ご存知のようにRaspberry Piには代々、大きなイーサーネット用端子がついています。
WiFiがTCP/IPのコミュニケーションに使えるし、Raspi ImagerでOSを作る時からWiFiとSSHの情報を書き込むことができるところから、いきなりディスプレイもキーボードも繋がずにsshでログインできます。
なのに決して小さくはないイーサーネットのアダプターはなにに使うのか?
ずばり、ネットワークをニ種類使いたい時に便利です。
一例ですが、私はRaspberry PIをGoProカメラに繋ぐことがあります。この場合、GoProカメラはWiFiのアクセスポイントとなりますから、Raspiはそこにクライアントとして参加します。(10.5.5.x)
しかし、通常、RaspiのOSのメンテナンスやVSコードでプログラミングする時には自宅のインターネットに繋がったWiFiにつなぎます。(192.168.0.x)
このようにWiFiを様々な用途に使っています。
一方、Raspiの設定をいじるためだけならば、SSHさえ繋がっていればいいのです。イーサーネットアダプターからLANGアダプターを介してPCやMacに繋げばいいのです。
ちょっと昔のWindowsは複数のNIC(ネットワークインターフェースカード)が刺さっていても無視されていましたが、今はLinuxなみにうまく処理してくれます。
実はRaspberry Piは”USB-On-The-Go”というUSBをネットワークとして扱う方法があります。
しかし、なにぶん古くWindows11では使うためのデバイスドライバーのインストールはできませんでした。
デバイスドライバーをインストールしなければいけないというのが、すでに面倒です。
通常のイーサーネット接続のほうが、現代的です。
私はこんなLANアダプターを買いました。
MacでもWindowsでもデバイスドライバーをインストールしなくてもいい, USB-TypeCのLANアダプターです。Raspi使いはひとつ買っておきましょう。
このアダプターはMacではAX88179Aとして表示されます。イーサーネットですが、表示はイーサーネットではないのでご注意。
Raspberry PI, パソコン、それぞれのアダプターに固定のIPアドレスを設定しておけば間違いなく動作します。
Raspberry PiのイーサーネットのIPアドレスは以下で設定します。
/etc/dhcpcd.confに
interface eth0
static ip_address=192.168.100.1/24
WIndows側は「デバイス マネージャー」の「ネットワークとインターネット」でイーサーケーブルを差し込んでいれば、「イーサネット」のエントリーが見えているはずです。
そこで「IPv4アドレス」の「編集」を押し、上記と同じセグメントのアドレスをセットします。
(例:IPアドレス 192.168.100.2 サブネットマスク255.255.255.0)
Macの場合は接続すると、「システム設定」「ネットワーク」に「Ethernetサービス」とか「AX88179A」とデバイス名が出ますから「詳細」「TCP/IP」「IPv4の設定」と進み、やはりIPアドレスを設定します。
接続したら、sshで192.168.100.1に繋ぎにいきましょう。これがあればいざという時、WiFiの設定がされていなくても接続してRaspiの確認・編集ができるのです。