これについて書いてある本は本当に少ないです。
お客をどうやって見つけるか?
これに答えられるエンジニア、ビジネスマンがどれくらいいるだろうか?
Youtubeでいろいろわめいているコンサルはたくさんいるが、本質をさっさと答えろよ、隠すな、と思う。
まず、この記事を読む人は「ロジカルセリングプロセス」という言葉を知っていますか?
知らないなら、以下を読む前に勉強してきてください。
なぜならば、1980年前後にIBMに入社した時に叩きこまれた営業の方法論がこれで、宋文洲さんがソフトウェアブレインで成功した考え方がこれで、CRMを支える基本思想はこれです。
それくらい大事な考え方を知らないで営業を語ってはいけません。
はい、調べてきましたね。
お客さんは購入するまでにフェーズ(段階)を持ちます。
バカなマーケッターは「それってAIDMAですよね」とかほざきますが、イマドキそんな呑気なビンボ臭い購入者はいませんがな。
ここでお客さんがビジネスユーザーなのか、コンシューマー(消費者)なのかで大きく別れます。
ビジネスユーザー
いわゆる相手が企業でサラリーマンを相手にする時です。
この時、大事なことは「実績」
実績がなければ企業からは相手にされません。
理由は単純です。
サラリーマンはリスクを負いたくないから。
いや、本当は矛盾しているんですよ。
債権の利回りより高い利益率をビジネスで得るためには、リスクを冒さねばなりません。
それがお金のルールです。
しかしサラリーマンは会社の利益率とかあまり興味ないですよね。
ビジネスユーザー向けのビジネスの場合は海外でも、派遣でもいいから実績を作るべきです。
「派遣」とはどういうことかというと、たとえばシステム開発の実力があるなら、派遣で仕事もらってでも実績を作れということです。
もちろんコネで仕事を請け負うこともありです。
それも大事な実績で「取引会社」にリストすることができます。
ひとつ独自でできたり、大手のSIerがやっているような多重下請けの中で実績ができれば、あることないことを誇ることができます。
業務経歴書同様、多少のホラは許されます。
逆に、ビジネスユーザー向けで広告宣伝は意味がありません。
そのコストリカバリーをどうするのか、私は想像がつきません。
ただし! コネでもっているひとつのお客だけで安心してはいけません。
そのお客が背を向けたら事業がなりたたないほどであるならば、なんとしてでももう一件獲得しましょう。
ビジネスユーザーは人情なんぞありません。担当者=会社ではありませんから。
どういう理由で商売が途切れるかわからないのです。
それを知らないで一件のお客を切られて倒産した会社はいくらでもあります。
コンシューマー
次に消費者が相手の場合です。
この場合、最初はかなりの投資を必要とします。
認知度をあげて、自社のサービス、製品がいかにいいかを納得していただければ、いろいろな展開は考えられます。
最初に認知してもらわなければどーしよーもありません。
冒頭のパーミッションマーケティングでも「最初は土足でお客に踏み込むしかない」と言ってます。
大量の顧客リストをかかえている通販会社に製品を納品するのも、ひとつの方法ですよ。儲からないけど。
雑誌の広告もローテクのお客さんには有効です。
Google, Facebookといったところへの広告は安いけれども大事です。
なぜならばインターネットの中に存在を示すことができなければ、イマドキの企業はないも同然だから。
注意してください。
インターネットを過大評価する必要もないけれども、無視してはいけません。
なんやらかんやらで百万円、二百万円、起業して消費者に認知してもらうにはかかりますが仕方ないのです。
多くの起業で士業などを薦めていますが、肝心なマーケティングについて書いてある本を見たことがありません。
ほとんどの本は「俺/私のセミナーに来い。大事なことを教えてやる」といいながら、たまたま同席した生徒同士に周知させる以上のことはしないのではないでしょうか?
(私は「週末起業」の主催者のエゲツない売れない起業家からのボッタクリぶりを見ていて、悲しくなりました)
消費者に向かって認知度をあげていくには、GoogleやFacebookの広告機能を使ってもお金はかかります。
しかし、それを避けて「俺はお客の紹介ルートをもっている」と考えているのなら、自分を本当に疑ってください。
もちろん税務署員のように長年、地域の企業を相手にしていてお客さんを見つけるルートをもっている人は例外です。
そもそも「ルート」という言葉こそがインターネットで崩壊した話です。昔は「ルート」をもっていれば、お客も仕入れもなんなくできたのですから。(若いころ、さんざん聞かされました)
そこで、あなたに聞きたいことは「あなたのサービス、製品はお客があなたから買いたい理由はなんですか?」です。
この答えは千差万別です。
- 安い
- 愛想がいい
- しがらみ
- 他に売っていない
- 記事がおもしろいから応援したい
- コスパがよくわからない
いろんな手法でお客さんが感じることはいろいろです。
それでも、明確な答えを考えてみてください。
ここから導き出されることは、無難なビジネスは儲からないという冷たい現実です。
経営コンサルとか税理士とか会計士とか、はたまた弁護士などは儲からない典型です。
儲けるためには実績を作って「◯◯なら、あなたにお願いします」という常識にでもならない限り無理です。
考えてもみてください。一介の弁護士だった橋本徹さんは最初はパツキンのヤンキー風スタイルで「行列のできる法律相談」番組に出ました。
そこから政治家として売ってでたのです。
そうそう他人が真似ることができる方法じゃありません。
逆に言えばあなたや私のような一般の人は、扱っているものがニッチなほうが、お客を見つけやすいのです。
たとえば、「ラジオライフ」なんていう初心者ハッカーが好きな雑誌がありますよね。
ああいう専門誌は広告料は安いのです。
みんなが読む新聞とか雑誌は高いです。
しかも、どちらがターゲットを絞れるでしょうか。
先程述べた士業は焦点がはっきりしないので、クソ高いみんなが読む媒体に頼らざるを得ません。
しかも業界のみーんながやることが一緒。
そんな中で勝ち抜いていくなんて、ビジネスとしては労力のかかりすぎでバカらしすぎます。
もっとやっっちゃいけない事業が流通業。
楽天に小売店を出している人なんて、どうやって生きているんだろう?
メーカーが提供した写真と能書きをコピペして、適当な値段をつける、なんていう怠惰な商売での差別化は「安く売る」だけです。
手書きの手紙いれたり、ダンボールに「運送屋さんありがとう」なんて思ってもいないことを印刷するのは、すべてムダ。
そんな小手先でAmazonやヨドバシカメラに勝てるわけありません。
ビジネスはみんながやっていることは、もっとも儲からないのです。
よく女性が手芸やアクセサリーで店(お金がないからインターネット上)を出しますが、あまりに多すぎてお客が見つけられるわけがありません。
ニッチならば、Youtubeでもコミケでも専門雑誌でもいろいろ方法はあり、マニアは集まります。
あなたがお客さん以上にマニアであれば、「これが欲しかった」を提供できます。
あなたの薀蓄、独自の視点、専門家の意見、お客さんがほしいものはそれです。
結論は出たようです。
起業セミナーなどに行く暇があったら、ニッチな自分が好きなジャンル(専門家になれるジャンル)をつきつめ、後に続く初心者や後輩にヒットするサービス、製品を売るほうが儲かるし、競争は少ないのです。
これが零細企業が儲ける営業方法です。
冒頭にあげている「パーミションマーケティング」はお客さんを育てていくという本です。
その育てるフェーズ管理にはロジカルセリングプロセスは必ず役にたちます。
考えることの嫌いな営業道を極めたいおじさんは、そういうふうに割り切ることを嫌います。
相手にしないでください。
冒頭に書いたようにメチャメチャ効果をあげる方法論なのです。
オレオレ営業道が正しいというおじさんは放っておきましょう。
どうせ売れなくて最後には「高いから売れない」と言い出すに決まっています。
お客さんは自分を想像すればわかりますが、いらないものは無料でもいらないじゃないですか。
しかも商品を安く売るならば、なんのために起業したのかわからないじゃないですか。
営業強化を夢見て、営業おじさんを雇ってはいけません。
起業で営業はビジネスオーナーが自分でやらなければ、逃げられないことです。
文句ばかりいう営業おじさんは、どぶ板営業はしません。
あなたの会社がまったくなにも知られていない存在である時はインターネット広告でも雑誌広告でもいいから存在を知ってもらうしかないのです。
地域性が高いなら新聞の折込も有効でしょう。
そこに書かれていることは、尖ったなにかを提供することであって一般論のあたりさわりのないことは忘れさられます。
この記事、たいしたことないとお考えでしょう。
でも私の長年の経験が編み込まれています。