ここ数ヶ月、アマゾン・プレミアム・ビデオでずーっと飯バナドラマみてる。
- 孤独のグルメ(シーズン1,2,3,4,5)
- 深夜食堂
- めしばな刑事タチバナ
- 昼のセント酒
- (さらに)俺のダンディズム
で思ったことは、俳優の個性が光る人じゃないとぜーんぜん面白くない。
昼のセント酒は戸次重幸という二枚目俳優がやっていたので、ドラマ自体に重みがない。
孤独のグルメはいかつい顔の松重豊が一人で食べ、一人でナレーションしているとっても孤独なドラマで、あの人じゃないと務まらないだろう。初主演とは驚きだ。(松重は深夜食堂にヤクザの役で出てくる)
深夜食堂は小林薫というこれまたアクの強いおじさんがやるから、背後に得体のしれない深みがあってよかった。原作に手を出してしまったが、ドラマのほうが出来がよい。
めしばな刑事タチバナは佐藤二朗だが、この人もこのドラマが初主演だったらしい。体に悪そうなB級グルメを語るのは似合いすぎだ。
作品は挙げないが、調子にのってデート用の食事ドラマとか日本の技モノなども見たが、食い物ドラマは孤独じゃなきゃおもしろくないんだな。
デートなどが絡むと「他人の目から見てどうか」が主題になる。これが食い物のおもしろさをスポイルする。
ひとりで食べているのがおもしろいのは、その人の主観だからなのだ、と思った。
孤独のグルメはお店の評価が主観でおもしろいわけだし、深夜食堂は料理そのものをお客が主観で感じるワケがおもしろい。
最後に「俺のダンディズム」をあげた理由が、客観のおもしろくなさ、なのだ。
ダンディになるために、名のあるブランド物を買い漁るわけだが、本人、時計も財布もスーツもたいして好きなわけじゃない。
だから店のいうがままのものを買う。
店が勧めるブランドモノはそれぞれブランドたる伝説をもっている。
でも、それで満足していたら単なるミーハーだと思う。
多少、俺は時計のマニアだけど有名ブランドはまず買わない。なぜならばおもしろくないから。
機械モノってすべからくそうだけど、正確無比で動いて個性ゼロって機械はすぐにあきる。
欠点のない優等生女に男がよりつかないのと同じだと思う。
アクが多少強い機械が一番おもしろい。
車でフェラーリがバカ売れするのは、アクの強さだと思う。
欠点は我慢できる程度に抑えられているが、長所がずば抜けている食い物、機械モノこそが男が喜ぶものじゃないだろうか。