料理とお酒

東坡肉のような煮豚

育ち盛りの男子が母親に絶対に理解してもらえないものに、肉の固まりを食いたい、というのがある。

ここに500グラムの肉があるとする。細切れが500グラムと、固まりの500グラムでは食べごたえは全然違う。
女性は同じ500グラムじゃないかというが、どっちが食った後、「あー、肉食った」となるかは言わずもがなである。

とはいえ、いわゆる男の料理で、高級食材を買い漁るのは本当の料理人ではない。俺からすれば料理を覚えたての初心者。なぜなら、決めたものしか作れねえんだろ!
スーパーで旬、もしくは出物の安い材料を見つけたら、素早くなにができるかを考えて料理を組み立てるのが料理人というものじゃないですかね。

今日も本当は牛のスネ肉が欲しかったのだが、豚のブロックが安いのを発見したので、煮豚になったのだ。

東坡肉は皮付き豚肉をふかさないといけない、という人がいるので煮豚、といっとくわ。

用意するもの

  • 豚肉ブロック(バラでもなんでも安い肉)
  • 沖縄黒砂糖
  • しょうゆ
  • 八角(匂いが強いので嫌いな人は入れなくてもいいよ)
  • ネギの青いところ
  • ショウガ
  • にんにく

作り方

  1. 豚肉をとりわけ皿に収まる程度の大きさに切り分ける。ちょっと大きくても肉は縮むので問題ない。小さく切るとなんのために塊買ったかわからない。
  2. まず、沸騰した湯の中にドボンとつけ、しばらくゆでる。安い豚肉でもこれでだいぶと獣臭さが消える
  3. 10−20分ゆでたら、お湯ごと捨てる。食べる肉は捨てない。
  4. フライパンを加熱し肉を入れて焼く。しばらくするとラードが大量に出てきて自らを唐揚げにしはじめる。色よく焼く。
  5. 圧力鍋に水、醤油、黒砂糖を溶かし、味を見る。ラーメンスープより少し濃い味であればいい。量は肉がなんとか浸るくらい。作りすぎると醤油がもったいないからね。
  6. 残った八角、ネギ、ショウガ、にんにく、酒を入れて沸騰してきたら、肉を全部いれる。
  7. 20分ほどシュルシュルやる。
    圧力鍋がないノーマルアスピレーション(通常気圧)でやるなら1時間半から2時間。途中で水がなくなるのを補給しながら煮る。
  8. で、完成なんだが、油を徹底的に抜きたい人は肉とたれをボールに入れて冷蔵庫で数時間冷やす。ラードと汁が見事に分離するので油はほとんど取れる。

女性にも「油はほとんど抜けて、ゼラチン質はコラーゲンの塊ですよ」と囁くと「おいしい!」と食べていただける。

今日は時間があったので、別にゆでた卵と大根を昼からタレにつけておいた。これにサラダくらいで晩ご飯になる。

関連記事

  1. 風邪には餃子

  2. ネギ塩カルビチャーハン

  3. 確かに牛丼革命

  4. 東京駅の中華料理屋

  5. 最も長期保管可能な食物

  6. 崎陽軒のシウマイ

  7. 料理の修行中 (1)

  8. カレー論

記事をプリント