サラリーマンのふり

洋楽のレコードが消えた日

インターネット出現以前のことだから、書き記しておく必要があると思う。

洋楽、いわゆる英語の歌って私が子供のころから社会人になるまで、結構、日本では流行っていた。

ロックミュージシャンの真似なんて当然する子もいた。私もこんな記憶をもっている

社会人になったころ、小林克也のベストヒットUSAが土曜の深夜に流れ、始まったばかりのMTVを見てすごく楽しかったことを覚えている。(ひょうきん族もね!)

besthitusa

それをすべてダメにしたのは、なにを隠そう洋楽のレコードを売っているレコード会社だったのである。

彼らの働きかけで、1991年に著作権法の改正がなされ、洋楽レンタルレコードは発売日から一年間レンタル禁止になった。

今でも覚えているが、レンタルレコード屋からすべての洋楽のレコードが消えた。

愚かなレコード会社はレンタルレコードを消したら、みんな仕方なくレコードを買うだろうと考えたのだ。
ところが蓋を開けると、みんな洋楽を聞くのをやめたのだった。

レンタルは1年経ったものに限るとはいえ、一年前に流行ったレコードを借りるバカはおらず、

日本の音楽市場はチャゲ&アスカのSAY YES一色に塗りつぶされたのだった。

それ以来、洋楽を聞く人間は相当な物好き、マニアに限られるようになったのである。

最近は、レンタル禁止期間が短くなったとは聞くが、なくなった市場でいまさら。。。

2016年9月から音楽聞き放題サービスSportifyが日本でも事業を開始したというが、日本の歌が少ない点が指摘されている。

SpotifyのCEOも、まさか日本の洋楽市場が20年前に根こそぎ潰されていた、なんてことは知らないだろう。

JASRACなどのCDを買わせることしか原則認めない著作権管理団体は、レンタルは嫌いだし音楽の配信も大嫌いである。

本当に言ったかどうか不明だが、音楽を聞きたかったら車に一枚、リスニングルームに一枚、持って歩きたいならもう一枚CDを買えといったとか。

それが事実かどうかはともかく、日本ではいまだに音楽CDを売ることがメインであることは本当に「ガラパゴス」だと思う。

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