世界は不安定になっている。
その証拠にロシアが仕掛けてウクライナ人を殺し始めた戦争も、イスラエルが名目見つけて始めたパレスチナ人の大量虐殺も、誰も止められない。
ちょっと思い出してほしいんだけれども、国連という機関があって日本も参加してるけど、常任理事国はアメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国。この中で比較的まともな国ってイギリス、フランスしか残ってない。しかもどちらもカネはない。国連はもともと第二次世界大戦の戦勝国の白人たちが利益を増やすために作った組織だった。だからもともとはソ連が参加していたのに、しれっとロシアが入れ替わり、もともとは中華民国が参加していたのに中国共産党がしれっと入れ替わった。今の国連に正当性はあんまりないし、国連の時代は終わった。
抑止力が事実上なくなっている今、世界は不安定だ。
だから日本が防衛費を増やすのは、しごく当たり前だと思う。何度も書いているが民主党政権時代に、日本が弱ったと思われた途端、中国は尖閣列島を取ろうとし、韓国は竹島を乗っ取りに来た。現実に起きた日本への脅威だ。「話し合えばわかる」なんてどこの国の話をしているのだろうか?
世界が不安定だというのは、世界中の認識だ。
みんなも知ってのとおり金価格は暴騰している。
これがまた奇妙なことに金が安値で安定している国はない。金価格の暴騰はドルの信用不安の結果だ。だから各国銀行が金の現物を自国の国庫に保管しようとやっきになっている。
ドル崩壊への方向(ドルが弱ったと表現する)がみえたら、金、銀、プラチナといったコモディティ(モノの代表でもっとも希少、保管しやすい、流通しやすい)の価格はさらに上がるとしか考えられない。
ちょっと前までは「世界の警察」アメリカが経済的にも政治的にも、なんとかしてくれたけど、そんな時代じゃなくなった。トランプの方針というよりも、他国にちょっかい出している余裕がない。アメリカの景気は「悪くない」なんて言っている人がいるがデータの分析が甘いと思う。悪くなければ関税かけて自国の産業を守ろうとする理由がない。
アメリカの株式市場をリードしている企業をFANG MANT(ファング マント)とかいう。フェイスブック (FB) 、アマゾン (AMZN) 、ネットフリックス (NFLX) 、グーグル(GOOGL) 、マイクロソフト(MSFT)、アップル (AAPL) 、エヌビディア (NVDA) 、テスラ (TSLA) の頭をとっている。
ただね、この中で私達の生活にないと困る企業ってどれだろう?モノを動かしている会社はアマゾン、テスラくらいではないだろうか。次に事務の効率をあげるマイクロソフト、アップル、グーグル。たとえAIといえども、なければ生活に困る段階ではない。
AIについての投資もよく聞くとおかしい。まずいえることはChatGPTで有名なOpenAIがいまだに赤字であること。Microsoft、NVIDIA, OpenAI、で巨額投資しているがお金をグルグル回しているだけであること。日本円で何十兆円の投資額なのだが、なぜ一年でそれほどの投資をぶちあげなければならないのか、それをどれくらいで回収できるかの議論が皆無な点がおかしいと考える。株主に成長するぞ、とアピールしたいので無理に作ったシナリオではないだろうか。
株価とは成長しそうな企業は高いが、安定して人々のために働いている企業は安い。典型的な業種が食品だ。
成長する夢を売る数社が異様な株高を支えている。これは人類が何度も何度も繰り返したバブルだ。バブルの最初はオランダで売買されたチューリップの球根だ。人はチューリップの球根が人類には価値がないと気づくまで、高値を煽り立てた。そしてある日突然「あんなものは価値がなかった」と気づき、暴落するのだ。
世の中にはそんなものがたくさんあって、多くの人が騙される。誰とは絶対にいえないが、ティファニーの指輪製作の下請け会社の人が呟いていた。「ここにTIFFANY & Co.という刻印が入ると、10倍以上の値札がつくんです」ブランド価値とバブルは同じ人間心理のように思う。
このアメリカの動きの対極にあるのが中国だと思う。
中国は「世界の工場」と言われて久しい。アメリカだって関税が落ち着くところに落ち着いたのは、中国なしでは国民が生活できないからだ。
トランプがどう妄想しようが、もうアメリカに製造業が戻ることはない。本当にそうしたいなら、鎖国するしかない。
ここでようやく日本の立ち位置を考えてみたい。
世界中がグローバル化どころか、ブロック経済化していく中で日本は例外的な存在であり続けている。ついこの間まで続いた自動車のEV化がよい例だろう。
アメリカもヨーロッパもモーターだけで動く電気自動車で自国の将来をまかなえると考えた。ところが電力網、電池の問題が想像以上に困難で電気自動車は汎用性が低いことが露呈してしまった。なんとかトヨタやホンダを追い出したかったが、各国の施策は失敗に終わり、トヨタの価値をあげただけだった。
その前の韓国のNO JAPAN運動も同様だ。半導体製造に欠かせないレジストは日本製でなければ使い物にならなった。
この時点でわかっていることは、半導体製造、自動車の分野では日本は政治にかかわらず、世界と取引ができるのだ。
今後、ペロブスカイト太陽電池や産業用ロボットなど、日本がリードする「物質的なもの」すなわち、生活に必要なものは続くと思われる。
もちろん常々書いているが、ITについて日本は絶望的だ。
AIの進化を、また日本では著作権の話を持ち出し潰そうとしている。検索、P2Pと同じ誤りを何度でも繰り返す。著作権を無制限に保護したい人に迎合して、日本の未来を潰す。その後起きることは、先進的なAIシステムがアメリカ様で広まって日本に上陸するから、日本はようやく認めて法改正する。日本発でIT業界に貢献したものはないし、世界に通用するソフトウェアの会社はついにできなかったし、今後も出ないだろう。日本人は多様性を本質的に理解できないようだ。個人の尖った技術というあり方を許さない。
言っとくけど日本では先端技術が独自に発明されたら、ほぼ100%既存の法律の観点から犯罪とされる。たとえ日本で発明されたものであっても、アメリカで広まって初めてイノベーションと認識される。八木アンテナなどがよい例だ。
したがって日本ではパラダイム・シフトが起きるほどの発明は起こらない。突飛なアイデアを失敗覚悟でやる人が回りにいないでしょ?
日本企業では従業員の声が強いため、いまだに各企業の業務を支えているITシステムを近代化できない。ERPのように経営者にいくらメリットがあっても、従業員にとって使いづらいシステムに必死に抵抗する動きは変わらないだろう。システムの刷新をするだけでも、まだまだ時間がかかる。DXもAIを企業として活用することも遠い先だ。オフコンなんていう死んだシステムが中小企業に出回っていて「IT棄民」という言葉があるくらいだ。個人の使用のほうが先行するだろう。
でも、アメリカのビジネスモデルと日本のビジネスモデルが違ったっていいじゃないか。アメリカで製造業が復活しないのと同様、なんでも日本でIT技術が発達しなくてもいい。
何十年か生きてきて、30年以上外資系で働いてきた経験から肌身で感じることがある。それは「日本の世界的地位は着実に向上し、一流国といっておかしくない段階に達した」ということだ。日本と中国の場所の違いがわからない西洋人はまったくめずらしくない。場所は知らなくても日本のカルチャーと日本製の製品の精密、頑丈さをみんな知っている。20年くらい前はまだ日本についてほとんど知られておらず、ヨーロッパでもアメリカでも差別されたり軽く扱われていたことを体で覚えている。
今、日本ではパスポートを持っている人は国民の20%程度だというけれども、世界で1,2位を争うほどビザなしで入国できる最強のパスポートの一種類だ。ほとんどの国に信頼され、どことでもビジネスできる強さを示している。
おそらくアメリカはバブルがはじけ、ドルは世界の基軸通貨としての地位が相当に限定されたものになると思う。第二次世界大戦は1945年に終わったが、1944年にブレトンウッズでの会議でドルが世界の基軸通貨となった。基軸通貨はいつかお金がだぶついて支えきれなくなる。
古くはローマ帝国のソリドゥス金貨に始まり、通貨は金、銀の含有量を減らし大量に鋳造され価値を失っていった。アメリカも例外ではなかった。アメリカ合衆国は借金のため、基軸通貨をここ10年から20年以内に降りるしかない。
したがって金、銀、プラチナはますます価値をあげるだろう。
ロシアは戦争を継続しようがやめようが、国家財政の大赤字に苦しむことは確定している。中国も巨大な土地バブルの解決のために少なくとも海外にちょっかいをかけている暇はないだろう。ヨーロッパも移民問題と次の産業が見つからずガタガタしている。
このように考えると消去法で日本の評価はあがるしかない。日本には大きな欠点がない。少子化、移民問題は確かに問題だ。だからといって今、経済的な問題が発生しているわけではない。
マネーは「安全」を好む。
もちろん、アメリカの株価が失速した時、ひっぱられて短期的には暴落するだろう。しかしこのように考えると、NISAや日経平均インデックスファンドをガチホ(じっと持ち続ける)ことはよい方法だと思える。安全な投資先と考えた時に日本にカネが集まる気がして仕方ない。つまり投資した商品は値を戻し、上昇していくと予想する。
さらによい利回りを考えるのであれば、金が高いと言われていることを百も承知で金を買うことだ。ドルの通貨不安は必ず金の価値を押し上げる。なにしろ世界中の金をあわせて25万トンしかない。
言い換えると、長い30年を抜け、その間に世界は荒野に変わってしまい、日本だけが生き残ったように思える。アメリカ、ロシア、中国はこれから長いスタグフレーションに入るのではないだろうか。
日本株を買い足せとはいわない。でも、ホールドしていて悪くなる気がしない。
蛇足な話。ダイヤモンドには価値はない。いまだに南アフリカのデビアスがダイヤモンド価格の主導権を握っているという古い情報を信じている人がいるが、ロシアでミール鉱山が発見され、1957年から採掘が始まり、あまりの産出量のため価格コントロール権はロシアに移った。つまり今のダイアモンドの価格は管理相場であって、実際の価値を示していない。投資家はダイヤモンドを持たない。







