雑感(日記)

大河ドラマ「どうする家康」

2023年は、私としては変化の多い日々でした。

そんな中、今年は珍しく視聴率の低いNHK大河ドラマなんぞを欠かさず見ました。

私の観点からすると「どうする家康」は徳川家康という人をよく描き出したドラマに見えました。
たしかに史実にはまるで即していません。
でもそれを言い出したら、水戸黄門漫遊記とか暴れん坊将軍とか真田十勇士とかに目くじらをたてるのでしょうか。
すべてに共通していて、視聴者が期待することは「主人公らしい」行動ではないでしょうか。
黄門様が店先で万引きして、ほくそ笑んでいるシーンなんか見たくないはずです。

「どうする家康」は「なぜ家康が戦国時代を終わらせ、徳川家が日本の支配者になれたか」を解き明かしたような内容だったと思います。

着目すべきことは徳川家康自身は決して天才ではなかったことだと思います。
織田信長は当然で、豊臣秀吉も戦の天才でした。

家康は自分を知っていたからこそ、有能な家臣で組織を作り、一向一揆で裏切られても自分に足りないところがあると反省するという凡人らしい行動をとったようです。
織田信長の動機はわかりませんが、彼に戦争でこき使われることで徳川軍は戦国時代でも最強の軍隊になってしまったということもあります。

後半では地方と地方の領土争いよりも、天下をまとめるという考え方をするところが他国の有力大名と違った動きになり、伊達や上杉は及ばなかったのです。
晩年、豊臣家を滅亡させたことも自分の跡取りの秀忠と豊臣秀頼を比べ、秀頼が有能であるところから決めたのでしょう。できすぎる人を警戒するのです。

史実では現在の大阪城は豊臣秀吉の作った大阪城の上に盛り土をしてできているそうです。
徳川家康が豊臣の痕跡すら消し去ったことには、今後何世代にもわたり安定した政権を保つために必要だったのでしょう。

晩年の家康の口癖は「ざっと済みたり」だったそうですが、大阪夏の陣が1614年、徳川家康の没年が1616年ですから、その口癖もわずか2年だったことになります。豊臣家を滅亡させるという執念で生きていたとしか思えません。

多くのことを考える人は勢い無口です。徳川家康もおそらく無口な男だったと思います。
ドラマの主役の松本潤さんは大事なところをうまく演じているなと思いました。彼自身にとっても2023年はジャニーズ事務所という後ろ盾を失い、本人の実力が問われる年となりました。
今までほど横槍を通すことはできないでしょうけれども、いいタレントとして仕事を続けてほしいなと思っています。

いろんな方のご意見はあるでしょうけれども、私にとって「どうする家康」は徳川家康がどういう人で、なぜ天下を取れたのかについて、回答をくれるよいドラマでした。

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