どれが正解なのかいまだにわからない。
国際英語としてということで、グロービッシュというものがあるそうだ。細かい点はググってほしい。
大昔、同様のアプローチがあった。ベーシック・イングリッシュといったと記憶する。また、最近、石川遼選手が宣伝している英会話教材もある。
それらをしり目に、毎週、イギリス人の英語の先生にギッチリ絞られている俺。なぜそんなことをするか?
「英語ができる」というレベルは大別して3レベルあると思う。ひとつめは海外旅行レベル。海外旅行に行くために使う英語は、ほぼ決まっている(俺みたいに税関で捕まったりしないならば)。これは構文の丸暗記が最も適しているし、正しい。NHK英会話なんかやっても旅行できない。石川遼選手などがやっているのはこれだと思う。
ふたつめはお仕事で使う英語レベル。いいたいことをなんとか言えて、相手のいうことがなんとかわかる。ここでギャップがある。いいたいことを言う場合、単語は1500語でもいい。それを使いこなせれば素晴らしい。ただ、選ばれている1500語でネガティブな表現はむつかしい。たとえば、ぱっと思い出したがdeceive(だます)という単語がある。これ、普通の平易な単語で説明しようとすると英英辞典になってしまう。。。それと、もっと大事なことは相手が1500語の範囲でしゃべってくれるとは限らないこと。おそらくベーシック・イングリッシュもグロービッシュも出てきた頻度で単語を決めたのじゃないかと思われる。しかし、それはまずい。
昔の名著「試験に出る英単語」の冒頭に書かれていたように、「その単語の意味がわからないと文章の意味がわからない」というキー単語がある。先のdeceiveもそうじゃないかと危惧する。
したがって私は1500語で話すのはいいが、聞くことはできないと思う。また、それはおそらく「正しい英語」ではない。
3番目はよくいう「ペラペラ」レベル。おそらくネイティブからすると「あ、こいつは普通によどみなく話せるな」というレベル。この段階に至るには、ごく普通の日本人は至難の業だと思う。女性に多いが巻き舌で外人っぽい発音してるから、ペラペラとはとうてい言えない。相手がマシンガンのようにしゃべっている内容についていけるかどうかである。
外資系企業をいくつも見てきた私も、仕事ができて、かつ、英語がこのレベルというひとはほんの数人しか見たことがない。
大半の「英語ができる」という人間は、TOEICで測定可能な範囲なのだから知れているのである。そんなもんで臆面もなく自惚れることができるのは、ギリギリの点でなんとかMBAをお情けでもらって、日本で威張っているコンサルティングファームの人間くらいであろう。
いずれも、なにに英語を使うのか?で決まることではないだろうか。大人なのだから、ゴールのない「できる」は意味がない。