雑感(日記)

自分のお金の常識を疑ってください

日本はまったくお金についての教育をしないため、ほとんどの人がお金について無知だと思います。

そのくせお金は欲しいのだから不思議です。ふつう、好きなものについてはいろいろ調べませんか?

たぶんこの記事は長文になりますが、イマイチお金について自信のない人は読むといいかもしれません。
私自身、頭の整理のために書いています。

では、はじめます。

さすがに「信用創造」については近頃の小学校でも教えているようです。
どういうことかというと、大量にお金を預かって現金がゴロゴロしているところ、例えば銀行が自分のカネでもないのに他人にカネを貸す場合、通帳に貸した金額を書いたらそれが現金として通用するってことです。
お金が生み出されているのは日銀よりこちらが普通だし、だから銀行は国による認可制度になっているわけですね。

この考え方の派生として「利子」があります。利子は一応、経済学ではそのお金を自由に処分することができない不自由さへの代償だという考え方がされています。しかしこれだと、借金の理由によって金利が違う現象を説明できません。
もちろん返してもらえなくなる可能性が高いと利子はあがります。だからといってリスクに応じて変わるかというとそうでもありませんね。
例えば住宅ローンなんて大昔は勤続3年以上ないと貸してもらえませんでしたが、最近は一ヶ月くらいでOKなんじゃないですか?

利子は税法上は不労所得とみなされます。時々書いていますが、イスラム教では利子を取ることは認められていません。
こう考えると利子って金貸しへの手数料と、まんま理解したほうがよさそうです。

今の日本では利子の危険性に気づく企業も多く、株主を集って資本を増やす形での資金調達が普通でしょう。
銀行にカネ借りて、貸し剥がしで多くの企業が倒産したことを企業は忘れてはいません。
ここまでの考察で「利子」で食べていくことは、むつかしいということに気づいてください。
闇金ウシジマくんにならないと無理です。

さて、会社勤めしている日本人がもっとも愚かなのは給料というお金についての考え方です。
明治時代のはじめに文明開化と共に人々は多くのビジネスチャンスに気づきました。そのころの会社とは、ある人が始めたビジネスモデルの規模が大きくなり、一日24時間ではさばききれなくなったから人を雇って作業をやってもらう、というところからスタートしました。
明治時代などを調べると創業者が経営している間、その会社でビジネスモデルの変更、追加はあまりなかったのです。
数多くの産業についてシンプルな会社が多数できました。

例外は渋沢栄一で、彼は投資家でした。いろんな産業を組み合わせてお金を投じるという方法は今では普通ですが、昔はなかなかそこまで頭が回らなかったのです。

結果、多くの人が会社に雇われて作業の報酬として給料を受け取りました。このころにはサラリーマンはまれでした。週給で働いていたのです。
中には効率的な方法を立案した人もいるでしょう。当時の経営者は素直に感謝してボーナスを弾んだと思います。
使用人への期待がそれほど高くなかったのです。

私個人の見解ですが、愚かなマルクス経済学はこういう時代の経済を前提として書かれました。
イノベーションとかゲームチェンジとかITとかでビジネスルールがまったく変わる時が考慮されていないんです。ましてや持株会なんてマルクスが生きていたら絶句すると思います。労働者が資本をもつわけですから、彼の頭の中にある階級がぶっ壊れます。
時々、マルクス経済学を再評価しようなんて話を見かけますが、騙されないでください。あれは19世紀の残骸です。

双璧であるケインズが書いた近代経済学も、もはやポンコツです。不景気な時には政府が公共事業などで呼び水の事業を作ると、一気に景気は回復する、というお話でした。
しかし、これだけ生産力が余ってしまうと政府が作る呼び水じゃなにも起きませんでした。理由のひとつは日本全体の経済がでかすぎて、呼び水にもならないのです。
その証拠に関西の大地震後でも、福島の大地震後でも生産が追いつかないなんて話はほんの短期間しか起きませんでした。
ケインズのふるーい理論を信じて儲からない古い企業をゾンビとして活かすために税金を何十年も注ぎ込み、さっぱり成果が出ない結果に終わりました。
日本政府はあいかわらずケインズを信じていますから、国家が赤字だろうがなんだろうがロートル企業にあらゆる理由をつけて税金をつぎ込み続けるでしょう。
犯罪を意図はしていないでしょうが、結果的に犯罪に近いですね。

話を明治時代の後半に戻します。
だんだん創業者が亡くなり、使用人の中でも番頭クラスが経営を継ぐパターンが日本では増えました。
そうすると出身が番頭ですから、たいしたアイデアがあるわけではありません。仲間内でこういうことをしたほうがいいんじゃないか、というアイデアを悩みながら実現するというパターンが増えたことでしょう。
技術は常に進歩しますから旧来の方法でよいわけがありません。海外から入ってくる新技術に対応するために当時の人々は苦労したことはずです。

しかし、ここで番頭を代表とする全員雇われ人であるがゆえに、新しい知見、研究結果、ビジネスモデルを安く買ってしまうことが日本の産業では当たり前になったことに注目するべきです。

若い人は知らないと思いますが、1980年代まで日本はアメリカという教科書があり、すべてをまねることでここまで来たのです。
今の若い人達は中国企業をパクリ国家などといって貶めていますが、戦前、戦後の日本は大パクリ帝国だったのです。
1982年ですらIBM産業スパイ事件が起きました。富士通は国産コンピュータ製造の苦労話をして得意になっていますが、走らせていたOSについては絶対に話しません。当たり前で、ほとんどIBMのOSのパクリでした。
世界の先頭にたつほど優秀なアメリカの生徒でしたが、そこからオリジナルなものを作れなくなって以降、不況から脱出できません。
同じことは韓国にも言えます。韓国のもつ技術は最初、日本の援助のもとでした。鉄鋼、造船、電子機器、すべて日本の産業のビジネスモデルです。すべて日本から学んだ後、なにもなくなり立ちすくんでいるわけです。
悪いことにすべて自分たちでたどり着いた成果だと思いこんでいるので、試行錯誤ということを知らないので、今後、大変だと思います。

アメリカが付加価値を作り出す過程だけは、日本は学べないのです。
移民国家と工場国家の違いでしょうね。

そのため今でも日本では多くのサラリーマンが、会社の鍵を握る仕事(利益をあげるか、コストを下げる)とルーチンワークを一緒くたに捉えています。
日本以外の大多数の国では専門家とルーチンを回す人(通称:バックオフィス)は明確に分けられています。
なぜならば各人の役割が明確化されているからです。
社内で仕事を変える時は社内転職します。

日本において、一生をひとつの社内で過ごす人にとっては誰もが専門家に見えないはずです。
昨日までしらなかったことを今日からやるなんていう無謀なローテーションは日本の会社だからやっていることです。
そしてなんとなくできたような感じになる。
その程度のスキルでいいわけないんですが、末端に派遣などの名義で専門家がいるのでなんとかなっているわけです。
そしてジェネラリストというこれといったスキルのない人間が、スキルのある人間をバカにする状況が今の日本では起きています。おそろしいことに専門家をリストラするわけです。
この労働の仕方を見た時、ほとんどの日本のサラリーマンがお金について理解できているとは思えません。
が、それはお金の稼ぎ方からすると亜流です。

日本人がほとんど意識していないキャリアパスとは専門家であれば当然考えることです。

なぜこんなことを延々と書いているかというと、給料の中に2つの要素があることを意識してほしいからです。
ひとつはルーチンワークをやった時給としての給料、もうひとつは専門家として付加価値をつけた対価としての給料。

このふたつを理解できていないと、お金についての理解が進みません。
今の世の中で大半の人がルーチンワークに従事していますから時給換算、同一労働同一賃金という議論になります。
それは付加価値の低い、いわゆる作業労働です。それ以外を理解できない人が圧倒的多数なのはルーチンワークへの従事者が多いからです。

昔はたいして付加価値をつけていない仕事でも、ベースアップという言葉で企業は一律に賃金をあげました。しかし最近の企業はベースアップをいやがりますよね。
当然です。たとえば経理部門にいて年収1000万円超えているなんて経理部長やCFOでもない限りありえないです。なぜならば、外注すれば安いから。

常々、書いていますがルーチンワークは決まっているので100点はあります。それで「仕事ができる」と言う人はビジネスがまるでわかっていない人です。
本来の「仕事」である売上をあげるか、コストを下げるか、というビジネスに常についてまわる活動については正解はありません。その事実を前にした時に「仕事ができる」などいううぬぼれは吹っ飛びます。

日本人もだんだん知的財産、知的労働という概念をようやく、最近、理解しはじめました。
だからコンサルティング会社のようなものも受け入れられました。
これはいくつか意味があります。ひとつは「知的な行動はカネを生む」ということ、ひとつは「仕事とは細分化されると新しいビジネスになる」ということです。もうひとつは「ベストプラクティスというような事例を集めるということが商売になる」

20年ほど前は「アウトソーシング」という考え方はIT業界でシステム運用を意味する言葉でした。それ以外は基本的に個々の企業があらゆる機能を丸抱えしていました。ものすごく非効率でもなんとかなったんです。

しかし、今、企業のルーチンワークでアウトソーシング会社がないジャンルはほぼないのではないでしょうか。
経理、人事、製造、在庫管理、出庫、税務、会計、すべてアウトソーサーがいます。
彼らは専門家であり、ルーチンワークの価格を多数のクライアント企業からもらうことで価格を抑えています。

あなたがいる会社、いやあなた自身かもしれませんが、付加価値はしれているにもかかわらず、会社で社員だからもっと給料をあげろと考えている人は多いですよね。

そういう人は仕事は与えられるもので、私が選んだものじゃない、といいたいでしょうが、それはバックオフィスの人の発想で、プロフェッショナルではありません。

本当は企業は経営と開発以外のすべてはアウトソーシングを利用すればするほど儲かるのです。だって割高な作業員が減るんですから。(人件費はおよそ給料の二倍かかるってご存知ですよね?)
そして技術の進歩がさらにアウトソーシングを加速していきます。
今の日本企業の45歳以上の首切りがそれを目指しているならばたいしたものですが、そうは見えませんね。今のリストラは腰掛け役員が利益を絞り出して業績を作りたいためだけの安易な手段だと思います。

おそらく日本企業の没落に拍車をかけることでしょう。デジタルエクスペリエンス(DX)なんてどうせジェネラリストには理解できませんから。私の勤めている会社はインテリジェントカンパニーを唱えていて、コンセプトは5分でわかる話ですが、日本企業はまだ誰も理解していないと思います。

こうやって長期的に世の中を考え、ここ数年の企業の行動を見ても、付加価値はやはりお金を生むのです。

さて、最後にお金という意味では「資本」に注目する必要があります。
資本は借金と違い、リターンが明確です。資本とは特定のビジネスのために提供されるもので、ビジネスはリスクが常にありますから、得た利益から資本を出してくれた人(出資者)にリターンを渡すわけです。これを株式の配当と呼びます。
世の中ではほとんど話題になりませんが、配当だけで暮らしている人は結構います。
世の中に出てきている例でいえば大塚家具。大塚家具が赤字でも配当していた理由は持株会社の「ききょう企画」でなにもしないで食べている大塚一族が巣食ってるからです。配当を渡さないと親族が食べるのに困ってしまいます。
このようにオーナー企業の周辺は株の配当で食っている例は普通です。

投資信託も配当を受け取る方法のひとつです。しかし、株式市場で生き延びた人間がいないのと同様に投資信託が特定の会社に投資している場合、ほとんどうまくいきません。
これは個人的見解ですが、「投資信託は投資される会社と信託会社で結託して損金を抜いている可能性が高い」です。投資信託会社自身は儲かろうが、損しようが手数料は抜きますから、儲ける動機がありません。投資会社が損したことにして差額を抜いたほうが儲かります。カネに関しては善意なんぞあるわけないです。
したがって投資信託をするならば、インデックス(市場の平均どおり)運用が儲かることは立証されているので、これしかありません。他は信用できません。
とくに今や常識ですが、銀行や郵便局が扱う金融商品は手数料欲しさのものですから買うとすべて損します。
儲け話はここにもないのです。老後の資産形成に投資信託とか株への投機なんてありえないです。

株といえば株式市場で売買して利益を出す「キャピタルゲイン」に注目されます。しかし株式市場の株価は理論的な正当性はありません。過去100年くらい経済学者たちは理論株価を出そうと試みてきましたがうまくいっていません。
ちょっと売れそうだというニュースがあれば、それが何十年も続くという思い込みで株価は上昇し、ちょっと先行きの暗いことが起きると、それが何十年も続くという思い込みで株価は下がります。あと知名度や人気、オマケなどで株価は上下します。

オカルトめきますが、太陽の黒点の数と景気変動はリンクしているようです。2019年くらいから黒点の数は減っています。おそらく太陽の活動がにぶると、人間の精神がポジティブでなくなるのかもしれません。わかりませんが。
2020年は不景気の年になるでしょうし、そろそろ暴落が来るでしょう。そうすると株をもっている人が泥をかぶります。

しかもお金を稼ぐという意味ではキャピタルゲインを当てにする行動はイレギュラーといえます。
これは株をどれだけ買ったかに関係しますが、発行株式のおよそ30%くらい持たないとその企業をコントロールできません。「俺がこうしたほうがいいと思うのに、経営陣は逆らいやがった」となるわけで、至極当然な株主の権利を行使できません。
企業経営に参加する気ゼロで株を買うということは、キャピタルゲインだけが欲しくてその企業がなにをしようが関係ないということになります。それは新しいイベントを無視したテクニカル分析なんていう迷信に足を踏み入れることになります。株式チャートを眺めていて、新コロナウィルスによる株の値下がりがわかるでしょうか?チャートを眺めて買う株を決めることは、タロット占いで株を買うこととまったく変わりません。

お金というものを、なんとかして銀行口座に溜め込むものだ、と考えている人には普通の株の売買は利殖の手段に見えるでしょうけれども、付加価値で増やしていくという企業活動から見ると王道ではないのです。
もっというと、投資家はお金を増やすところにお金を入れますから、株式投資が儲かるなら企業へ投資する人はぐっと減るはずです。もしくは企業自身が投資をするはずですがそうはならない。最終利益が3%とかなにやってるかわからない企業でも事業を続けようとします。
これは事業はコントロールできるけれども、株式投資はコントロールできないからだと思います。
「物言う株主」という言葉がありますが、投資事業をしていたらそうなるに決まっています。

そして残念なことがひとつあります。
あらゆる株式市場の分析結果が人為的なトレーディングは長期的に失敗する例しか確認できていないのです。
私達は大成功したトレーダーなどの話を雑誌やテレビで見かけます。しかし長期的に成功した人は誰一人いないことがわかっています。
この手の話になるとウォーレン・バフェットの話が出てきますが、バークシャー・ハサウェイの総資産は720億ドル(およそ85兆円)です。随分前から企業の経営を左右できるだけのお金があり、ゴミ投資家とは同列に語れません。
インサイダー情報もたくさんあることでしょう。
蛇足ですが、日本で「株で儲けた」という本を書いている人はほとんどインサイダー情報だと出版社のとある人に聞きました。そうだと思います。なぜならばハイフリークエンシートランザクションに代表されるコンピュータープログラム売買に画面にはりついていても鈍い人間が勝てるわけがない。相手はナノ秒で判断します。人間はどうあがいても数百ミリ秒から数分かかります。
もし人間が勝てるとしたら新しいイベントに対して中期的なアプローチを取る時だけです。

ここでも過去儲けた人がいたから、これから株で儲かる人がいるというのはないことがわかります。
今後、個人で株取引で大儲けする人がいるとしたら、巨額な金額で株をコントロールするか、圧倒的な計算機パワーでプログラム売買をコントロールできる人でしょう。
もうデイトレとかで画面見てチマチマボタン押していてもたまたま勝ったくらいの時代です。

株式市場にお金を入れることを巷では「投資」と呼んでいますが、違います。
株式市場で儲けたいならば、企業に言うことを聞かせなければなりません。経営権を買う気もなく株を買うのは単なるギャンブルの投機です。

ちょっと長く株式について書いてしまいました。

ちょっとまとめます。

  1. お金を稼ぐ方法は、人に貸して「利子」をもらうという儲け方がある。
  2. お金を稼ぐ方法は「付加価値をつける」ことで対価をもらうという方法がある。
  3. お金を稼ぐ方法は誰かのために「作業をする」ことで時給をもらう方法がある。
  4. お金を稼ぐ方法は資本からビジネスをして付加価値として稼ぐことができる。
  5. お金を稼ぐ方法は資本を出して、配当をもらうことができる。
  6. お金を稼ぐ方法は競馬、競艇、自転車、オートバイ、株式、先物、仮想通貨やFXでギャンブルをする方法がある。

もうひとつありますね。
7.寄付金を募るという乞食をやることです。

この中で手元にそれほどお金がなくてもできることは、2,3,4くらいではないでしょうか。
稼げる金額は、

3.作業<2.付加価値提供<4.ビジネスをする

であることも間違いないでしょう。
多くのサラリーマンは3から2への到達をゴールとしています。
ゴールとしてはいけませんが、能力的に目指す方向は正しいですね。

ここでちょっとインフレについて考えてみましょう。インフレとは市中にお金がだぶつくことです。
普通の人は「値上がり」という体感から考えますが、パン1斤が100円だったものがお金がだぶついている(価値が下がっている)せいで150円出さないと買えないという現象ですね。
インフレに弱い稼ぎ方は、貯金、年金と作業です。利子や配当はインフレがはじまったからといってなかなか変更できません。(銀行は変動金利という方法でこのリスクから逃げようとしています)作業単価ってインフレほど上がらないのです。
インフレに強い稼ぎ方は、付加価値とギャンブルです。これらはインフレにリンクして平気で値上げします。

時代の変わり目には4に踏み込むべきです。
今、多くのIT技術を売っている企業はIT産業がメインフレームからクライアント+サーバー(Sun, Oracle, Microsoft, Cisco)に変わった時に市場がバーっと広がったのにあわせて、メインフレームメーカー(IBM, NEC, FUJITSU, Hitachi)が裁ききれなくなった仕事のおこぼれを2次受け、3次受け、で受けた個人やグループがスタートでした。
こんなこと今では誰も書き残していないとは思いますが、私が30歳代くらいのころにバタバタとできたのです。
時代はめぐり、新しいビジネスチャンスはあります。
その時に目ざとくチャンスに乗る人がお金をたくさん得るのです。

お金儲けを抽象的に考えて、周囲がやっているとおりにやったって儲かりません。
他人の儲け話には見えないところが必ずあり、あなたがやっても儲かることはめったにありません。
情報商材で設けるという詐欺まがいの金儲けが六本木界隈で盛んになり、廃れていったことは記憶に新しいことです。

かといってあまりマーケットがないことをしても儲かりません。
時代の変化に敏感であれば、一生のうち2,3回はチャンスがあります。

もうひとつ事業で考えなくてはいけないことがあります。
「持続性」です。

しばしば愚かな事業をやる経営者がいます。例えばゲーム会社。
ゲームがヒットするかどうかはギャンブルです。しかも相当に勝率は悪い。
ゲーム会社がラブホテルを経営しているなんて話は聞きます。
安定した収入がないからです。

持続性に欠けるビジネスで会社を作ってしまうというのは愚か者です。
DeNAなどが典型例です。もともとこの会社はインターネットオークションでスタートしました。
ご存知のようにそこはYahoo!に持っていかれました。
そのあとゲームを始め、たまたまいくつかヒットしたんです。
でゲームビジネスを続けられると思ってしまったようです。
もちろんその間に情報サイトなども試み、ウソ医療情報サイトウェルク(WELQ)などで大失敗します。
この件は金余りと経営陣が交際していた女達のドロドロの結果のようで、正しいビジネス判断ができていたとは思えませんが、それも会社の実力のウチでしょう。
そして2020年3月期に上場以来初の最終赤字になる見通しが発表されました。要因はゲーム事業の収益悪化で、493億円の減損損失を計上したためだそうです。

ここまでダラダラ書いてわかっていることがあります。

貯金ってあまり意味がないんです。もちろん多少の蓄えは必要ですが、その蓄えはいざという時になくなってもいい金額だと思ってください。つまり資本投下してもいいもの。
インフレになったら吹っ飛びます。実際、太平洋戦争の後、とてつもないインフレで貯金はクズとなったのです。

借金はインフレで得しますが、換金可能でなければいけません。
無意味な固定的(毎月必ず出ていく)支出は増やさないほうがいいのです。とくに作業しかしていない人たちは。
高層マンションや住宅なんて転売目的で買わないのであれば、愚か者の買い物です。
なぜならば、「なにも生み出さないから」
住むためだけに莫大な借金を背負うって普通の金持ちはやらないです。

しばしば「若くしてリタイア」といいますが、創業者が株もってて配当で暮らしているならわかります。
単に貯金が多いだけじゃそのリタイアは危険極まりありません。

日本は莫大な借金を負っていますよね。しかも産業振興の名目で市中にカネをばらまいている。
さらに悪いことに日本だけは成長していないので、国民の平均所得が悲惨なことになっている。
どれくらい安いかというと、タイで年金ぐらしできるはずで移住した人々が暮らせなくなって日本に戻ってきているって知ってますか?ファーウェイが新人の初任給に1400万円出しただけで大騒ぎ。
これらが示していることは、日本は相対的に貧乏になっているのです。
いつまでも先進国のつもりでいたら、自分の生活がヤバいことになります。

もし、インフレにでもなれば(そして国家はそれを望んでいる)庶民は経済的にバタバタ倒れることでしょう。

お金は流れるもので、自分にどう流すか、と考えるべきなのです。
一言で言うならば「お金はストックではなくて、フローです」

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