「仮想通貨」というものは、電子計算機で出にくい値に価値をつけ「通貨」だと騒ぐ行為です。
加増通貨の存在意義を「国が支配しない自由な通貨」だといいますが、それならば仮想通貨で生活すればいいと思います。どれだけ困るか、ちょっとだけ考えましょう。
どこかでビットコインで給料払ってくれるところがあるとしましょう。
しかし「自由な通貨」は給料をもらった時点での価値を保証しません。いざ使おうという時にひどい値下がりで今晩のおかずも買えない状況であったら、どうするのでしょうか。
価値変動が怖いからと、すぐに日本円に変えるようであれば、最初から日本円で給料もらえばいいまでのはなしです。
さらに仮想通貨は必然的に価値が減少します。
みなさんはビットコイン一種類しか見ないから価値が上昇しているように感じていることでしょう。
あれば単に馬鹿者が次々に参入しているからです。
ところが仮想通貨というものは、誰でも作ることができます。どんどん通過の種類は増えています。
こんなところにいっぱい載ってます。ですからコントロールされていない「自由な」仮想通貨は価値が下がるのです。
なぜリアルの通貨による物価は安定しているかというと、各国中央銀行の努力と、国際的な協力によるからです。通貨が無政府状態であると、その変動被害を受けるのは国民でも貯金や資産のない弱い人々なのです。
少し長くなりますが私なりに理解した通過の歴史を書きます。
1944年にブレトンウッズで金一オンス35ドルとドルと定め、金と交換可能であるということでドル基軸通貨体制が始まりました。その後、ニクソン大統領が1971年にドルの金との交換を止めました。
たしかに金との兌換(交換)を保証すると、アメリカは大量の金を常に準備せねばならず、世界のドルの需要に答えることができないことは明らかでした。
以降、変動相場制という各国の通貨は相対的な関係をもち、ある程度の値動きをするようになりました。
FXで儲けるというのがものすごく無謀である理由は、各国の景気、政治、統計などで複雑ながら簡単に動いてしまう通貨比率を予想しようというものだからです。
競馬と同じでどうでもいい情報が多いものは予想がだんだん不確定になります。
現在、各国の通貨供給量は市中の現金と預金の合計です。この市中のお金をすべてデジタル化しようという話がCentral Bank Digital Currency (CBDC)です。
仮想通貨を参考にした結果、各国がコントロールできるデジタル通貨をもったほうが便利じゃないかという議論です。
この議論はあまり報道されませんが、各国が各々考えています。ヨーロッパでもユーロも考えているけれどもスイスフランやマルクなどでも考えられているのです。
デジタル通貨同士の調整は誰が管理するのか?現時点で期待されている機関はIMFのようです。
トランプがアメリカ大統領となり、赤字垂れ流しのアメリカドルによる基軸通貨はやらない、と言えばデジタル通貨への変化は急速に進むでしょう。
日本も例外ではありません。CBDCの研究はやっています。
ドルが基軸通貨になってから80年くらいしか経っていないのです。
変化することはあり得るけれども、大混乱が起きるでしょう。