年度も終わり、営業の方々もほっとしてるところでしょうね。
今年度末にこんなことがあった。
一緒に仕事している営業クンが一年以上がんばってきた案件。お客さんは、超大手企業。稟議書をとおすためにいろいろ苦労し、ついに最後のCIOの決裁までたどり付いた。ところがCIOからは「保守費が高すぎるから、見直せ」と却下された。
普通の人は「じゃあ、保守費を下げようか」となるだろう。営業クンの上司ですら同じことを言った。
私と営業クンの見解は違った。稟議があがるまでには、お客さん側の多くの人がかかわっている。CIOの一言でポンと値下げするのならば、その稟議を通してくれた人達はなにをしていたのか?ということになる。お客の顔に泥を塗り、裏切ることになるのだ。
また、いわれるがまま値下げすることは、今後、多くのビジネスにかかわる。ビジネスとはお金のやり取りだ。
CIOの組織の長としての力量と真意を図るためには、ここは「申し訳ないですが、議論した結果です。値引くには全体の見直しをもう一度しなくてはなりません」と答えるべきであり、営業クンはそうした。
二日後、契約の内諾が来た。年度末にコミッションがかかっている営業クンは気が気ではなかったと思う。しかし、自分の方針が間違っていないと信じて耐え抜き、勝った。
これが、営業の価値だと思う。