「東京に飽きた」というネット記事をしばしば見かけます。
てっきり功成り名遂げた人かというと、たいていが学生時代から社会人を数年過ごした人の言い分のようです。
笑えます。
それって正直言って「東京でうだつがあがらない自分に嫌になった」から、逆に東京のすべてを知ったという錯覚に陥りたいだけでしょ。
「俺はすべてを知っているが、東京はつまらない」。わっはっは
学生、社会人経験数年だなんて東京で消費者としてしか過ごしていないってことですよね。
それで東京をわかったつもりになるなんて笑えてしまいます。
消費を煽り立てる情報誌に載っていることを網羅したって東京のビジネス面はどこにも書いていません。
どうせ読むなら「近代食堂」みたいな業者サイドからの雑誌を読んでほしいものです。
サラリーマンとビジネスマンでは観点が違っていて当然です。
しばしば地方の人間が「今はネットの時代だから場所なんか関係ない」なんて強がりますが、それは嘘、もしくは無知です。
その証拠にいまもどこの会社でも大量の営業マンをかかえています。
地方の都道府県のほとんどが東京に「アンテナショップ」を設けています。
(おいてあるものはおっというものもあれば、ダサいものもあり玉石混交)
もし、メールだけで済むならば、みーんな派遣の事務職(営業業務)で済むはずです。
そうはなっていない。
取引先が信頼できるかは、人の目で見に行かないと話にならないし、商談をメールでやろうとするならば莫大な文字数になってやってられない。
物質は見なきゃわからない。
Skypeで会議をやったところで、その人や組織の本性はわからない。
取引先と雑談をしていたら、またビジネスが出てくることもある。
物理的に会うということはビジネス上絶対に必要なことです。
田舎にでんと構えていても人が寄ってくるのは、トヨタとかマツダとか新日製住金(長い社名だ)とか重厚長大産業だけで、小さいビジネスを首都圏以外でやるということ自体がチャンスをみすみす失っていることです。
人口が多くいたるところにビジネスチャンスのある首都圏ですらなにも目に入らない、自分の無能っぷりを自覚したんなら、さっさと田舎に帰ったら?と思います。
田舎は人口が少ないでしょうから、競争も少ないでしょう。
そこで「東京では」「東京では」と主張して、ますます嫌われたらいいと思います。
そして静かに忍び寄る少子化。これから地方都市はどんどんなくなります。
しばしば東京在住の人と話しに出ることですが、田舎の人は東京に出ることをゴールだと思っている。
しかし東京在住のそれなりの人間は世界に出ていけたらな、と思っている。
「東京に飽きた」といって田舎に戻りたがる人はそんなことすら知らないのでしょうね。