そんなことはないと思うけれど、ロシアや中国が日本を侵略しようとしたらどうなるのだろうか?
この間、そんな話を元自衛官とした。彼をS君とする。
S君は東日本大震災の時、官邸地下室でメチャメチャ働いた有能な奴である。
私が「もう十分年を取った俺たちみたいなのが、戦争に行くしかないよね。子供や孫の住む国が亡くなるなんて、耐えられんもん。」と言うと、
S君「その気持ちはうれしいんだけれども、ウクライナと違って日本は困った問題がたくさんある」という。
なにか?と聞くと、まず日本には兵役がないから俺みたいな人間にヤル気があっても兵器の操作はおぼつかない。
重火器は簡単に操作できるものではない。そうすると軍隊行動のイロハから教えることになり現実的ではない。
ウクライナが戦えているのは、クリミア半島を乗っ取られた時からずーっと事実上、戦争をしていて軍隊経験者が多い。また、NATOの後押しもあって、戦闘の方法が旧ソ連式からNATO式に進化していることも大きいのだそうだ。
二番目に今の自衛隊は銃を必要最小限しか所持していない。ムダ前提の在庫はない。兵装の予算は巨額だから財務省と合意をして何年もにわけて実施される。突然、ドローンとか言われても困るし、突然、銃を100万丁必要です、という事態に対処はできない。
それで戦前の旧帝国軍が工廠(兵器工場)をもっていた理由がわかった気がした。
しかしS君は「国が工場をもってしまうと生産性に対するモチベーションが働かないことがわかっているから、ほとんどの国は国営兵器工場を持たないんだよねー」と鋭い洞察を教えてくれた。
第二次世界大戦が1945年に日本の無条件降伏により集結し、あれから75年経って再び人類は愚かな兵器による戦争を始めてしまった。
この75年の間、さんざん経済戦争もやっており、私は日本はさすがに武器による戦争はしなくてすむだろうと思っていた。
しかし戦争は起き、なんの罪もない人が他国により、殺され、強姦され、負傷している。「戦争」と名がついたら許される行為なのか?犯罪だろう。
以前も書いたけれど、私は被爆二世だ。
しかし核兵器を保有することには賛成だ。なぜならば世界には話し合いなんぞ通用しない、力でわからさなければならない人、組織が存在するし、今回、立証されてしまった。
話し合いだけで解決するなんて、人類に期待しすぎである。そういう人間が私心のない聖人君子を前提とした共産主義などを信仰してしまう。実際の共産主義は腐敗が当たり前だ。
第二次世界大戦の結果できた、国連なんてロシアと中国が主要メンバーであり、さっぱり機能しない。
大国は悪いことをしないという呑気な前提が崩れたのだ。
中国は南京大虐殺で20万人殺されたなどと被害者ヅラしながら、あちこちで紛争を起こしている。
20万人の殺戮がどういうものかちょっと考えればわかる。
札幌が人口19万人くらいだから、ある日突然、日本軍が札幌を失くしたと言っているに等しい。そんなこと原爆でも落とさない限り無理だ。
ところが実際には広島の原爆投下時34万人の人口だった。投下後、17万人に減った。17万人殺戮しただけで、あれだけの騒ぎとなる。
ちょっと思考を巡らせれば南京大虐殺20万人のウソがわかるし、実際の痛みを感じていないから中国は戦争を平気でできてしまう。
今、南方の与那国島の人々は、ほんの100キロ先の台湾から軍事訓練の音が聞こえてくるという。自分たちを守らねばならないという思いがわきあがって当然であり、自衛隊が常駐することになっている。
戦争というどうしようもない愚行を人類は繰り返すし、それを防ぐためには止められるだけの武力が必要だというところが、人類の愚かさなのだろう。
ということで、日本はとても脆弱であることに気付かされてしまった。
憲法9条改正なんて無理だろうし、自民党の改正案は戦前に逆戻りを狙っているひどいものだしなぁ。。。