転職を何度も繰り返しているので、転職についてはなにか言っても許されると思う。
友達は私の年代でそんなに転職ができている人は、そうそういないというし。
実は転職したくてしたのは、最初の一回目だけだったんですよね。
それも37歳だったので、かなり遅い。
もちろん他の転職も「そこにとどまる」という選択はあったのだが、それぞれの当時の状況がそれを許さなかったです。
だから、不承不承転職する連続です。
会社を辞めることはとても簡単です。
どんなに「俺の仕事は会社に貢献している」と思っていても、雇用者である以上、辞められますから。
そして、自分の評価ほど本音では周囲は認めていないものです。
理由は簡単で、会社というのはどんな人がいなくなっても、
たとえある日、突然亡くなったとしても存続していけるのです。
たとえしばらく大変でもなんとかなる。
社長が亡くなって会社も亡くなったとすると、従業員はその人の手足だったというかなり稀な場合です。
自分というものの価値をあまり過大評価しないことです。
それでも、辞めて転職するために「キャリアパスを磨け」といいますね。
あれ、信じちゃダメです。
キャリアパスって
「その道で偉くなるために経験すべき仕事と、学習するべきスキル」
と言っていいですか?
ひとつの会社内で生きていく時にしか、これは描けないです。
なぜでしょうか?
一言でいえば、
「今の世の中はキャリアパスを描けるほどシンプルではないし、描くなら途方もないスキルが必要になるから」
です。
まず「転職を支援する」と自ら恥ずかしげもなくいう、キャリアコンサルタントという商売について考えてみましょう。
彼らの給料を誰が払っているかというと、人を採用した企業です。
当たり前ですが、このことをしっかり認識してください。
彼らは今、企業に売りつけられる人を探しています。
人を見つけることは大変なので、宣伝をし、耳障りのいいことをいい、その人のデータを抜き取り紹介会社のデータベースを大きくすることが大事です。
募集企業は人材紹介会社に採用基準をばらまきます。そこでマッチした人間を紹介します。
これだけのことです。
どこに求職者の未来があるのでしょうか?
企業側に「こんな人を採用するべきだ」なんていうキャリアコンサルタントはいません。
理由はそれは「数億円投資すべきだ」と言っていることと同じで、それなりの責任が発生するからです。
キャリアコンサルタントという人間のいう「キャリアパス」って、彼の知っている採用企業が今、ほしがっている人物像の過去をしゃべっているだけです。
それ以上のものではありません。
人材紹介会社の社員が、今売れている人の話し以上、なにを語れるでしょうか?
考えてもみてください。
それほど業界の過去、現在、未来について知り尽くしているならば、もっと高い給料の仕事していますよ。
だって、
「将来、この業界でどんな人が必要になるか」
って、シンクタンク並みの知識と見識が必要です。
インターネット関連企業って18年くらいしか会社の歴史がありません。
最初のころにキャリアパスってあったと思いますか?
キャリアコンサルタントが自らを飾る宣伝文句に踊らされてはいけません。
商材にすぎない求職者(転職者)について無料でキャリア・コンサルティングをするって本気でやっていられると思いますか?
やろうとしていてできるもんでしょうか。
マッチしそうな採用企業の選考基準を「キャリア」と称し、話しているだけです。
彼らからすると、外資系の求職票はとてもありがたいはずです。
なぜならば、次のようなことが書かれています。
- 仕事の概要
- 最終教育歴
- 経験すべき職種
- 期待するスキルリスト
- 仕事の内容の詳細
- ジョブのグレード
- 年俸の目安
(ね、外資系の人事って仕事してるでしょ?)
この紙を見てあなたに「こういう経験を積むべきだ」ということは簡単なことではないですか?
そんなもんです。
じゃ、どうすればいい転職ができるか?
意外なことかも知れませんが、今の仕事で評価されるようにすることです。
日本の転職事情は基本的に2つ以前の仕事をロクに見ません。
直近の仕事が関係していないとダメです。
日本企業は非常にせっかちなので、即戦力、同じ職種しか探さないです。
そうすると、実はキャリアパスとは今の仕事ということです。
キャリアパスのためにと称して学校に行ったり、
経験を補うための資格の取得は若いウチはいいですが、
ある程度の年齢になったら経験しか評価されません。
なにをしたいかは自分で考えましょう。
キャリアパスのために、辛い仕事をしようとしてはいけません。
なぜならば、サラリーマンの唯一の財産の体を壊したらなにもならないからです。
サラリーマン生活はマラソンのようなものです。
焦らず、無理をせず、よく考えることです。
私の見解は、長年、個人のキャリアコンサルタント、大手のエグゼクティブ向けキャリアコンサルタントとつきあった結果、考えていることです。
彼らの大風呂敷にも問題はありますが、過大な期待をしないことです。
嘘だと思うなら、こんな質問が今いいと思います。
「宇宙産業へのキャリアを知りたい」
これから伸びる産業ですが、キャリアコンサルタントは知りもしないでしょう。
求人票がないから。笑
世の中、冷静に考えて想像のつく範囲以上のことはまずないです。