今月(2012/6/7)の日経コンピュータの特集。
めったに買わないけど、この日が来るだろうね。
もう、システムインテグレーションって、各メーカーの商品をつなぎ合わせるのが価値だ、というのは成り立たないということ。
こういう特徴の会社は今後、数年以内に消えるでしょうね。いくつ◯がつくか考えてみてください。
- 日立、IBM,富士通、NEC、Oralceの下請けをしていない会社
- 技術が流れてくる元の外資系ではない会社
- 動きが亀の官公庁に食い込んでいない会社
- エンジニアの単価が元々安い(=高く売れるスキルのない)会社
- コンサルティングやってる会社
- 国産のクラウドをやる会社
- 変わったハードウェアの輸入をやる商社
- 案件500万円以下は請けない会社
サーバーの中にすべてをフレームワークとして用意し、その範囲内で構築する。構成が正しいかどうかはメーカーが工場出荷時に確認して出す。バカなアーキテクチャはいらないし、今まで日本のインテグレーターが「検証」と呼んでいた、お勉強期間も必要ない。吹けば飛ぶようなミニ知識をノウハウといって抱え込んでいる価値もない。
クラウドはその名のとおり場所はどこにあっても構わない。そして、現在有名なAmazonにしろGoogleにしろ本業で使っている。つまり基本のコストは回収できている。
しかも規模が大きいので専用サーバーを格安でメーカーに作らせる。マイクロソフトのクラウドはatomプロセッサを使った特殊なサーバーであることは業界では広く知られている。
そこにIIJ、NTTコムやSCSKのような、サーバーメーカーやソフトウェアベンダーからハードを買ってきて儲けようぜ、と日本というしょぼい市場を相手にそろばん弾いたところで価格差はどうしようもない。おそらく日本勢がコスト割れしても大規模クラウドは儲かるだろう。
泣きついて売りつけても長期的には経済原理に従うから淘汰される。
おそらくこれから、オープンソースや自社でサーバー購入してあれやらこれやら組み立てるという水平統合スタイルは、とても小規模なRFPすらよう出せないような無知なお客につけこむしかない、逆に言うと大きいハードウェアメーカーが手を出さないくらいのニッチになるだろう。
もっと小さい企業の場合は、セールスフォースなどのsaasとマイクロソフトオフィスで十分カバーされる。
システムインテグレーターはお客のピラミッドの真ん中で上から押され、下から突き上げられて生きていくのである。
まぁ、1980年代後半から始まったクラサバによるビジネスも、最初はサン・マイクロで後半はデルで、30年で終焉を迎えるというのは当然のことかもしれない。
先日も書いたが「お客様の経営課題を解決する」なんていう浮かれたセリフを掲げている日本のシステムインテグレーター業をやっている会社からは、一刻も早く転職したほうがいい。
ハードウェアがからむと動きは止まらないからね。