今日の毎日新聞にインターネット上でプライバシーをGAFAが好きなように利用している、と書いてありました。
GAFA(Goolge, Apple, Facebook, Amazon)と一言でいっても個人的にはプライバシーを思いきり利用しているのはGoogleだと思います。
(Appleは個人データ利用に消極的、FacebookもAmazonも自分のサイト内のみではないでしょうか。)
なぜならばGoogleは無料で誰にでも検索させるかわりに広告をする広告代理店だから。
的確な広告をするために、検索した結果を利用します。
ここで「それってプライバシーの侵害だ」と思っている人はLINE使ってますか?
LINEこそプライバシーの侵害で伸びた企業だっていう自覚はあるでしょうか。
どういうことかというとLINEはインストールした時にあなたの電話帳を見て、片っ端から招待メールを送ったはずです。
LINEがこれだけ広まったのは、まさにこの機能があるからです。
Googleはもっと控えめに丹念にあなたの利用した結果を貯めて分析しているのです。
AIだビッグデータだと日本のIT業界は無邪気に利用していますが、これらの技術が開発された理由のひとつは顧客の分析です。
さらにイヤな話をします。
個人情報で資産の多い人と、資産の少ない人とどちらが利用されると思いますか?
その人の能力の議論はしません。
資産の少ない人のほうが圧倒的に多いし、小銭を浪費する人が多いことは事実です。
インターネット上でウソといっても過言ではない広告、根拠のない痩せるサプリ、需要のない心理学の仕事、ごく一部の人しか儲からない占いやスピリチュアルの仕事、FXで大儲け、などが盛んに表示される理由は浪費する人の射幸心を狙っているからです。
一発逆転モノが多いわけもうなずけます。
個人データを分析してカモを探していると考えたほうがいいのです。
LINEの強引な知り合いデータの奪い取り、Googleの分析などなしには急速な成長はなかったことでしょう。
インターネット企業は顧客データを強引に使うことが成長の鍵といえるのです。
さて、これらの企業がもし日本企業だったらどうだったでしょうか?
LINEのアドレスの強奪は初期のころ、かなり批判されていました。
私はそれでインストールをいったん止めた記憶があります。
Googleもターゲティング広告の実態が表面化したら世論で批判を浴びるでしょう。
Gmailの内容に応じて広告を出すことは、相当に批判されました。
日本国内で企業に対する批判はしつこいです。
これは残念なことにIT系のコンシューマー相手のビジネスは日本では成長できないということを意味しています。
アメリカやヨーロッパはそういうSNSでの雰囲気よりも、次のように法律化されています。
「個人データを利用すると、必然的に個人の生活や個人的な事柄に関する洞察が得られます。これが制御されていない場合、その人物個人の権利、つまり「プライバシー」に対する権利が阻害されるおそれがあります。「データ保護」と「プライバシー」の法的概念は、これらの干渉を防ぐことを目的としています。これらの用語は、たいていは同時に使用されます。ただし、地域によってはその意味が異なります。
米国および英語圏の国々では、「プライバシー」または「プライバシー法」は、他者が個人データを処理し、利用する際にその個人を保護する法的なルールを意味します。
ヨーロッパでは、これと同じコンセプトは「データ保護」と呼ばれ「プライバシー」はこれを超えるものです。これは、憲法上の人格権を超えるものであり、個人の自宅、郵便、通信などのプライバシー、または肖像権などのさまざまな面の保護が含まれます。
デジタル価値に関するデータそのものではなく、影響を受ける自然人を完全に保護するものです。」
GDPRを考えると、LINEのようなアプローチは今後、世界的にも難しいのかもしれません。
日本も怪しげな「個人情報保護」ではなく、きっちりとした法律を作ってほしいものです。