このブログをずっと読んでくれている人はご存知のとおり、2000年から2007年の間、NTTコミュニケーションズ(現在のNTTドコモビジネス)で私は働いていたことがある。
NTTの前身は電電公社だ。でも、郵便局、JRなどよりはよーっぽどうまく民営化したと感じている。初代のNTT総裁だった石川島播磨から来られた真藤さんはメチャクチャ優秀だったようで、新卒からNTTの人でも尊敬している人は多かった。
郵便局とはドエライ違いである。なんなの? あの郵便局のだらしなさは。物流でもあれはいやだ、これもいやだ。そのくせ郵便局にカレーや地方特産品を置いているが、それが郵便局のやるべきことか? 本業に対するプライドがないことは元官庁として恥ずかしいと思ってほしい。民営化する時に外部から人を入れないことで、取り返しがつかない大失敗したと思う。もう潰れるしかないんじゃないの。😁
私はNTTコムにいただけではなく、NTTについてはいろいろご縁があった。SI会社をやっていたころNTT東日本のB向けカスタマー担当だった営業さんも知っているし、SAPに転職した直後はNTTドコモがお客さんのひとつだった。
どこかに書いた記憶があるんだけれども、ブログなので重複していてもよいだろう。
NTTの強さは「ナショナルキャリア」=「俺達が日本の通信を支えている」という立派なプライドだ。気づいているかどうか知らないけれども、NTTは災害が起きると電力会社といい勝負でシステムの復旧に飛び出していく。民間ながら命を的にする人たちがいる。日本国民の通信網を守るのは俺達だと仕事している人たちがいる。
外資系育ちの仕事にクールな俺が泣きたくなるほど、通信網を守るために必死な人々がいることは、何度でもお知らせしたい。
でも、NTTコムはそれ以外がダメダメだった。当時はアメリカのISP(インターネットサービスプロバイダーのVerio)を買収してみたり、外国かぶれが多かった。
コンピューターを担当する部門にいるにもかかわらず、想像力が足りないため仕事に真剣にならない。回線をやることが本流でコンピューターは閑職に回されたと思っている人が多かった。
外国かぶれ+回線サービスがエリート
=なんのプロフェッショナルでもない中途半端なプライドだけ高い人
ばかりだった。すぐに「俺が親分」の砦を作りたがるから、外様の技術者の私たちは敵視され大変だったのだ。後年の業績悪化はコンピューターに重要さの比重が移ったからに他ならない。(ただし、私はしばらくはYさんというメチャクチャ優秀な, 真面目な意味でエリート管理職の元で働かせていただいた。今でも感謝している)
後年、ドコモに出入りすることになった私はドコモの人々がよいマネージャーにしっかり管理されて働いていることを目の当たりに見て感心した。そもそも、携帯電話網は回線も重要だが、データベースとサーバーのお化けだからコンピューターシステムに近い。
ついでにNTT東日本の体験を書いておくと、サービスメニューにされていることは本当に真面目にしっかりやる。でも融通の効かなさはNTTだなぁ、と思った。
あれからどれくらい経ったことだろう。
現在、そのNTTの株価が155円はいくらなんでも安すぎる。だって、配当が通年で5円以上あるから3%の利回りだ。
このように、株価が安いけれどもビジネスが強靭でしっかり配当をくれそうな会社は買っておいてもいいのではないだろうか。
株価が暴落したって事業は配当を生み出してくれるし、このままの状況ではありえないと思う。企業の株を買う時、配当金の利回りは考えておいたほうがいい。株価に関係なく、業績に応じてもらえるからだ。
日本の通信界のガリバーはバフェットも好むと思うんだけどな。
しばしばNTT法改正が話題になるけれども、元々、NTT法はインターネット出現以前の電話の世界で、県内、地域内はNTT東とかNTT西にやらせて、県を超える、海外通信はNTTコムにやらせようぜ、という現在から見たら「はぁ?」という価値観による趣旨だった。今みたいに通信会社が何社もできることを想定していなかった法律だから、廃案にすべきだと思うんだけど、なんか違うポイントが議論になっているようだ。






