資本主義と社会主義

雑感(日記)

あけましておめでとうございます。

年始には「世界はどうなるのか、どうなるのが望ましいのか」という議論をよくみかけます。

そこでしばしば話題になるのが「資本主義と社会主義」です。
多くの論者が完璧に勘違いしていると思うことがあります。今の世界の社会主義はマルクス、レーニン主義ではありません。学者は社会主義だからマルクスの資本論が大事だとか現実を無視したことを主張します。

今の世界の社会主義は「王政」です。
ずいぶん前ですが、とある中国人が私に言いました。「中国は過去何千年と皇帝に支配され、皇帝に逆らうとクビをちょんぎられる公開処刑を見て従う。今は赤い皇帝なだけ」

北朝鮮やベトナムや共産圏は「共産党という皇帝」がいるということです。多くの共産党は市場経済を取り入れており、マルクスの資本論なんぞ関係ありません。

皇帝達は自分たちの思う方向に社会をコントロールするので、全体主義に見えるだけです。
もちろん王政において、貴族たちの横暴、汚職はつきものです。

全体主義であっても国民の幸せを追求しているのだ、という主張は必須ですから「民主主義」というのです。

重要な点は資本主義であろうが、社会主義であろうが、「国民全体の幸福を追求する」という国家の趣旨からは「民主主義」なのです。

資本主義はたしかに疲弊しています。日本では三権分立が崩れ、政治家が力を持ちました。
たしかに今は富が偏在し、世界の1%の人が世界の富の30%を持つに至っています。

アメリカでは優れていたはずの白人中産階級がご飯を食べられなくなり、「アメリカさえよければいい」という極論を繰り広げるトランプが多くの支持を集めるに至りました。
アメリカは世界一の国であることが建国以来のルールです。世界一経済力、世界一の軍事力、それを支える世界一の科学力をもつことになっています。

しかし、それが中国によりゆらぎつつあります。
中国が帝国の影響範囲を広げたいのは当然です。

ここまで見ると今の世界は「銀河英雄伝説」で繰り広げられた議論
「愚昧な人々が集まった民主国家」と「英名な君主が率いる帝国」のどちらが民(たみ)を幸せに導くか、です。
銀河英雄伝説をお読みでない方にネタバレすると、この小説では「愚昧な人々が集まった民主国家」は敗北します。

民主国家は言論の自由はありますが、どんなに愚昧な決断でも従わねばなりません。帝国は言論の自由はありませんが、英名な君主がいる限りは多くの人が幸せになるでしょう。

規模を縮めてみても同じことが言えます。
繰り返し書いていますが、今、日本で成長している企業は社長が独裁的な企業です。トヨタ自動車、ファーストリテイリング、日本電産、富士フイルム、などは強力なリーダーシップをもった人がいるから成長しています。
合議で愚昧な結論しか出せない企業はリストラを繰り返し、コストをむやみに下げることでしか利益を出せないでいます。

中国が2021年12月に「アメリカの民主主義は問題が多い」という論文を英語で出版しました。
多くの若者はうなずける点があると思います。
要するに「アメリカが得意になって民主主義といっているが、ウチのほうが民主的だと思うぞ」ということです。
ピケティの「21世紀の資本論」にあるとおり、ロレアルのオーナー一族はただの一度も働いたことはないけれど、所有している富は増え続けます。

王政で貴族が富を増やすことと同じではないでしょうか。

毎日新聞で「隠れ株主の中国企業を探せ」という記事が出ました。要するに実は中国資本である企業と提携してしまうと、中国の思うがままに操られて危険だ、ということのようです。

読んでいて不思議でした。アメリカ資本のハゲタカファンドにコントロールされるのもイヤ、中国資本もイヤ、いったい日本企業は資本主義の原則から逃げ回ってなにがしたいのでしょうか。
企業の経営者であれば、追い出されるのがイヤだというのは理解します。

しかし、我々庶民は関係ありません。
我々にできる最善策は「強いモノにつく」ことです。

結論はいつもながらのことになります。

今、私達が考えるべきことは、資本主義であろうが社会主義であろうが、日本以外の成長している企業で働くことが、現代の世界では重要なことだということではないでしょうか。

日本企業ならば独裁者がいて成長している企業に限ります。
ほとんどの企業は2022年もリストラを計画しており、縮小するばかりです。

日本人だから仕事があるという未来は、白人だから仕事があるということになっていないアメリカを見れば、ありません。

投資についても日本株式市場に投資することほどバカらしいことはありません。
外国人投資家が多いから日本はまだまだ成長すると思われている、という意見がありますが、私は日銀のドーピングで株価が高いからだろうとしか思えません。

あいかわらず日経平均が3万円前後をチョロチョロして「バブル時代の」と30年も前の水準の日本の株式市場に投資してもリターンは限られます。長期投資するならば、「日本以外」と考えたほうが妥当でしょう。

資本主義にせよ、社会主義にせよ、どちらもSDGs カーボンニュートラルという新たなビジネスゲームに参加することになりました。
このゲームに勝てば、アラブ諸国のオイルマネーは大幅に力を失うでしょう。
個別の企業が放置していれば、敗者になりかねません。

ここにも大きいビジネスチャンスがあります。