ITで遊ぶ

極限に至ってる金融取引

回線屋さんにいたころに、妄想していた取引方法がある。

「どんな回線でも遅延(latency)がある。ファイバーだから光速で信号が飛んでいくわけではない。信号はファイバーの中を反射しながら進み、減衰するところでルータなりリピータなりで信号を増幅しながら進む。条件が悪いと都内でも数十ミリ秒の遅延が起きるし、アジア圏では数百ミリ秒の遅延が起きる。
これを利用して、金融取引を取引所のLANから可能とすれば、遠距離から起こした取引データを見て素早く対応すれば(プログラムなら数ミリ秒あれば充分、その取引を出し抜くことは可能だよな」

ところが、これは現実化されているらしい、高頻度取引という名前までついている。具体的にはアメリカの証券取引所のデータセンタにコロケーションして出し抜いているらしい。ゴールドマンサックスの利益のかなりがこの高頻度取引によるという。
しかも、これは合法的???で、SECが調査し始めたと。

なんのことかわからない?今、あなたがデイトレーダだとする。A社の株が思っているより安いから100円で買い付けたとしよう。高頻度取引は、その約定が成立したことを、数ミリ秒だが、あなたより早く知る。もちろんその瞬間のウリとカイの分布もわかっている。ならばウリあびせるか、カイあびせるかをあなたより早く決断して取引ができる。つまりあなたより絶対に素早いデイトレーダがいるということだ。

これがフェアな市場だろうか?と当然、疑問に思うよねぇ。

関連記事

  1. 著作権の議論はいつも止まる

  2. 私家版Appleとの正しい付き合い方

  3. IKEAは通信販売をやっていないことについて

  4. 再び無線LAN構成変更と子機

  5. いつものように割を食うエンドユーザー

  6. SMAPに学ぶサラリーマンの身の処し方

  7. 週末起業について(ユニークすぎるとダメ)

  8. 孫さんが珍しく手の内を語る