遊ぶエンジニアを初めて、ずいぶんたつ。いろんなことをその時々の技術に応じてやってきた。そして、BLOG主体にしてしまった。それでいいんだ、と思った最大の理由は、Yahoo! がついに自分の検索ディレクトリを放棄したからだ。新しいポータルページから消えた。
数年前までは、単なるロボットをぶん回す検索エンジンでなく、サーチャーがひとつひとつ見て登録するからYahoo!は精度が高いと自慢していてし、それはひとつのウリだった。個人サイトをなかなか掲載してくれなくなってからは、いかに掲載してもらうか、というノウハウ本がいくつも出版され、サイトの売買もかなりの高額で行われていたようだ。でも、Yahoo!がさばくより、ホームページの増加のほうが圧倒的に早かった。ひっそりとサーチャーの話題は消えた。すでにYahoo!のスタートがウェブの検索だったって知らない人もいると思う。
同様に、今、絶対視されているGoogleももう怪しい。もともとGoogleの検索精度は静的なホームページ(要するにホームページビルダーで作るような)を前提としている。BLOGができて、Amazonのアフィリエイトができて、ひとつの記事がコピーされまくっていく現在、Googleの理論はすでに破綻している。リンクの数より密かにもっている単語の意味推論のほうが意味をもっていると思う。
そして、Googleが当初は、やめろ、ページランクを下げるぞ、と偉そうにいっていた動的なページ生成はBLOGでは当たり前に行われる。この時点でもうGoogleの検索論理は破綻している。Google社内では必死に次世代の検索エンジンを作っていることだろうが、それは競合が出現しておかしくないことを意味している。
おそらくGoogleは今後は、今のような独占状態は保てないと思う。なぜならば、それは技術じゃなく、マーケティングによる技術への味付けが勝負の世界になるだろうからだ。
例えば、MP3プレーヤがいい例だろう。最初はメチャクチャニッチで、あんなものは私みたいなデジタルグッズオタクが買うものだった。なにしろ音楽を入れるのにパソコンが必要なんだもん。それがiPodで一変した。iPod自体は技術的にどうこうというよりも、非常にいい味付けの機器だ。appleは技術的にもたいへん高いものをもっていると思うけれど、ユーザーにどう見せるか、というところがとっても強い企業なのだ、と思う。
Googleにそれはない。ごつごつの技術を誇示する、どちらかというと傲慢さを感じる企業だと感じるのは私だけだろうか?
次世代の検索サイトがどうなるか興味深い。日本でも投資が行われているというが、こんなもの日本人のように手堅くやってちゃ、ダメでしょうね。
IPAの「天才/スーパークリエータ」というのを見てても、なんかの政府のプロジェクトにかかわった人ばかりで、全部が日本人だ。外国人がどうしていないのだろうか?ゼロから大掛かりなものをやれる才能をまったく感じない。看板倒れだろう。なんだか井の中の蛙の関係者がお互いに「おまえ、天才!」とほめちぎりあってる気持ちの悪さしか感じない。
革命はいつも、視界の外からやってくる。