起業

製品を作るおじさんの独り言

いろいろ製品作ってるんですが、どういうときに世の中にない製品を作ろうと自分の内部のどこが思い立つのか、いまだにわかりません。

製品を作り上げるってすごい意志力のいる仕事です。

構想は思いつきではありません。何日たっても構想であるならば頭から離れません。
そうすると製品を作らねば、と目覚めます。

実体化するために、あれやらこれやらについて「どうする」か決めなければなりません。

よくおじさんが言っている「今、決めなくても」「よく考えて」なんていうのは許されません。

決めなきゃ前に進まない。

やってみなきゃわからない。

間違っていればその場で修正すればいい。

そういう割り切りがなければ、さっさと作り出すことはできません。

かといって、いつも思うのですが、すべてを人間が決めているとも思えないのです。

製品の企画だって、どこからか降ってくる。

実現する手段だって、どこからか降ってくる。ひょんな発見が鍵となる。

逆にそうでない製品、たとえば「儲かりそうだから作ろう」とか「お客のニーズがここらへんに」などと言ってる程度ではあまりうまくいった試しがありません。

昨年、ウランガラスを利用した製品を作ると、あちこちでやれ蛍石だなどと二番煎じを追う人が大量にでてきました。それ、たいしてうまくいかないし恥ずかしくないの?

過去を分析して未来が語れるなら苦労しません。過去の分析が流行っていますが、ビジネスの観点からすれば単なる責任逃避ですよね。「データが言ってるから俺のせいじゃない」って。

お客が驚くようなものができないんですよ。

本田健さんがなにかに書いていましたが、実は時間は未来から過去に向かって流ていて、なにか作り出されるためのいろんな出来事、赤の他人の活動などが集約されていくのだと。

今我々が見ているものは源流のようなものなのだ、と。

本当は時間とはそういうものかもしれません。

 

年取ったエンジニアが使いづらいと言われる昨今です。

自分も若くはありません。だから、自分ですべてをやるというつもりで仕事してます。

長い年月をIT業界でエンジニアとして過ごしているのであるならば、ひとりでできるスキルの範囲は広いはずです。

私の場合は、マイクロプロセッサー、ウィンドウズ、ウェブアプリケーション、のプログラミングと英語が少しできるくらいかな。
スマホアプリが必要な時もウェブアプリにしてしまいますね。配布が面倒だし、スマホアプリのお作法は興味がない。

そういう自分のスキルの範囲で収まるように製品の企画をしていますが、結構、いろんなことができるものです。
ビジネスマンでもある私は課題の答えがひとつじゃないことを知っていますしね。

もし一人で全部できないから、他人、とくに若者の力をアテにするようではシニアエンジニアとは言えないのではないかと思っています。
部下だから、カネを払っているから、ましてや俺より若いから、じゃあやふやな仕様の段階で人は動きません。
エンジニアやめたほうがいいと思う。概要設計とかしかできないで、昔話しかできないようじゃ引退したほうがいい。
今なにをしているかが最重要で、過去どんなことをやっていても関係ないです。

漫画界の巨匠の宮崎駿ですら、そう言ってます。

過去に縛られてダメになっていくエンジニアがいかに多いことか。

私の場合だけど、ハードウェアになにやらせて、マイクロプロセッサでどうコントロールするか、PCとどう繋いで、どのように会話させるか、UIどうするか、ウェブにプログラムおいたほうがいいのか、なんて一人で決めなきゃさっさと進まない。
うまくいっても失敗しても他人のせいにするなんて想像の外。
知らないことは勉強する。

パーツを作ってる時はその専門家になるし、他の人に「仕事」という形に整えて渡すことはあるけど。

そうやってできたモノについて、誰かに内部を理解してもらおうとか、苦労話ししよう、マズイ点を誰かに責任転嫁しようなんてこれっぽっちも思いません。

製品全体でお客さんや外部の人に評価してほしい。

これだけです。

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