Amazon Prime Videoでラノベ原作のアニメをいろいろ眺めていて、すべて「シリーズ物か?」と思うほど環境が同じようなものであることに驚いた。
お約束の環境を思い出すままにあげてみる
- 舞台は中世に似ているが、そこまで古くはない。電気製品を置きたくないせいだと思われる
- 魔法がある。魔法は現代兵器や電気製品のすべての代用となる
- 移動手段は徒歩、馬。もしくは転移魔法や魔法で動く車
- 冒険者ギルドという組織があり、そこにパーティというチームで登録をし、パーティで助け合う
- 見栄を張り、他人を貶める女性は悪役か滅亡する
- 人間は王制を取っており、必ず階級がある。少なくとも平民と貴族。ほとんどの主人公は貴族
- 人間の種類は、人間、エルフ、獣人、魔人。それぞれの種族の主人公で物語が展開される.エルフは耳が長い
- 違う種族間でもセックスは可能
- 戦闘能力には圧倒的な差があるが、強い者は異世界から転移してきた人間か、何百年も生きてきたエルフや魔人
- 戦争の犠牲者の描写。具体的には、手足の欠損した人。死体。腐乱。伝染病。遺族の嘆き。などは一切描かれない。場合によっては治癒魔法で100%回復
- 登場人物はブチ切れやすく、すぐ決闘、戦争をしたがる
- 古代遺跡はダンジョンと呼ばれ、魔物が住み着いている
- ミスリムという魔力を宿した金属があり、それで作った武器はとても強い
- お金は金貨。経済概念の薄い作者は安易にお札を描いてしまう
- 人間がしばしば現代社会から転移してしまう。転移のパターンは子供に人格だけ入ることが多い。転移モノの大成功例の「転生したらスライムだった件」は転移先が魔物である珍しい例
- 強さのレベルが数値化されており、空中にコンソールが浮かぶか、能力者には数値として見える
もちろん、私が見た範囲なので取りこぼしも解釈の間違いもあると思う。
これらから、イマドキの若者がなにを期待しているか考えてみたいと思う。
なぜならば、どれほど貧しくても人はパンのみでは生きて行けず、必ず娯楽を求める。人とは知能を持ってしまった以上、そういうものだ。
そういう人々が娯楽、希望として見るアニメにはどんな願望が隠されているのだろうか。
私が思うに
- 現代社会への絶望。魔法や貴族というチートを強く望む
- 理不尽なストレスのせいか他人を理解することが嫌い。決闘や戦争で力で屈服させることが正義
- メンドクサイ女は女性自身が考えている以上に人気がないどころか憎まれている
- 少人数のよく知ったグループ内で、初めて自分らしく振る舞える
- 経済をほとんど理解していない
- 数値化という単純化された表現でないと理解しづらい
ということの反映なのだろうか。。。
ちなみに戦闘に頼らないゲームは「コンセンサス・ゲーム」というジャンルなのだそうです。