サラリーマンのふり

マルクス経済学?

この間、社会人大学に行ってるヤツがマルクス経済をやるだの、やらんだのいっていた。
経済学士としては、俺は驚愕!
20年以上前に、俺が経済学部の学生だったころは、近代経済学とマルクス経済学の両方が必修だった。が、マルクス経済学はいくらマルクスが天才の誉れが高かろうが、おかしなことだらけである。

例えば彼の主張は労働者は労働時間を使って労働価値を創出する。労働価値-労働時間賃金が搾取されている、と主張する。

この考え方がおかしいのは、今の日本を見れば明らかだ。価値がどんどん減っているから労働賃金は押さえられてしまっている。商品の価値は労働力とはまったく違うところで決まる。
アダム・スミスの古典派経済学も同様の誤りをおかしているが、そもそも一物一価にはならない。たとえば、ガムひとつとっても駅構内のキオスクでは定価であっても、スーパーに行けば安い。ビール一本とっても、スーパーで買うのと、六本木のキャバクラで飲むのでは値段が違う。
輪ゴムが動物の形になっているだけで、ドエラい売れ方をする。いずれ、飽きて売れなくなる。商品の価値はそれが創りだされる労働力とまったくリンクしないのである。

もう一点、上の議論がおかしいのは、製造機械を入れて生産性を上げるとどういうことになるか、という考察がない。もともと「労働者は搾取される一方の気の毒な人々なんです。」という暗黙の前提で議論が開始されているから、見方が偏るのである。

あんな世の中を見るのに不自由な経済学をいまだに学校で教えるのは、いかがなものかね。経済学史として、マルサスとかリカードとかの主張と同列で十分だと思うのだが。

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