密かに死んだ言葉だと思います。
インターネット出現以前は大変でした。本が欲しくても、カタログを送ってもらったり、ファックスでもらい、注文もファックス。決済は郵便局から送金したんだっけ?それから、カード。
輸入も輸出業者を見つけることが一苦労で、販売経路を「ルート」と呼び、輸入業者はひた隠しにしたものです。本当にインターネット出現前は既得権益が、新規でなにかやりたい人を阻んでいたものです。
著作でも、輸入した本の孫引き、剽窃で本を作り、出典も書かないなんて手法が横行していました。
インターネット出現後は、本当にいい世の中になりました。
どんな商品でも探せるし、海外の業者もルートがたくさんあり輸入しやすくなりました。
じゃぁ俺が、、というのは、ちょっと待った。
ある時、百貨店のバイヤーが溜息混じりに「俺達プロの目利きが評価されない」と嘆いていました。
私からすれば、大笑いです。私でも海外のお店にいって、ホンモノに親しむこともできるし、お客は身銭を切って、その商品を購入します。
いくら仕事だからといって、ブローカーがもってくるものを懐手で眺めているゴーマンな百貨店のバイヤーと、身銭をきるマニアな消費者とでは審美眼が天地ほども違います。
情報があふれているということは、うかうかすると素人のほうがよく知っている、逆にいえば、本当のプロとしての目が要求されるということです。
これはニッチな嗜好性の強いジャンルでは顕著です。
逆にいえば、その商品について、お客よりマニアであり、極めていれば、お客さんの信頼を得られます。
信頼を得られれば、お客さんはお金を払ってくれます。
「貿易商」という一般的な輸入業は崩壊していますが、ニッチな専門分野であればいまだに輸入業は魅力的だと思っています。
輸入して売りたいものもあるのですが、手が回らないよー。