ここのところ中島聡さんのブログを読んでいるが、「どういうOSが生き残ったか?」という興味深い話題。
Windows95前夜、OS/2がWindowsに対してけなしていたのは「Win3.1は完全なプリエンプティブ・マルチタスクじゃない。」といっていた。しかし、DOS/Vから移ったお客は複数の仕事をデスクトップに広げていられるだけで、めちゃくちゃにありがたかった。
そしてWindows95とOS/2を比べたら、愛想のいいGUIをもち、自分がなにをインストールされたか把握しているWin95と、今のVistaのようにやたらとリソースを食い、なんでもかんでもconfig.sysに書く、デバドラ探すのがチョータイヘン。なにがインスコされてるか把握してない、でも偉そうなOS/2とでは勝負が見えていた。OS/2のプログラムってぜーんぜん気軽に書けなかった。
あのころの勝負は「お客の要望にどちらが忠実か」で決まったように思えてならない。
私は個人的にはSun Microが身売りするしかなくなったのはLinuxの功績だと思っている。もう今の時点でLinuxは厳密なUNIXではありません、なんて言葉自体、虚しいだろう。これも多くの人が必要と思われる機能を追加していった結果だと思う。ソラリスが売れたのも、開発者に好まれたおかげだったのに。。Sunが最後までJVMネイティブマシンを出さなかったのはなぜなんだろ?それこそ他社との差別化できたと思うし、サードベンダーからは出ているので技術的な問題じゃないと思う。
こう見てくると、生き延びるOSとは、その時点でのユーザーが求めるものを家元として提供しているOSではないだろうか。
ところで、LinuxとMySQLはベンダーにとって驚天動地だった。自分がMVSをやっていたころの記憶でもそうだが、OSを一人で書けるとは誰も思わなかった。GNUのおかげでカーネルさえあれば理論的にはUNIXのようなものができるということはわかっていたけど、そう思い込んでいた。今でこそ、本屋には「自分のOSを作ろう」風なものがあるけれど。
MySQLに至っては、Linuxを書いたリーナス自身に「よくDBMSみたいな退屈なものを作ったな。」と言わしめるほどのものだ。なにが起きるかわからない。
でも、Linuxがある現在、別のOSを作ろう、という人が今後出るのかなぁ???
WindowsとLinux、(Mac OSX)ってとうぶん続きそうな気がする。