起業

中小企業の採用不足に学ぶ起業

零細企業の採用がまったくうまくいかないそうです。
誰も未来の見えない、同族会社なんかに就職したくないのは当たり前です。

少子化の傾向を改めて確認してみましょう。(統計局統計

今後、若者が増えることはありません。

あらためて繰り返すけれど、

「起業するために人を雇ってはいけない」

人を雇うと、いろんな福利厚生、保険に入らないといけなくなります。
とくに年金は破綻がわかっているので、年金局はしつこいです。

ハイブリッド起業をする場合、自分は所属する企業の従業員として福利厚生を享受するべきですが、
自分の企業で同じ愚かな行動を取るべきではありません。

人件費が割高に見えても、業務委託を出すべきです。

理由はいくらでもありますよ。

  • 偉そうな顔をしなくてすむ
    (あなたが人にマウントするのが好きならば、起業家はムリ!)
  • 費用が変動費化できる
    (従業員は固定給だから儲かろうが損しようが払わないといけない)
  • 場所がいらない
    (従業員を雇うと所在する場所が必要となるし、衛生的でないと労基に怒られる)
  • 仕事を結果だけで判断できる
    (育成プランとか、企業内でやってるさっぱり効果があがらないことをしなくてよく、相手を対等な存在として尊重できる)
  • 従業員の無責任な声を聞いたり、人間関係に悩まなくていい
    (かつて私がやった会社もそうでしたが、従業員の声を社長が素直に聞くとしっちゃかめっちゃかになります)
  • 効率が悪いなら、よりよいところに発注できる
    (これが従業員だと切るのは、とーーーーーってもタイヘン。労働者ユニオンなんか駆け込まれたら仕事する暇がなくなる。サービスを海外に外注することすら可能)

経営者としてわがままなようですが、違います。
日本経済をマクロな観点で見ることも大事です。

しかし、そのマクロは個々の企業の活動の集積です。
つまりミクロ経済をやる時には合理性だけを追求すればいいのです。

ビジネスはお金儲けです。
儲かってからすべての議論が始まります。
どんなに立派なことを唱えても利益がなければ、クズ企業です。

中小企業が採用できないとか言ってることは、なにも考えていない証拠です。
「人道的」とか「世の中の役にたつ」とかいう観点から赤の他人の従業員を入れることは間違っています。

多くのサラリーマン管理職の人が勘違いしていることは、赤の他人を雇うということはその人が違う人生観、職業観をもっていて当たり前なのです。
それを自分の仕事のやり方に問答無用で従えとか、熱心になれとか、寝食忘れて働けとか、すべては自分本位で他者に対する敬意がないのです。
下手をすると経営者まで同じバカな考えに取り憑かれています。

「給料もらっているんだから」といいますが、給料を払うほうは「勘違い宗教の信徒」になるということまで求めていません。求めるべきではありません。
しばしば従業員の「モチベーション」とかいいますが、これは従業員を雇っている固有の弊害です。
業務委託先のモチベーションって言われたら目が覚めませんか?

モチベーションをつけるとは、洗脳することです。
やろうと思えばできますが、私はやりません。
思いが違うことをお互いに理解して仕事をすることは、お互いを人間として認めることです。

「熱心に働いている」従業員ってビジネスから見ると危険なんです。
日本人は同質社会を求めたがりますから、危険に気づきません。
多様な考え方が社内にないと、間違った方向にも一気に進みます。
非効率なことも「熱心に」やられたらたまったものではありません。

おそらく日本のほとんどの企業が同質を求め、仕事の効率を求めないことが一人あたりGDPについて悲惨な結果をもたらしているのです。
逆の見方をすると、生産性は他社を出し抜く武器となるのです。

「もし、自分が人を雇うならそれなりの待遇をしたい」と思うなら、なおさら人を雇うことに慎重にならざるを得ません。
従業員管理職の人やベンチャーの経営者はこの人への敬意という観点がすっぽり抜けているのです。

自分勝手にやるから、人に迷惑をかけたくない、と考えるのか、

自分勝手にやるけど、人に迷惑をかけても平気、と考えるのか、

あなたの人格と人生観が問われるのです。

中小企業の嘆く採用できる人員不足っていうのは、その企業のなーんも考えていない行動の証明ではないかと思います。
従業員は少ないほど効率的な企業なのです。

私はざっくり企業を評価する時、売上高を従業員数で割ります。
理想は一人あたり一億円ですが、そこまで行ける企業はあまりありません。
しかし、一人あたり1000万円をきっていると、クズです。
だって、そんな企業で従業員の給料が1000万円超えることは絶対にないですよね。
経営者だけが喜んでいる構図です。

一概には言えませんが、だいたいの傾向がわかるのです。

そしてビジネスの速度を早めようと思ったら、人間を雇うから起きる諸問題に時間を使うべきではありません。

そして人間をたくさん雇わなきゃいけないビジネスは例外なく利益率が悪い=リスクが高い、のです。

 

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