(アイキャッチ画像はどこにでも同じものがありますが、https://zai.diamond.jp/articles/-/323177からの引用です)
今日は株価、景気と債権の関係を理解するための自分用メモです。
イールドカーブというものがあります。これは債権の金利の変化を示すものです。
デフォルトではアメリカ国債2年ものとアメリカ国債10年ものの金利の話です。
債権の短期金利と長期金利を見るということにどういう意味があるのでしょうか?
今、私が1万円もっていて誰かに貸すとします。すぐに返してくれる(短期)なら金利は低めでもいい感じですが、10年間貸してくれといわれたら金利は高めでないと不安です。
というわけで普通はアメリカ国債10年もののほうが金利が高いのが通常状態だとします。
銀行は短期で市場からカネを調達します。いろんな人の預金なんかはいい例でしょう。
そうやって調達したお金を長期の金利で顧客に貸します。これが通常のビジネスです。
つまり短期金利は安くて、長期金利が高いほうが銀行はうれしい。(日本の銀行は企業にマジメに相手にされていないので例外)
ところがここ数年のアメリカでは「逆イールド」という現象が起きています。
短期金利はアメリカの場合はFRB、日本の場合は日本銀行が定める政策金利にひっぱられます。多少違っていても政策金利をフォローします。
逆イールドになるということは、短期金利のほうが長期金利より高いということになります。
具体的にはFRBが利上げをしたときなどに反応して短期金利があがることで、起きります。
すると株式市場は冷えますから、株式市場から債券市場にお金を移す人が増え、債権の金利は下がり、逆イールドは解消します。
また逆イールドとは銀行が資金調達が辛くなる、つまり貸出しのハードルを上げます。すると借金で借金を返すことができません。
つまり、景気後退が始まると考えられています。
2022年7月からずーっと逆イールドでした。短期債権の金利がそこそこ高かったということです。
2024年8月6日に一瞬、逆イールドは解消しました。すぐに戻りましたが。
9月にFRBが金利を下げるとさらに解消期間は伸びるでしょう。
それから半年から1年後に景気は本格的に悪化することが理屈の上からも経験則からもわかっています。
「逆イールド解消してからしばらくして不景気になる」現象は100%起きます。