ITで遊ぶ

ひどいIBMのRationalの宣伝

開発と運用の壁がなくなるDevOpsという方法がある」とIBMのラショナル製品を売っている人の講演記事。

そりゃ、あればすごいな、と思って読んでいて笑った。

写真共有サイトのFlickrは1日10回リリースを実現している、他のネットのコンテンツ企業も同様だ、から話しは始まる。

で、それをやれる秘訣がIBMのラショナル製品なんだそうだ。

最初から書いておくけど、こういう騙し方って古すぎると思う。

すぐれたプログラマーに全権をまかせている会社は、独自の自動テストシステムとソースメンテナンス方法をもつ。また、システムを改変する優先順位は優れたプログラマーが採用順序、場合によっては否決する。サイクルを素早く回すことを考えるからだ。運用する人間も、チームの一員である。

一方、(IBMに代表される)普通の企業はプログラマーの地位は低い。要件を決めるのはIT部門ってところの偉い人で、ソースコードへのインパクトなんて知ったこっちゃない。エンドユーザー様がおっしゃることを実現することは絶対だ。自動テスト化ツールなんていうプログラマーがラクになりそうなものにカネをかける気はない。

運用は運用部門というものがあって、アウトソースしていたりクラウドと称するVMを使わされていたりし、変更はとにかく嫌いである。最近はITILという武器もあるので安易な変更は許さない。

こういうところに全く違うビジネスプロセス(Devops)の道具(ラショナル製品)だけ持って行って、違う成功ストーリーを語り(プログラマーの強い会社)、普通の企業に売りつけるとどういうことになるか、明らかである。

もともとIBMに務めていてプログラムを書けるエンジニアは今でも珍しいのではないだろうか?(自分が珍種だったので)

そういう人が話す、まったく地に足がついていない話しである。

関連記事

  1. 週末起業について(ユニークすぎるとダメ)

  2. 「いい子症候群」が日本を潰している

  3. 金融暴力への切り札か、トービン税

  4. マルクス経済学?

  5. 複業で気をつけること

  6. 障害発見のためのTool

  7. 仮想行員「半沢直樹」

  8. 本当に技術立国なのか?