それなりに年を取っているから思うけど、今(2020年前後)の日本の労働市場は異常だと思う。
ニュースを見る限り、一般的な企業の経営者はなにも考えていないと思う。
いくつか例をあげてみる。
(2019年ごろから)45歳以上のクビを切ろうとやっき。
理由が「新しいビジネス、テクノロジーについていけないだろうから」
おそらく本音は「人を斬れば、たいしたことしなくても利益が出ているように見える。数年で俺も引退だし」だろう。
この考えの怖いところはみーんな一律に考えていること。
結果的に今のサラリーマンは23歳から勤めはじめて、役員になれなければ、23年しか働けないってこと。
普通の人は46歳くらいから違う仕事をすることを考えておかないといけない。
でもこの年令は転職には遅すぎる。起業だね。
新卒採用を止めるらしい。
言い換えると企業が新人の育成を止めるということだ。
そうすると学校を出ただけの人は就職できない。
インターンで奴隷をやらなければ採用されるチャンスがない。
給料をあげない。
派遣を使うということは、派遣と同じような仕事をしている社員も給料はあがらない。
だんだん派遣を使っている部署ごとアウトソーシングされ、リストラされるだろう。
まぁ、そこで派遣をアゴで使っていた失礼な社員はクビになっていいけど。
なぜこういうことが起きているかというと、余裕のある企業の経営者ですら「他者の痛みがわからない」人が増えたということだろう。
リストラなんて恥ずかしいことだったのに、「みんなで渡れば怖くない」になったということだろうか。
前向きに進む外資系(日本以外の企業)とやり方がどんどん乖離していく。
数年後には日本企業に就職したいと思う日本人以外の人がいるのか、恐ろしくなる。
今現在の日本では45歳や50歳過ぎてリストラされると、転職先(どこかに雇われようとする)は慢性人不足の飲食店、警備員、介護、掃除、交通誘導といった体を使う仕事しかない。
いくら前職でブイブイいわしてましたと言っても、知性を必要とするマネージャーなんていう席など空いていない。
嘘だと思うならば、へんな求人サイト(◯ズリーチとか)の釣り広告に何度か騙されてみたらいいと思う。年齢的に取り返しがつかなくなるけどね。
これって恐ろしいことで日本の産業は40歳くらいまでの人だけでやっていけると思われているってことだ。
それで本当に新しい複雑なものを作れるんだろうか?
今、テレビで誇っているジャパンクオリティって年寄りの職人に頼っていないか?
ノーベル賞研究者だって山中教授くらいの例外をのぞき、みーんな普通じゃ引退している年寄じゃないか。
日本の産業って没落していく気がしてならない。
一方でリストラされるほうにも問題がある。
独立して働けるだけの能力がないといけないのに、