起業

ボロ株をほじくり返す

なんとなくなんだけど、日本株があがりそうな気がしてきた。

株で儲ける方法はカンタン

株で損しない方法は、株式投資するけれども「株を買わない」ことにつきます。
言い古されていますが、インデックスで組まれた投資信託を買うのがイチバンです。

私も世界株式に投資するというインデックス・ファンドをもっていますが、着実に増えています。
貯金するよりは今のところいいようです。
なにしろ毎日、価格で一喜一憂する必要はありません。

株を買うことで儲ける方法は3とおりあります。

1がよく知られているキャピタルゲインです。いわゆる「安く買って高く売る」
今回のこの記事でもキャピタルゲインを考えています。

2が配当、株主優待です。株価変動に比べたらゴミなのですが、驚くほどこれ目当てで売買する人がいるので、まぁ「儲ける方法」としておきましょう。

3が資産化して握ったら離さない。たとえば今、日本一でかい会社はトヨタ自動車ですが、今の状況ならば、今後数年は握ったままがよいはずです。
自分が知っている「これ」を買ったら、もう手放さない。その見極めが正しいなら少なくとも株式市場平均くらいは値上がりしますよね。
インデックス買いも資産化の方法のひとつです。イマイチ、知られていないので何度も書きます。ウォーレン・バフェットが狙っている手法もこれです。

大きなトレンドで考えるのです。

日本株のインデックス買い

このブログでは外資系企業で長年働いている私から見て、「えぇ。。。」と思う日本企業の悪口を結構書いています。
初めて言い訳を書いておきますが、過去に勤めた大企業のNTTがどうなってるかなんて書けません。
だから一般論は辛口になります。しかし、日本のすべての会社がだらしないわけではありません。例えばトヨタ自動車と豊田章男氏の記事にも書きましたが、私がトヨタ自動車に出入りしていた時代と車もやっていることも劇的に変わりました。

日本がこれから世界に売る大きなビジネスは自動車関連とロボットだと私は思っています。少子化ですでに追い込まれていますから、現場の効率化のためにロボットを生産し、使わざるを得なくなるはずで、それは自動車産業ととても相性がいいのです。ホンダがロボットを作ってみたりしていたことは特別でもなんでもないのです。

さらに以前書きましたが、世界中の政治が不安定になっていくと予想します。
主要国と言われるところを考えて見ましょう。アメリカ(中国)、ロシア(ウクライナでオワコン)、ヨーロッパ(中等問題)、インド(中国と仲が悪い)、アフリカ(相変わらずの内乱)。
こう見ていると「グレート・サウス」なんてなんなのよ?と思います。日本と東南アジアだけが比較的、比較してみて安定していると言えるのではないでしょうか。

もし、エミン・ユルマズ氏が言っているように「エブリシング・バブルが弾ける」としたら残れるのは実直な日本かも知れません。

というわけで、日本株にお金が流れ込んでくるような気がしています。
どれというのがわからない、めんどくさい時には「ニッセイの日経225インデックス ファンド」でも買っておくと安心かな、と思います。

 

それでも株でギャンブルしたい!

ここでは株の売買でキャピタルゲインを狙う方法を考えてみるのですが、サラリーマンが株を買う時に、いわゆるプロより優れている点があります。
若いころは仮説だったのですが、じいさんになると利点だと言い切れます。

ひとつは1年以上の長期保有ができる。別に業績をギャーギャーいわれるわけではないので、先程書いたように、じっと持っていて値上がりを待つことができます。これは株で儲ける時の「いつ値上がりするか」がわからない問題を大幅に助けてくれます。
業績がまともな企業ならば、長年持っているだけで株価はあがります。ほら「持株会」なんてやってる会社はたくさんありますよね。

もうひとつは業界の風がわかること。たとえば新聞では「空飛ぶ自動車」がまるで実用化寸前のような話が出ています。しかし、私のようにドローン業界を知っていると「そんなの認可されるのいつだよ?バッテリー電力不足どうする?不慮の事故の時にパラシュートで済むのかよ?」とかいっぱい疑問が出てきて「オレが知っている限り、今買える株ではない」とわかります。

それが自分の思い込みであるのかないのか、該当する業界の四季報の会社情報を全部読みましょう
それで業界の風がわかります。

もうひとつは少なくとも業界で有名な会社の雰囲気がわかること。元気か、四季報に書いてあるようなことや、決算短信に書いてあることをやりそうか、といった感覚です。九州にある某電気メーカーの株は高いのですが、メチャクチャ保守的な会社なので広報に市場が騙されていると思います、なんて感じです。

インサイダーはいけませんが、アウトサイダーで体感している感じで買うのは悪いことじゃありません。
自分の業界の会社の株価を見て、なるほどね、と思うならば買えませんが、違和感があったら調べてみる価値はあります。「この会社がこんな値段なのはなぜだろう?」って。ひょっとしたらあなただけがわかるバーゲン価格なのかもしれません。

結局、株価の妥当性って過去10年来のその会社の株価変動を見て、低位にあればお買い時、でも値上がりする要素はなんなのさ?ということを地道にみるしかないように思います。
この「なんなのさ?」を考えることを、私が尊敬するエミン・ユルマズ氏は「株はストーリーで見ろ」とまとめてくれています。要するになぜその会社の売上が上がる優位に立ったのか、ストーリーを追い、納得できるなら買います。
そのストーリーが崩れたら売る、ということです。
株価やチャートはこれからどうなるかはどうやったって出てきません。

私のいるIT業界で言うならば、巨大企業の富士通とかNTTデータは当分地位がひっくり返らないだろうし、他の大手SIerと言われるところでもSAPを一生懸命やってます、DXをお客の営業部門とやってます、なんていうところは長期間保持できると思います。

ボロ株

遊んでみると割り切って少額でやってみるならば、バーゲン株のひとつが通称「ボロ株」です。個人的にはこの言葉は嫌いです。どの会社も人が生活し、成立しているということはお客さんだっているということですから。

株で損をする人は、
自分のサラリーマンとしてのプロフェッショナリティを忘れ、完全にシロウトとしてネットや雑誌の株の情報に翻弄され、よく知らない株を買ってしまい右往左往する人です。
新聞をみて「◯◯が最高利益なんだって」なんて言っている人は絶対に損する人です。

自分の土俵で勝負する。

日本経済新聞様の日本株ランキングはそういう株を見つけるために、とてもいいです。

で、大笑いしたのが「低PBR」でリストすると、地銀が軒並みズラリ。株価が500円以下のものもあります。
市場からは「倒産する、え?まだしてないの」とみなされている金額です。

20年くらい前の銀行はメチャクチャ民間企業を見下していました。
「1期でも赤字があったら、融資しない」とか大威張りでしたが、いまや自分たちが青息吐息。
首都圏では預金額だけ借りてあげるという「手数料あげるから静かにしててくれない」がそこそこの企業がやっていることです。カネ借りたくないけど、うるさいから一応おつきあいで借りてあげて利子を払ってあげる。
これはもうビジネスじゃなく、乞食への施しです。

おっと、銀行の悪口を書いているとついつい長くなります。

あと多いのは、自動車会社の下請け、車体、塗装、材料などの企業の株価は安いです。まぁ、儲かりませんわね。

さて、以前、株価指標で経営数値として意味あるかどうかを見ていて、ロクな指標はないわけです。
せいぜいEPSとPERくらいしか今の企業活動を見るためには役立ちません。

ボロ株の買い方

通常、株価はあまり変動しません。
不祥事会社の株価の研究で立証したように、本来のビジネスに関係ないスキャンダルは買いです。

赤字の会社や儲かっていない会社の株価はもちろん安いです。
そこで見るのが、該当会社のホームページにあるIR情報です。上場企業なので絶対にあります。
そこで最新の決算短信を読んでください。
そこには赤字に対する経営陣の計画が書かれています。
某上場会社の経営企画室じみたところにいたので知っていますが、この計画に嘘は原則としてありません。
市場との約束とみなされているからです。

ですから、

  • 赤字に対して、はっきりした戦略がない
  • 合理化(リストラ)を力説している
  • その会社がなぜやるのかわからん事業に手を出している

すべてダメ会社です。やっぱりボロ株会社です。
事業拡大の鉄則として自分の事業陣地を広げる、つまり周辺ビジネスであるべきなのです。
ところがナンチャッテ経営者や周辺の人間はビジネスの基本を踏まえていないことが、決算短信を読んでいても多く、そんな会社は見限るべきです。万が一成功することもあるでしょうけれども、万が一に掛ける必要を我々はもちませんから。

逆に四季報をふくめ、赤字から脱却しそうだ、四半期決算で本業で利益が1/4以上大きく出ているならば買いではないでしょうか。「みんかぶ」などでも好意的な表現がされているはずです。

2023年秋の今、コロナで大ダメージを食った会社が何社か息を吹き返しています。こういう会社は買いだと思います。

 

アクティブ投資信託とパッシブ投資信託

繰り返しこのブログで書いていますが、株のトレーダーで勝ち続けた人はいません。

アクティブ投資信託という、トレーダーが「よい運用をするから手数料をくれ」という投資信託はロクな成績を残しません。

一方、パッシブな機械的な投資信託は手数料は安いのですが、いいリターンを示します。
せっかくここを読んでくれた人のために一例を書いておきます。
誠実そうな顔をして対談している投資信託会社とトヨタグループに投資するという投資信託では、運用成績が変わらないのです。
つまり手数料だけ高いってことです。テーマ株投資の投資信託なんて絶対にやっちゃいけません。テーマ株なんてすぐに消え去りますから。

 

関連記事

  1. 投資についての別の考え方(最終)

  2. 迷走する投資信託

  3. 金融商品と現金

  4. 市場は物理法則で動く

  5. 2chで株で儲けている人の手法

  6. ファンドラップに手を出してはいけない

  7. 株式投機についての別の考え方(1)

  8. 投資はきれいごとで成功する

記事をプリント