元に世の中を見ている。

1.関心があるものしか見ない

2.現象にストーリーをくっつけてしまう

一度でいいから真剣に考えてみてほしい。私達は雑然とした現象に囲まれている。朝起きて家を一歩出たところから、天候、周囲の人、見聞するさまざまな出来事、スマホで見つけるいろんな現象などなど無限ともいえる現象が起きているが、その中から「自分に関係がある」と思うものだけを認識している。
言い換えるならば、それで自分の現実を作っている。
さらにスマホの狭い画面がそれを加速する。もう自分に関係がないと思うものは受け入れない。

物事の動きというものはいろいろな要素により決まる。だからこそ、カオス理論で「カリフォルニアの蝶の羽ばたきが中国でハリケーンになる」という例え話をする。しかしながら私達は上に書いたような自分の知った事象の断片をつなぎ合わせて、自分なりの因果関係を組み立て納得する。

本当はどうであるかなんて知りようもなければ、どうでもいいのかもしれない。いい例がニュースだ。今なら自民党総裁が石破氏になった。その過程の話なんてわからないし、知ることもできない。結果だけを見て勝手に過程を想像して納得する。それは当の石破氏の知る現実とは遠くかけ離れているだろう。

我々が認識する「現実」とはこれほどあやふやなものなのだ。

ちょっと本を読む人なら「ゲシュタルト崩壊」という言葉をご存知かもしれない。ゲシュタルト崩壊とは、心理学用語で、本来は全体を認識する能力が低下して、全体性が失われる現象を指す。

注意してほしいことは、部分を統合して全体を構成する時に正解などないことだ。観点によりいくつもの統合した結果は生じる。
コップ半分の水を「半分しかない」と考えるか「半分もある」と考えるかは統合した結果の評価である。

そこで「客観」とか「真実はひとつ」などという言葉がどれだけ虚しい言葉だろうか。
違う考え、違う観点、違うなにかを見ようではないか。

 

この考え方は自分の人生を変える可能性がある。

自分が向ける関心の方向で異なる現実が見えるということだ。多くの人は自分を取り巻く現実はひとつだと思っている。しかし、向ける関心により現実は異なる。しばらく過ごしていれば、ある人にはチャンスに見えることが、ある人には平板な日々のニュースに過ぎなかったりするだろう。

自分の人生を変えたいのであれば、考えてみたほうがいいと思う。

私自身の数度の経験からすると、現状を打破すべき観点は自分がもっとも見たくない苦手なところに埋まっている。
自分が得意とするところ、なじんだところばかりを見ても環境を変えるヒントは見つからないようだ。

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